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イラストに騙された名無しさん:
「黄薔薇真剣勝負」について
まず、第一に感じたのは、「令の話」だなぁ・・と言う事です。
前半の自転車練習のくだりはおそらく「由乃と令の関係」を読者と
令に再認識させるのが目的だったのでは無いでしょうか。
その上で令は二つの目的を持って菜々との「立合い」に臨んだのだと
思うのです。
一つは、「由乃の菜々に対する想いの強さを確かめる」
一つは、「菜々に由乃を支えきるだけの度量があるかを見極める」
立合いへのこだわりが、令の方に強く感じられるのはこのためです。
(真剣勝負を言い出したのも、条件にこだわったのも令)
令は由乃に「手出し口出し無用」と約束させましたが、内心は
「私との約束を破ってでも、菜々を助けようとする位でなければ・・」
と思っていたのかも知れません。
菜々が令の思惑をどこまで見抜いたのかは分かりませんが、少なくとも
その真剣さは感じ取った様です。・・・・そして勝負。
果たして、由乃は思わず菜々を応援した上、助け起こそうとしました。
菜々の強い体力と精神力を確認する事も出来ました。
勝負の前と後で令の菜々に対する呼び方が「菜々ちゃん」から「菜々」に
変わったのは、安心して由乃を任せられると思える様になった「証し」
としての描写でしょうか。
いずれにせよ、令は祥子に先がけて妹から「手を離す」決心が出来たのかも
知れません。