898 :
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天のレムーリア 芝村裕子 ファミ通文庫
本書は、乙女たちのために綴られた物語である。
このスレに常駐する諸氏には無縁と思われるだろうか?
否。この地雷原に戯れ、爆風を軽やかに受け流し、火薬の香りを愉しむ勇者たちには、
紳士ばかりでなく淑女も居るであろう。
そして何より自分は、乙女の心というものは性の別を問わず、
全ての人類に備わっていると信ずるものである。
また作中にて曰く。「男と漢は違う。音は同じだが。女にも漢はいる」と。
そう、この物語は多くの漢(おとこ)たち、漢女(おとめ)たちによって綴られている。
甘酸っぱい恋や爽やかな友情だけでなく、迫力ある戦闘や息詰まる陰謀と策略、
オリジナリティ溢れる世界を構築する謎の数々――これだけのものを内包しているのだ。
メインターゲットである女性たちのみに独占させるには、余りに勿体無いではないか。
頂天のレムーリア。
どこにでもいそうな普通の女子高生、千葉菜穂を巡るこの物語は、
貴方の乙女心を漢の魂を揺さぶり、感動という名の妙なる調べを奏でることであろう。
899 :
2/3:2007/03/09(金) 22:24:26 ID:0N7KspV1
いま少し、本書の魅力を語ってみよう。
綺羅星の如く輝く登場人物たち。そのいずれもが魅力的であり、
まさに漢と呼ぶほかない男性陣だけでなく、愛らしくも美しい女性たちが妍を競う。
一見して平凡な女子高生ヒロイン、その実体は戦士にして漢女。
顔も知らぬ婚約者を一途に慕い、恋心を文にのせ綴り続ける姫君。
別れた恋人の面影を追い続ける女海賊、彼女が率いる女性だけの海賊団。
謎に満ちた眼鏡っ娘メイド、口絵での清楚な佇まいに一部のファンは瞠目するであろう。
昨今ひそかに需要を増やし続けているショタっ子まで配置しているのにも注目だ。
金髪碧眼の美少年は大富豪、ツボを押さえた半ズボン姿は一見の価値あり。
やはりマニアックながら根強い支持層を有する女装少年も存在し、
こちらは三つ編みツンデレである。無論、彼らも立派な“漢”なのだ。
ヒロインは少々ブラコンの気があり、彼女が血の繋がらない兄を慕う描写は、
妹萌えの男性読者の心も鷲掴みにすること請け合いである。
古人曰く。「血の繋がった妹なんて要るわけないじゃないか」――真理である。
最後に、本書の驚くべき仕掛けをひとつ、ご紹介しよう。
イラストレーターの手に成る美麗な挿画の数々。カラー口絵も数ページにわたる。
その中に、なんとヒロインの姿は存在しないのだ!
このことによって、読者は各自の「理想のヒロイン像」を描くことが可能になった。
文中にてヒロインの個性を最小限しか描写していないのも、
この仕掛けの一部であろう。実に画期的な試みではあるまいか。
ある読者にとって、彼女はツインテールのロリっ娘であるかもしれない。
ある読者にとって、彼女は清楚な黒髪の大和撫子であるかもしれない。
ある読者にとって、彼女はお姉さん系のナイスバディであるかもしれない。
そのいずれもが肯定される。なんと素晴らしいことであろうか!
900 :
3/3:2007/03/09(金) 22:25:48 ID:0N7KspV1
頂天のレムーリア。
萌えと燃えとを兼ね備えたファンタジー、乙女と漢が織り成すバトルアクション。
しかしその中心たるものは愛。そう、ラブこそがこの物語の本質である。
美麗なイラストの表紙や、手に取った時の驚嘆すべき重みだけが本書ではない、
ぜひともページを開き、ヒロインの波乱万丈の半生に心躍らせて欲しい。
貴方を驚嘆させるに相応しい、めくるめくラブストーリーが待っている。
このような画期的な作品がファミ通文庫から発売されたことは嬉しい驚きであり、
編集部の英断に感服せずにはいられない。
多くの読者が私と同じ感動を共有する事を願いつつ、褒めちぎりを終えるものとする。
コピペの際によりによってタイトルの頭が切れた。
だが俺は謝らない。文中にサブリミナルの如く混入されたタイトルで真意は伝わるはずだ。
ごめんなさい。
漢女。
柴田亜美のPAPUWAで見たような単語だ。
熱い褒めちぎりだが、立ち位置について問いたい。
淑女の眼にもすばらしい地雷なのであろうか?
紳士の眼による評なのであろうか?
>>903 敢えて言おう、両方であると。
まあ、この作品が世に出た経緯を事前に知った上で購入する分には、
紳士であろうと淑女であろうと納得がいくと思う。
しかし、できるならば、このスレの紳士淑女諸君には、
まっさらな心でこの地雷原を踏破していただきたいと願うものである。
うほっ、いい(ry
>経緯
だな。そちらにアプローチすると新たな地雷原にはまるおまけまで付いてる。
まあ、まずはまっさらな心での踏破よろ。
気になって検索しちまったよ
>経緯
ああ。そういうことですか。なるほど。