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イラストに騙された名無しさん:
ラ板住人のラ板住人によるラ板住人のための一行リレーラです。
<ルール>
・一レス一行にまとめること
・前の人のレスを受けて展開させること
<禁止事項>
連投/夢オチ/シモネタ/即死/ライトノベルをラノベと省略すること/流れを読まない粘着
次巻は
>>980が出版することとします。この辺例外もあります。
W杯も間近にせまった6月1日、本日よりこの長い物語は始まる・・・。
<前スレで記載されていた設定>
主人公
名前・三木原研祐(ミキハラケンスケ)
職業・高二
バイト先・近所のコンビニサークルゲイトンクス
・雰囲気は冷静沈着だけど、実は女好き。小さな頃にある女の子と結婚の約束をしたが誰だか思い出せない。証拠品もなく本人は気にしていない。
・父と母は海外で逃亡生活を行なっておりたまにしか帰らない(コロンビア革命軍の資金持ち逃げ疑惑)という便利な設定。噂ではCIAとも内閣情報局員とも
・家には大学生の姉と小学生の弟がいる。姉は美人ですが処女です。弟は何げに童貞卒。その辺の話題になると違った意味で気まずい家庭……
・好きなAV女優は新高もえ。好きなジャンルは看護婦さんもの。ちょっとSMちっくならなおよし
・2ちゃんねらーだったりもする
・親友は高校からの付き合いの東中野頼房(ヒガシナカノヨリフサ)。あんまり頭はよろしくないです
・近所のフィリピン人パブ・マカオ(えぇ分かってます)のママと仲良し。ママの口癖は「パスポートアルネ!ホラホラ!10マンエンで買ッタんダカラ」
橘 愛子
クラス担任だが容姿が10代前半にしか見えないロリ女教師。
やや天然ボケで世の中には心の底からの悪人はいないと信じている。
6月になった事だし、今日から俺は「冷静沈着だけど、実は女好き」という、この自分の性格を改めようと思った。
今日から衣替えで夏服だ、と思った矢先、クラス委員のアカネさんが朝っぱらから俺ん家に訪ねてきた。メイド服姿で。
とりあえずこういう非常識な女は無視するに限る。俺は何事もなかったかのように玄関の扉を開け、高校に行こうとしたが…、
アカネがさえぎる。「我が霧島家の者は17になるとメイド修行のために旅立たねばならないのです。そして私の主人はケンスケ君、あなたなのです」
「・・・何で俺?しってるだろうけど俺結構なエロ助だぞ」
霧島アカネは名家の一人娘で、美人で成績優秀・・・と誰もが憧れる存在である。そのアカネさんがなぜに俺の所に・・・?
それが・・・俺の血塗られた日々の始まりだった・・・
アカネさんが我が家の空き部屋に住み込みメイドとして居候するのはすでに決定事項だという。ただし同じクラスの連中にはこの事は秘密だ。
その日の深夜。不意に俺の携帯が鳴った。発信者を確認し電話に出る「何だよ珍しいな、親父。今どこにいるんだ」「チェチェンだ!いや、それはどうでもいい。気を付けるんだ。お前に……
パンダの霊がついている」
「おい、親父!ふざけんなよ、どういう意味だ!」 問いかけに答えたのは沈黙と銃声、そしていくつもの爆発音。 いったい、親父はどこから掛けてきたんだ?
「ケンスケよ…パンダを倒すんだ…」「親父まだ生きてたのかよ!」「…そのために120人の美少女を探すんだ…」
「120人!無理だ!」「そうだな!忘れろ!」「いいのかよ」「いいか、『パンダとパンダは引かれ合う』それだけは忘れるな……」ブツッ……電話が切れた
パンダ?120人?いったい何を指してるんだ?いつもいつも親父は暗号めいた言い方で回りくどく伝えている、今回は何の事なんだ?
しかし、パンダの謎はアカネさんが引っ越してきた日にあっさりと解明されてしまった、アカネさんは無類のパンダフェチだったのだ。
かすかな気配に振り返ると、そこにはアカネさんが極上のスマイルで立っていた。「はい、ケンスケ君。学校の支度をする時間ですよ」 笑顔で俺に服を着せつけるアカネさん。 まず、クラス最高の性能を誇る防弾チョッキに防弾ズボンは基本だね。そして、
玄関を開けると老成したヒグマほどの大きさのパンダがいた。あっけに取られながらも、よく見るとどうやら殺る気マンマンだ、もうダメポ‥
アカネ「霧島流護身術の冴えを見よ!!!」一撃で敵を粉砕するアカネさん。ちなみに必死に交渉した結果、学校には今まで通り制服で登校することを承諾してくれた。
しかし何故だろう、息絶える前のパンダは俺に何か訴えかけるような目をしていた。それにパンダを瞬殺する時、アカネさんが微かに浮かべた嘲るような笑みは一体……
「さ、ご主人様。早く学校へ行きませんと。わたくしもご一緒しますわ」 こちらへ振り返った時は、もういつもの天使のようなアカネさんだ。 さっきの表情は、幻だったのだろうか?
学校では普通にふるまうアカネさん。しかし俺に向けるまなざしが昨日とは明らかに違う。
・・・・祖父「よいか茜、きゃつを三木原謙也の息子謙介を殺せ!しかし曲がりなりにも謙也の息子甘くみれぬ初めは警護役として信頼を得その後に殺せ」「わかりましたお爺様」
……そう、お爺さまはそう仰った。期待に背く訳には行かないわ」そう呟く、アカネさんの目は決意に燃えていた。 俺にはさっぱり言っている事が判らなかったが。 って、アカネさん俺の事言ってた? 気のせいだよね?
現在、親父は仕事でチェチェン、姉と弟はドイツW杯観戦ツアー、お袋は韓流スター・ペ・ヤングン追っかけツアーで当分帰ってこないため家に帰ればアカネさんと二人きりだ。余談だがぺ氏はクドカン脚本のドラマ「釜山ウエストゲートパーク」に出演予定である。
あれ?考えてみると今夜アカネさんと二人きりだ、いかんドキドキしてきた。(二人きり、早くもお爺様の期待に応えられる機会。いけませんドキドキしてきました)
そこで俺はある疑問に突き当たった、確かにアカネさんはパンダフェチだったが「パンダとパンダが惹かれ合う」とはどういう意味なのだろうか、まだ何処かに隠されたパンダが存在するのだろうか・・・
そんな事を考えているうちに、学校に着いた。 と、突然アカネさんが僕に飛びついてそのまま地面に転がし、僕の頭を胸で庇うように覆い被さった。柔らかな感触に驚く間もなく、辺りに響く、爆発音。
「な、何だ!?」辺りを見回すと、見慣れない人影が一人。白いワンピースの可憐な少女が、泣きはらしたような真っ赤な目でこちらを見つめている。そしてその右手には
パンツが。思わず「惜しい!」と叫びそうになるが我慢して
白ワンピース「くすくすくす・・・よけちゃあダメですよぅ」左手にはボンバーマンが持ってそうな爆弾が!!
白ワンピース「今回はこれくらいですう、次回はもっとすごい作品をつくりますう」その瞬間爆弾は閃光を発し少女は忽然と姿を消した。
そしてアカネさんと共に教室へ赴く。今日(6月1日)は教室に来るまでの間に呆れるほど色んな事件に遭遇した。で席につくとさっきの白ワンピが平然と隣に座ってやがる!!
俺は華麗にスルーして反対側を向いて席に着く。するとこっち側には黒ワンピースの女がいた。しかもおんなじ顔だ。
ぴゅう 鞭がしなるような音がする。身動きする間もなく、俺の右頬に生傷ひとつ。「くっくっく。これはほんの挨拶代わり。キミには恨みなんか無いけどサァ。折角いたぶって殺せるんだから、楽しまないとねぇ」
「せんせ〜隣のエリカちゃんがぶったー!びえ〜ん びえ〜ん」とりあえず泣きながら先生に言い付けてみた。
愛子「よしよしケンスケ君。でも許してあげて転校したてでちょっと神経質になっているのよ」さすがわがクラスが誇るロリ女教師愛子先生、あー癒される。
「ちょ…エリカ?転校?いったい何」かかった!俺は懐から改造モデルガン(名称はまだない)を抜き、俺と愛子先生のコンビネーションに隙を見せた黒ワンピースの額に突きつける。「さあ、俺を狙う理由を吐いてもらおうか、エリカちゃん」
「あらあら自分の立場を分かってるのかしら」白ワンピが背後からなまめかしく囁いてきた。
愛子先生は両手を軽く目の前で合わせて、小首を傾げた。「あら、ご免なさいね。私ったら紹介まだだったわ。この子、エリカちゃんの双子の姉妹でエリナちゃんっていうのよ。うふ、ちょっとだけ手が早いけど、とっても良い子。仲良くしてあげてね」
「先生、私たち双子じゃありません!」声のほうを見ると赤ワンピースの美少女が。
愛子「あれえ?エリカちゃん着替えたの?」「なっ!何故わかったのです」見ると捕まえていたエリカがいなかった「だってえ顔が全然違うじゃない」俺には服以外同じにしか見えん。
あれ? でも・・・じゃあここにいる白ワンピと黒ワンピは誰なんだ?
ってあれ?今度は赤いのがいないぞ「はいはい、ホームルーム始めるわよ」愛子先生は軽やかにスルー
愛子先生「今日はみなさんに転校生を紹介しまーす。え?違う違うワンピースの子じゃないわよ」
愛子「ちゃんと制服に着替えているから」「絵梨佳よぉ」「絵梨邦ですぅ」絵梨佳がポニーテール絵梨邦がみつあみに髪型を変えている。
愛子先生「この学校に転校する前、二人はアメリカの学校に通っていたそうです。みんな、仲良くしてあげてね」
二人は芝居掛かった動きでくるりと回って見せると、揃って可愛くお辞儀をする。その時俺はアカネさんが険しい表情で双子を見つめているのに気付いた
「どうしたんです、アカネさん?」そういって俺が振り返った瞬間、アカネさんが動いた。
「ぶりっ娘ほど虫酸の走る物体はこの世にありません。幸い謙介さまも攻撃されていましたし反撃の許可を」
感情を抑えた声でそう言いながらAK-74を取り出すアカネ。その目はすでに切らすの学級委員長ではなくベトコンの勇者のそれであった。
「ま、待って」「ケンスケ様に害を為す者は許せません」その言葉の前に(私以外に)と付いていることに俺は気付かない「それにあの子達はあなたのお父様の・・・」「えっ?」突然親父の名が出たことに俺は驚いたがアカネさんはすぐに「いえ・・・」と言葉を濁した
愛子先生が皆をなだめ、怒涛の6月1日は幕を閉じた。我が人生でもっともディープな一日だったが、たぶん本日2日もとんでもない一日になる気がする。隣の部屋にはメイドがいるし。さらば5月までの穏やかな日々。
その日、俺は奇妙な夢を見た
どこか知らない場所を、理由もなく何者かから逃げている夢だ。いくら走ってもほとんど進まず、気ばかり焦り、いつかは捕まると判っていながら走り続ける、そんな救いのない夢。
「う・・・うーん・・・」うなされている俺。とそこにアカネさん「どうなさいました?ご主人様」
「パンダは・・・パンダと引かれ合う・・・ッ!!」はっ・・・俺は一体・・・
俺「大丈夫。昨日はいろいろあって疲れただけだよ」アカネ「そうですか。よかった・・・ではわたくしシャワーを浴びてきます」シャ・・・シャワー!?い・・・いかん!!俺は気を紛らわすため2chとかいう最近知った掲示板にアクセスした。
<研祐、周囲に注意しろ>というスレッドを発見した。出来立てほやほやだ。
するとアカネさんがシャワーから出てきた。さらに夜が明けてきた。もうねるわ・・・と思ったものの学校がある。ほとんど徹夜だっつーのに・・・。
とりあえず朝刊を取りに行く。ちなみにこの物語の舞台は東京都某区のいわゆる高級住宅街。親父はチェチェンに長期出張中の外交官であり、実は我が家はそこそこ金持ちなのだ。
そこにちょうど新聞配達をしている友人の東中野頼房が通りかかったので挨拶をする。「お、ヨリヨリ。乙ー」「うわ・・・ってなんだミッキーか。オラ、ドキドキしちゃったぞ!」
頼房「お前も家族が出掛けてて一人暮らし状態なんて気楽だよな今度すごいあの裏ビデオ持ってくるわ」「何っ!あれ手に入ったのか、あ!でも今は」「ご主人様朝食ができましたわ」
「俺もう学校行くわ」朝食は惜しいがビデオの方が今は重要。頼房の家に向かった。後ろで舌打ちが聞こえた気がするが気のせいだよな。
「こちらハンティングドッグ。タクティクスコントロール、グースは餌が狩り場へ連れて行った」「了解。お前は餌のバックアップを。狩りは狩人に任せろ。手柄を焦るなよ」「ヤー、軍曹」……そんな会話が密かにかわされていた事は、俺はその時一切知らなかった。
時は流れて10時半。俺と頼房は学校をさぼって鑑賞会を開いていた。そのとき、閑静な住宅街には不釣合いな爆撃音が!
「俺、飲み物取ってくるわ」頼房が席を立った1分後……
爆弾片手に白ワンピあらわる「学校さぼっちゃ駄目ですよぅ。さみしいぢゃナイですかぁ」お・・・お前は!!エリカとエリナどっちだっけ?
ばす ばす ばす 答えを聞いている間もなく、俺の足下に着弾音。日に焼けた畳がたちまち足下で井草と藁の中身を晒す。「ハァーッハッハッ!悪いねぇエリカちゃん獲物はこのアタイが頂く事にするよぉ。それ、それそれ踊れ踊れぇ」
そこにメイド服姿のアカネさんが駆けつける!!メイド服は正式名称「冥土服」で霧島家の戦闘装束なのだ。
『霧島流護身術 奥義 操円乱舞』 アカネさんが叫ぶ! 同時に無数の銀円、彼女がいつも給仕に使う銀のお盆が宙を舞い、僕の足下に襲い来る9ミリパラベラムのことごとくをたたき落とした。
アカネ「さあ今のうちに学校へ!!」俺(僕)「今から行っても欠席扱いじゃ・・・」アカネさんは0.5秒で制服に着替え俺を学校へと連行する。
「こちらハンティングドッグ。タクティクスコントロール、狩人はしくじった」「了解。お前はいつも通り狩り場でグースを監視。狩りはお前の仕事ではない」「ヤー、軍曹」……そんな会話が僕達の驚くほど近くでなされていた事など、もちろん僕に知る術など有ったはずはない。
俺は学校のパソコンから2chに書き込む「昨日からメイドさんが俺の家に来た!!」名無しさん達「妄想乙」「うぜーんだよ市ね!!」「通報しますた」・・・ボロクソに叩かれた。涙が出てきた・・・。
自棄になった俺は某板を荒らしに荒らす。200レス目のコピペを書き込もうとした時、「ピー」という音と共にバソコンが
爆発した!!間一髪俺を助けたのはなんと白ワンピのエリナだった。「くすくす、荒らし行為はダメですよぅ」しかも俺をかばった反動でワンピの中があらわに・・・「ちゃんとブルマはいてますよぅ。ケンスケ君ってばやらしぃにゃあ」
「うちの学校のブルマは肌色じゃないと思うぞ・・・。それより、なんでそんなたくさんナイフ仕込んでんだよ!」
エリナ「もう、やだにゃあ〜ワンピースの中にナイフ仕込むのは乙女のたしなみですよぅよぅ」
「だって私エリカですもの。ブルマとは言えエリナちゃんをいやらしい目で見たお・し・お・き」そう言うと無数のナイフで俺を壁に磔にした。「エリナちゃん爆弾を」「はぁい」
大ピンチの俺。とそこに校内放送「5時になりました。生徒のみなさんは車に気をつけてかえりましょう」エリカ「あらあら」エリナ「まぁまぁ」・・・二人は何事もなかったかのように下校した。
さて、俺が尾行をはじめて1時間。まだ彼女たちの家に着かない。(どこに住んでんだ?あいつら) その直後、パンダ
のぬいぐるみを持ったアカネさんが来た「お夕食の時間です」俺はアカネさんによって家に連行された。「今日はカレーうどんです」はうっ!!きらりんレボリューション見逃した!!!
ともあれカレーうどんは最高に美味かった。どのくらい美味かったかというと……あれ?体が何だか痺れて……
震えて…弾けて…みなぎる!「体にリキが溢れている・・・こ、これはいったい・・・まるで俺の体じゃないようだ!」
アカネ「ねえご主人様のお父さまのご職業ってなんでしたっけ?」「え?・・外・交官」「表向きはそうですね。まあ色々秘密や恨みを持つ職業ですね」何をいって・・体が・動かない
道理などなかった。なにせこんなにアカネさんの顔が近いんだ。「僕ぁもう、僕ぁもう・・・あっかねさぁーん!」リキが溢れる体の命じるまま俺はアカネさんにルパンダイブ開始!
床の上で小刻みに痙攣しながらそんな妄想に耽る
(他愛もない、このまま殺す?…駄目、お爺さまは『信頼を得てその後に殺せ』と仰ったのだし…仕方ないか)アカネは痙攣し苦しみながらもいい夢見ているらしく、にやけている研祐(俺)を抱き上げベットに放り投げる。
「ハァッハッハァ! アカネェ! 昼間はしくじったが、今度こそお前の仕える主人はお終いサァ!」 コンバットナイフを構えた三白眼の危ない少女が、いきなり現われた。 身体は夜間迷彩。目には暗視装置。身体が痺れる俺は、身動きひとつ出来ない。
ボコッ!!「黙れ!私は今機嫌が悪い!!名無しは引っ込んでろ」情け容赦ない連激でも俺は美しいと感じた
ガシィ! 謎のコンバット少女は正面でクロスしたコンバットナイフでアカネの攻撃を受け止めた。「クックッ、そう来なきゃ面白くない。アタイのコードネームはウルフ。憶えたかい? じゃあ、死になぁ!!」 ひょう 右の篭手に仕込んだボウガンが唸る。
ウルフの挑発を完全に無視して、アカネは冷静に飛んできたボウガンの矢を銀のお盆で叩き落とす…が、一瞬の間を拾われウルフが接近、ナイフを振るう。(速い・・・!)
だがそれよりもアカネさんは疾い「黙れ!と言ったのが聞こえなかったか!」いつのまにか持っていた日本刀でナイフを防ぎ横凪ぎの一閃を決めた「峰打ちです」
しかしその時ウルフの口許にはっきりと勝利の笑みが浮かんだ
「う、ああぁ…」 思わず悲鳴が口から漏れる。 そう、俺の首筋にはいつの間にか細く、長い針が突き刺さっていた。 ウルフの哄笑が響く。
「研祐さん!!しっかりして」何だアカネさんが泣きそうな顔だ「ゴフッゲフッとんだ化け物だな手前まともにやったら勝てねえんで絡め手を使わしてもらったここは引かせてもらうわ」
「だけど、やっぱり暗殺者に護衛は無理だったようダネェ。猛毒が塗ってあるから、そいつはもうお終いサァ!」 ウルフがそんな捨て台詞を吐き、窓から飛び出す「おのれ…!」後を追うため飛び出したアカネだが、すぐに研祐の事を思い出し慌ててリビングに戻ると…そこには
誰もいなかった。慌てて窓から外を見るとケンスケを軽々と担いでもの凄い早さで跳び去るパンダの姿が……
「毒消しはお入り用ですか?」 三日月型の笑顔を貼り付けた振り袖女が、もはや土気色をしている俺を後目に悠然と微笑んでいた。
アカネさんは一瞬だけ躊躇した。「その薬、効くんでしょうね?」 「もちろんですとも」 ひったくるように振り袖女の手から薬を受け取ると、猛然とパンダを追った。
パンダに追い付くと研祐さんは土気色をしていた急いで毒消しを飲ませたら顔に赤みが指す「どうやら一安心だね無事彼女と会えたようだ茜君、霧島の爺さんによろしく」声はパンダからこの声は謙也!うんこんな媒体で失礼するね
その頃、戦線を離脱したウルフは……
遠くから暗殺の失敗を見ていた。「くそ、なんで解毒剤があるのサ…!」「三度目は無いって言った筈だよね。ウルフ」突然現れた優しげな声にウルフが振る向くと――グサッ!
白薔薇のような可憐なワンピースが返り血で真っ赤に染まる……「エリカちゃんはちゃんと頑張ってるかなぁ?じゃないとエリカちゃんも……くすくす……」
「こちらハンティングドッグ。白薔薇刺は狩人にとげを刺した」「了解。狩人に感情を残すな。任務続行せよ」「ヤー、軍曹」 こんなやりとりが、宵闇の中で人知れずかわされていた事は誰も知らない。
そして一方そのころ――アカネはパンダと対峙していた。「三木原謙也。何故貴方がここに居る」緊張を含んだ声でアカネがパンダに問う。
「何故って息子のピンチに助けに来るのがおかしいのかい?体は外国で精神だけ飛ばすの大変なんだよ。でも安心したよ茜ちゃんがいい人で」
そう人懐っこそうな笑顔で答えるパンダ。「そろそろ時間だ。後は頼んだよ」笑顔のまま、パンダは次第に透明になり…そして消えてしまった。
すぐにアカネさんが駆け寄ってくる「た、助かったよ・・・あ、アカネさん・・・?」何故かアカネさんはもの凄く邪悪な笑みを浮かべていた「ふふ・・・『警護役として信頼を得る』・・・意外と簡単だったわね・・・」
そしてルパンの変装よろしくベリベリと全身の皮をはぐ。「そ、その姿は…!!」そこにはエリカ・エリナと同じ顔の青ワンピース美少女がいた。
「ふふ、初めまして、私はエリル。――そしてさようなら」アカネさんがスラリと刀を抜く。硬直して動けない俺に刀が俺に当たるその瞬間『――ガキン!』銀のお盆が刀を止めた!「待ちなさい…!」
と、ここで6月2日は終了した。ふうっ・・・。昨日はおとといを上回る激しい一日だったなぁ。まったくもって思い出すのもおぞましい。
青ワンピのアカネさん…エリルだっけ?が現れたときは死んだと思ったけど、まさかあんな助け舟が出てくるとはなぁ
昨日(といっても数時間前)の惨劇が嘘のように、俺はのんきにタモリ倶楽部を見ている。アカネさんは家事をすませシャワーを浴びている。
あの後、連戦続きのアカネさんは青ワンピのエリルに防戦一方だったが、そこに割って入ってきたのが…
黒ワンピと白ワンピの二人だった。まったく奴等が何を考えているのかさっぱりわからん。考えるのも面倒なので俺はPCを起動しとりあえずヤフ〜ニュースを見る。
黒ワンピのエリカだった。血に塗れ「研祐を殺しエリナを超える」と叫んだエリルを沈黙させたエリカは寂しげにこちらを一瞥すると去っていったのだ
ん?なんだか記憶が錯綜しているみたいだ。ちょっと落ち着いてヤフ〜ニュースを見よう。
そんなこんなでネットをしながら空耳アワーを楽しんでいるとアカネさんがシャワーから出てきた。
黒ワンピは青ワンピを戦闘不能にした時点で去っていったが、その後現れた白ワンピ…何故か赤ワンピになっていた方が笑いながらとどめを刺していったのだ。全く同じに見える彼女達も一枚岩ではないらしい。余談だが青ワンピ少女惨殺事件はヤフーニュースには載っていなかった
アカネ「パソコンやるんですね。私、機械にはうとくて・・・」アカネさんはパジャマ姿で画面を見つめる。ううっ、かなりの密着に緊張する俺。
腕に胸を押しつけられてもうアカネさんの胸にしか目のいかない俺は、アカネさんの目がダニでも見るような冷ややかなものになっていることに気付いていなかった。
まずい!!嫌われた!?と思いきやアカネさんはテレビの地震速報に顔をしかめたのだった。
「あのクソパンダめ、動き始めたわね…」「え、アカネさん今なんて?」「なんでもないわ。独り言よ」
「…この場所は、ああ、神さま…あ、ああ、違う、よかった」 アカネさんの緊張をはらんだ顔が一瞬で元に戻ったのを見て、俺もなぜだかほっとした。 でも、今は何の心配をしていたのだろう?
アカネさん「今夜は・・・長い夜になります」なにぃ!?そういってアカネさんは懐かしのセガサターンとぷよぷよ通を持ち出してきた。「勝負です。ご主人様。ご主人様が勝ったらなんでもします」
「え……。。。なら、……」
数分躊躇うも、ここ数日間で最大の勇気を振り絞り、俺は言った。
「もし俺が勝ったなら、ドリキャスのギャルゲーを一緒にしてくれるか?」
そう。俺はこの日のために頼房の家にもあるドリキャスをわざわざ買ってきたのだ。こんな日がくると信じていてよかった……
ふぁいやー、あいすすとーむ、だいあきゅーとぉ アカネさんは落ちゲーの達人だった。俺は遂に一晩掛けて一勝も出来ず、ただただは打ちのめされるまま、最初の金曜の夜が更けていった。
アカネ「実は私、自分が美少女だというのにギャルゲーマニアなんです。でもぷよ勝負に勝てないのなら一緒にやるのはお預けです」ち・・・ちくしょう!俺はぷよ修行せねばならんようだな!!
一方、ここはとある地下室。 最新設備の医療施設が並べられたそこに、ベッドが二つ。ひとつは青いワンピースを己の鮮血に染めた少女。もう一人はコンバットスーツに身を包んだ少女が横たわっていた。 そして、二人を微笑んで見つめているのは、あの振り袖の少女だった。
そんな事も知らず、俺はぷよ勝負に惨敗したショックから立ち直るためテレ朝の虎の門を見て気を紛らわすのだった。ぷよぷよで疲れたというアカネさんはその場で寝てしまった。
俺も寝るか。最後に俺は眠ってしまってなんら抵抗できないアカネさんに対し・・・ほっぺたをプニプニし大変満足して眠りについた。
そして新しい朝が来た。今日と明日は土日で学校は休み・・・。この二日間くらいのんびりと過ごしたいものだ。俺はまだ目覚めぬアカネさんの頬をプニプにしながら思った。
一方某所「エリナちゃんひどいわ私の手駒を消すなんて」「そういうエリカちゃんこそぉ」そう言いながら笑っている「お客様商品はあまり使い捨てにしなあよう」「振り袖さん、また買うからいいじゃない」
「エリナ、まだ量産できる段階ではないのですよ、あなたの『妹』は」振り袖の女はエリカの髪を軽く撫でながら視線はエリナのまま「気に入ったお人形以外すぐ壊してしまうのはエリナの悪い癖ね」
なんか物騒な事をいってる振袖女の言葉に時空の狭間でぬらりひょんはガタガタと震えていた。
「あら震えてどうしたの。まあいいわ次の商品の素材になるわ」振り袖の女はぬらりひょんを詰め込んだ「では次のご利用を毒薬、薬、武器、兵器、生物なんでも揃えております」
この箱詰めされたぬらりが後々で(具体的には
>>200ぐらいで)意外なかたちで俺の前に現れることを、このときの俺は知らない。
俺はというとやけに平和な土曜日を満喫していた。
あまりの退屈さにまどろみ掛けていた俺は、俺のPCが勝手に、なぜかDOSモードで起動し、メッセージを吐いた事に気がつかなかった。 『>気を付けなさい、あなたは狙われているわ。一番大事な人と、一番地のつながりのある人と、一番親切な人に気を付けて』
そんな重要メッセージも知らず、俺はあくまでのん気だった。「色々危険な目に合ってるけどやっぱ学校一の美人と暮らす生活は悪かねぇなぁ・・・」
「やれやれ研祐だいぶだらけている見たいだね」「って親父!またパンダかよ!?」「そんな事より茜ちゃんに護られきりは男としてどうかな修業もさぼっているようだし、久しぶりに稽古をつけて上げよう」
稽古ってあんた今チェチェンじゃなかったっけ?まさかまた精神飛ばし?
「あ、ああ、そうだ」何かおかしい。何故パンダなんだ。親父は最初に電話でパンダに気をつけるように言っていなかったか…?「お前…何者だ」
「そういうお前こそ誰だ?俺の息子のフリをしてるようだが白い体に黒い斑点が浮かんできてるぜ」
「なっなにを・・キシャー」突如襲い掛かった研祐をパンダは殴り飛ばして気絶させた「やれやれ意識を乗っ取られだけか、まったく精神を飛ばせるのは僅かなのにそうとう修業さぼってたようだな」
そして一時間半後に俺は目を覚ました。アカネさんの膝枕の上で。
「それにしても……ユーナが憑いているとは珍しい。あいつよほどモテてるのか。よし。隠しカメラでも付けておこう」
………
「ん?なんだ。なんだか右目が……やけに眩しい。つうかパンダ親父がいたはずなんだが……」
研祐はそう言って起き上がる。
「ていうかユーナって誰だ?」頭が割れるように痛い。アカネさんは俺を見て何か逡巡するような様子だったが「夕食、出来てますよ」と何事も無かったように微笑んだ。
「今日はステーキよ。珍しくパンダの肉が手に入って…」「え!?今なんて?」
「…熊肉です」「ちょ、ちょっと待って、今言い直さなかった!?」「クマ科の肉です。熊肉ですよね?」アカネさんは反論を許さない様子で言い切った
(やばいやばいやばい、これを食ったらヒトとして後戻りできない気がする!どう逃げるよ、俺!)
「・・・もしかして嫌いでしたか?」あくまでなんでもないような感じでアカネさんが聞き返してくる。「いや待った!流石に国際問題になるだろそれ!」
「国際問題? 何を言っているのですか? これは「クマ科パンダ」という名前をつけられた牛の肉です」
「さあ召し上がれ、あなたの御父さ…ゴホッ…ゲフンゲフン…えーと牛牛、あなたと無関係の牛よ」
アカネさん、いってる事が矛盾だらけだよ。「…」俺はじっとアカネさんを見つめた。アカネさんは少なくとも表向きは平然としている。2,3分経つとアカネさんの手が妙にそわそわ動いている事に気付く。5分経ってついに
みしり、とアカネさんの手元でテーブルが歪んだ
と思った瞬間コナゴナにはじけ飛んだ。俺は逃げた。涙をこらえることもせずダッシュで逃げた
「・・・とゆーわけなんだヨリヨリ」俺はカップめんを啜りながらヨリヨリ…友人の東中野頼房に事情を説明した。「なるほど、そういうことだったのかぁ。こんな時間にオラん家の前で泣いてるから強盗にでもあったのかと思ったぞ」
白と黒のクマ科生物・・・白と黒のワンピース・・・そして白と黒の柄のメイド服・・・なんか最近俺、呪われてないか?
カップ麺を食べ終わり一息つく。ここに長居するわけにもいかないだろう。何と言っても頼房は頼房で先日の鑑賞会襲撃事件で家は吹っ飛び、今は瓦礫の上のテント生活だ「ごっそさん」さてこれからどうしようか
そうだ。愛子先生なら事情を話せば匿ってくれるかもしれない。俺は携帯の電話帳から愛子先生の電話番号を調べ、送信ボタンを押した。
「あの、俺…」「アーヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!ブツッ…ツーーツーーツーー…」…俺は駅前の交差点で人目とかそういう問題どころでなく膝を抱えて泣き出した
「通行の邪魔だわ」突然の声に顔を上げると、社会のゴミとでも言いたげな目で黒ワンピのエリカが俺を見下ろしている
白いのがいないせいか黒ワンピはブリブリしていないし物腰もいつもより穏やかに見える…がどう考えても危険から匿って貰うには不向きだ、というかこいつが具体的な危険そのものじゃないか
もうやけくそだとばかりに俺は黒ワンピに言ってやった。「初めて会ったときから好きでした!つきあってください!!」
「言われるまでもない。私も貴様を愛しているぞ」かくして俺は黒ワンピの住むマンションへと連れてかれたのだった。それでいいのか俺!?俺にはアカネさんというものが・・・
「あんた、馬鹿でしょ?」そう。何かをする間もなく部屋に入った瞬間に黒ワンピに襲われ俺は簀巻きにされてしまったのだ。「くそ、純真な男心を突いた巧妙な罠だったとは…せめて触らせろ!」
「別に嘘ってわけじゃないわよ愛してるわよ殺したいほどに」「そんな愛はごめんこうむる」くそっ!こうなったら親父直伝の武術で、あれ?どうするんだっけ最後に稽古したの数か月前だ
「何バタバタしてるの?」「クソっ!簀巻きだった!」「今殺したりはしないわ。あなたを殺すのはエリナだから」黒ワンピは膝を立てて退屈そうに座り込む
こ、このガキ、はいてねえ!何だそれは、挑発か!くそ、しかし、動けば動くほど、縄は俺の身体に食い込む…ッ!!
くそっ!親父に習った事を思い出せ・・数年前「親父何するんだ!」「うんいざという時の為、縄抜けぐらいできないとね」「でも鉄球つきで海に沈めるのはやり過ぎだ」「人間追い詰められると凄いんだよ」・・やな事思い出した
「うふふ、どんな縄でも切断できる、特製ナイフはいかがでしょうか?」 壁紙を一枚ぺろりと剥がすと、そこに居たのはあの振り袖女。いや、今は忍者装束だ。
「遠慮しときます。もうすぐ人類最強の赤い知人が助けに来ますから」
「不要ですか、それでは失礼」どういう仕組みか忍者装束女は壁に帰って行く。「そうそう、その赤い方なら公安のアカ狩りに引っ掛かって米軍基地に送られましたわ」と言い残して。
な、なんだってー!!あの人なら大丈夫だて思うけど・・・。ところで橙色の人類最終はセーフかな、アウトかな。
「え、ちょっ……!あの人はアカじゃないですよ!ちゃんと天皇陛下を崇拝してます!」
俺の叫びも虚しく、ぱんつはいてないは続くのであった。
「ねえ、逃げないの?エリナが帰って来たらあなた死ぬわよ。きっとすごく痛くされるわ」「いやこれお前に縛られたんだが」「そもそも何であなたがここにいるのかしら。死にに来たの?」
そこで俺は正直にアカネさんから逃げてきたことを告白した。「俺の居場所さえあるのなら、何をされてもいいんだ。縛られてもいいから、ここに置いてくれるか?」
――何をされてもいいんだなんて安易に言うべきじゃなかった。あれから1年、俺はまだ縛られている。
エリカ「起きなさい!いつまで寝てるの」俺は水をかけられてぼんやりと目覚めた今は何時だ時間の感覚が薄れている。一分か一時間か一日か一週間か一ヵ月か一年なのかよくわからない
1年分の夢想は実際には数分のことだったようだ。エリカの大きな瞳が俺を怪訝そうに覗き込んでいる「ねえ、死にたいの?エリナに殺されたいの?マゾなの?ロリペドでマゾはどうかと思うわ、人間として」俺の人格を否定する動きがあったことも事実です。
「ロリペドってお前ら、俺と同学年じゃねーか…」そういやこいつらなんで俺の命なんかを狙ってんだ?今更そんなことを思った俺は…聞いてみた。
「私は知らないわよ。エリナなら知っているんじゃないかしら。……でも意外だわ、私たち高二で通用するのね」「いや同じクラスにいなきゃぺったんこだしつるつるだしアカネさんより5歳は下に見えるが」
突然、コンコンとノックの音。そして 「好き嫌いして家出した、我が儘なご主人様はこちらですか」と既に聞き慣れた、懐かしい声がした。 もちろん、アカネさんだ。
「ヒィッ!!」俺は簀巻きのまま飛び跳ね、イモムシのように移動し部屋の隅っこでガクガクと震える。また涙が出てきた。
そんな俺をエリカは猫をつまむように片手で持ち上げ、トコトコとドアまで歩き、開けると同時に俺を凄い勢いで放り投げた。「っ…!ご主人様!?」「興がそがれたわ。連れて帰っていいわよ、それ」
「死にたくなければアカネのそばにいた方がいいわ。信じない限りアカネは信じられる」耳に吐息が掛かりそうな距離でエリカが囁く
「お前、一体…」「バイバイ」そんな言葉と共に俺の頬にキスをするエリカ。俺はただ呆然と扉の向こうに消えるエリカを見ていた。
アカネ「さ、家に帰りましょうご主人様。お食事の用意ができてます」
心なしか、アカネさんの声が冷たかった。
「さあ、どうぞ。クマ科で牛っぽい模様の動物ステーキです。ソースにハーブをふんだんに使うことで獣臭さも消してあります」
「うんおいしそうだね茜ちゃん」「親父!無事だったのか、って左手が無くなってない?」「うんちょっとざっくりやられてね、あっ大丈夫、痛感はあるけど本体は無事だから」
「ところで茜ちゃん。お祖父さんは元気にしてるかい?お祖父さんの言いつけはちゃんと果たせそうかな?」
俺は、二人(?)の会話を聞きながら思った。いや、思わずには居られなかった。 なぜ、こんな得体の知れないものを食べされられようとしているのだろう? 食べたら、俺の身に何が起るのだろう、と。
ためしにペットのミィちゃんに一切れ食べさせてみた。
何とも無いようでほっとするがある恐ろしい事に気が付いた。親父の仮の姿のパンダの無くなった左手と出ている肉の量が一致している。あれだ海賊王を目指す漫画のコックの過去話思い出した。
俺は決断した。親父とアカネさんが食えというのだ。少なくとも、今までの所は俺を守ってくれている二人が言うのだ。 俺は鼻を摘んで一口、、がぶり、と音を立てて香ばしい肉にかじりついた。 うまい。俺の味覚が歓喜で震える。
しかしその時
急激に気分が悪くなる。そして気がつくと部屋中の食器という食器が宙に浮いていた。「これが・・・俺の力なのか・・・?」
急激に意識が失われてく何か話してるなあ「ふーむ、念動力系かこれまた不安定だな、今回の件がきっかけになるかな」「それが積極的に助けない理由ですか?」「うん研祐はいずれ三木原の名を継がないとね」
その時、俺のPCがモニターオフのDOSモードで密かに起動していて、得体の知れないプログラムがOSのサポートも無しに、ライブカメラからの映像を某所へ送信し続けて居た事には誰も気がつかなかった。
全身紫色になって痙攣しているミィちゃんだけがカメラのブーンという動作音に気づいていた。
「さてそろそろ帰るとするか。茜ちゃんも頑張るんだよ。あの爺さん、無能な子は容赦無く切り捨てる人だからね?」
玄関で挨拶を交わしてドアを向いてノブに手をかける。その瞬間激しく後頭部を殴られた。薄れる意識のなかで目の端に映ったものは
茜さんのぱんつはいてない
長い髪を後ろで結わえた、少年と見まごうきりりとした目元の、サムライ装束の美少女だった。
よく考えてみれば、サムライ装束の美少女が茜さんのパンツを穿いているはずないか。
最期に良いものを見たな。俺は至福の表情を浮かべて三途の川にダイビングした。
そう言えば、昔の女性はぱんつはいてないってトリビアでしてたな……
使えないときに思い出す、まさに「無駄知識」だ。
そう思いながら、俺は確かに鮮やかなぴんくをした割れ目を見た。
「おい!お前勝手に死ぬな!」 俺が見たのは、サムライ装束の少女の、意外なほどつややかな唇だった。 「まったく、師匠から呼び出され加勢に来てみれば、目の前で、守るべき相手が倒れるのだからな」
ような気がしたら蹴り飛ばされていた見ると蹴ったのは死んだひいお爺ちゃんだ。周りを見るとここはいわゆる三途の川だひい爺ちゃんを見るとひっしに俺を追い返そうとしている。
ざばっ 気がつくと、俺は頭から水を被って地面にへたり込んでいた。 「いい加減に目をさまさんか!」 柳眉を逆立てて怒るサムライ装束の少女が、からになったバケツを片手に仁王立ちしていた。
ひゃっ冷たい!三途の川は冷たいなぁ、心臓麻痺で死んじゃいそうだ。一瞬サムライの幻覚が見えたぞ。
「ええい、妾の婿になる男がそんな惰弱なことでどうする!そこの女中、もっと水を持てい」
女中が水を汲もうとそばにあった木箱を手に取ると、中から「ほぅ」と声が聞こえた。
女中呼ばわりされたアカネさんの手元で木箱が嫌な音を立てた
台所から聞こえる女中の悲鳴を完全に無視して、必死に俺の心臓をマッサージをしているアカネさんがサムライ少女に言う。「婿?…何の冗談ですかそれは」
「詳しいことはお父様に聞いてください、あちらの台所で匣に詰まっていますので。ではまた、いずれお会いしましょう」そういい残してサムライは去っていった。
俺が三途の川から奇跡の生還を遂げたのはその10分後のことだった
目を開けると安堵の表情を浮かべるアカネさんの顔が目に入った。(一体…何があったんだ?)俺は痛む後頭部をさすりながらアカネさんに何が起ったのか聞いた。
「サムライがいきなり入ってきて私を女中呼ばわりして箱から変な声がしました。そ、それから、ご主人様のことを、む、むこっ……」
「親父!どういう事だ!」そこには一つのメモが『パパは向うで仕事がたまっているので戻りますしばらくはこちらと連絡も取れません』逃げやがったあのくそ親父!
そのころ、ひと知れずに稼働中だったPCのライブカメラを通し、僕達を見つめる少女が居た。 空調の利いたその部屋で眼鏡越しにモニターを見つめる少女の顔からは、どんな感情をも読みとる事は出来なかった。
ま、いろいろあったけど次の日はいつも通り学校にいったわけさ。クラスメイトらはいまだにアカネさんが俺のメイドさんである事実に気づいてない。妙に優越感・・・。
「…ということでエリカちゃんはしばらくお休みだそうです」唐突に愛子先生のそんな声が聞こえた。優越感に浸ってるうちにいつの間にかホームルームが始まっていたようだ。隣の席を見ると白ワンピのエリナはいるけど黒ワンピのエリカがいない。休みなのかあいつ。
そして放課後
校門の前でサムライ少女が待っていた。もうこの国は駄目かもしれん。銃刀法とか。
教室の窓越しに少女の様子を伺っていると、彼女はおもむろに刀を地面に突き立てて落とし穴を掘り始めた。
「よいしょ、よいしょっと。 ま、深さはこれぐらいで良かろう。 蓋を被せて、餌は、う〜ん、エロ本と焼きそばパンにでもするか。あの、情けない婿ならこの程度で引っかかろう。ちっ、全く情けない限りだ」
「空が青いな…」30分後、俺は穴の底から空を眺めつつ思った。
「はしごはいかがですか?」振り袖女だ神出鬼没だな「いくらだ?」「壱万円になります」うわ!ぼったくりだが手が出ない金額じゃない。
仕方なく金を払おうとズボンの後ろポケットに手をやると、−財布がない!−、三途の川にでも落としてきたのか、俺は再び絶望の淵へと投げ出された。
「お金がないのでしたらその手に持っている本と交換…」「それは断る!!」
入れ替わりにサムライ少女が穴の上からこちらを見下ろす。「研祐様、お久しゅうございます。昨晩は全力で無視されてしもうたゆえ、妾なりに趣向を凝らしてみたがいかがか」
「趣向ってお前なぁ! この、こんなもので俺が引っかかると思ったのか!」 俺は握りしめていたエロ本と焼きそばパンをたたきつけ、、ようと思ったけど鞄にしまい込んだ。「やれやれ、研祐様。妾も本当にこんなものにかかるとはおもわなんだわ」
「ところでお主嫌いなものはあるか?」「なんだ急に。そうだな足の多い虫なんかは苦手だな…ってうおぉーい蜘蛛やらムカデやら降ってきましたよぉーーたーすけて〜ぇ」
「ははは、まずは上下関係をはっきりせねばな」「うわわ!何だよだいたいあんた誰だよ!?」「そうだな名乗りがまだであった妾は一ノ瀬綾芽。師匠謙也殿の弟子だ。妾は厳しいぞ」
そんな訳で俺は、この突然現われた一ノ瀬綾芽なるサムライ女に付きっきりで特訓を受ける事を条件に、深い落とし穴のそこから出してもらえた。「ほほ、上下関係が理解できたなら、まずは薪割りからじゃ。ほれ、我が婿。背筋を伸ばさぬか!」
そこに一人の刑事がやってくる「一ノ瀬綾芽!!銃刀法違反、その他容疑で貴様を逮捕する!!」アヤメ「ちぃぃっ!まいたと思うたものを!!」
アカネ「こっちです警官さん」「そこな女中何のまねじゃ」「私はただ研祐さんを危険人物から守ろうとしてるだけよ」「ほうそなた自殺志願者か?」「君達何を『黙れ!』「本官は何か勘違いしたようなのでしっ失礼する」
俺の目の前で、二人の美少女が互いの間合いをじりじりと探り合い、構えを変えながら、隙をうかがいつつ対峙している。「我が婿よ、誰が手を休めよと頼んだか!」「ご主人様、肩の力が入りすぎです!」こんな所は、気が合うんだよな。
薪を割ったら赤ん坊が出てきた。
なんかなつかれた
パンダの赤ん坊だ。何故こんな所にいるかわからんが俺はじゃれていた、何故ならすぐ側の二人の凄まじいバトルから完全においていかれているからだ。
その「なんかつかれたパンダの赤ん坊」とじゃれながら二人のバトルにスキが出来るのを俺は待っていたのだ、まだか、まだダメだ、まだまだ、そして、二人の間合いのバランスが少し崩れたとき俺は決断の一撃を放ったのだった。
「合意と見てよろしいですね?」Mr.うるち米だ
その時、パンダの赤ちゃんが二つに割れ、中から
俺が出てきた。「落ち着いて聞いてくれ、俺は1週間後の未来、6月13日からやってきたお前なんだ」
「俺は一週間後……ゲイに目覚めている!!」自称一週間後の俺はそう言い残して煙のように消えた
「…見なかったことにするか」そのころ、アカネさんとアヤメのバトルは佳境に入っていた。モップ(アカネ)と木刀(アヤメ)で叩きあいをしている。
と思ったら俺んちにいた。「おい俺、帰ったんじゃないのかよ」「いや〜帰れなくなっちゃってさあ」
軽やかにスルーする。そんなことより、アヤメのことだ。記憶を掘り返す。「親父の親友だった埼玉の武将の三女で……そう、八年前のあの日……」
「そうじゃ。薬師から匙を投げられ最早次の春は迎えられぬであろうと告げられた妾に、たった一人の友であったお主は『自分が共にいるから強く生きろ』と。いつか立派な大人になれた日には妾を妻にもろうてくれるかと訊ねたら、お主は頷き共に夜通し泣いてくれたではないか」
「ごめん覚えてねーわ。じゃ、そういうことでバイバイ」
と、ごまかす事もかなわず、アヤネも我が家に住み込むこととなった。まいったな・・・。W杯が終わったら姉と弟が帰ってくるというのに・・・。
帰ってくるまで一週間それまでに何とかしなければ。
「ですから、アヤメさん!どうして8年前に余命幾ばくもなかった人が、今ここで丼飯3杯もおかわりしてるんですか!」「うむ、愛の成せる業よな。それと女中よ、妾のことは奥方様と呼べ」そこから斬り合いに発展するのが日課になりつつある。
「研祐げんぎぐゎあ
見たくないものは見ない。それが三木原の生き方だ。
それにしてもぱんつはいてない二人が戦う姿は絶景かな。絶景かな。一句詠みたくなったよ。
俺は掲示板にボヤキ書き込みをする。「俺んちにメイドに加えて侍少女まで押しかけてきて大変だよ」名無しさん達「こいつバカジャネーノ」「基地外おつ」「通報しますた」・・・おのれ・・・電車男みたいな美談はしょせん夢まぼろしにすぎないのか!?
>>262は無視で……orz
以下本文
ま、慣れたらこっちのもんよ。と言いたいところだが、どうするか。
弟にはどちらかをあてがってやればいいとして、問題は姉貴だ……
まぁ、いいや。細かい事を考えるのは苦手だ。だから寝る。 ……そして、朝が来た。
朝起きると何故か俺の朝食が2組用意されていた。しかし・・・
綾芽の用意した朝食は凄い。どこの高級旅館の朝食だこれ。「アヤメさん…凄いなこれ」「当然じゃ、妾の手作りじゃからな。そこらの女中がつくった料理とは格が違うわ」
アカネさんの料理も高級フランス料理ではあるのだが、アカネさんが我が家に来て早や一週間、多少飽きたのは事実だ。
しかしアヤメの料理を口にした俺は、その人類としての尊厳に関わりそうな未知の味に一言「オクレ兄さーーん!!」と叫び、卒倒した
アヤメ「あまりに美味じゃと人は気を失うものなのか。ほっほつほ面白いのう」能天気なアヤメの背後でアカネさんは鬼のような形相をしている・・・。
逆だ。鬼がアカネさんのような形相をしていた。
「この、男女がぁ!」 鬼かアカネさんかは既に不明だが、とにかく銀のお盆を目の前に構えた。 「ほほほ、生意気な女中め、分際をわきまえさせてやる!」アヤメさんも大刀をすらりと引き抜く。ここ数日、朝の定例行事となった騒動が展開した。
アヤメの着物のすそから9本の尻尾が見えている。(おいおいいつから俺の家はお化け屋敷になったんだよ…)と思った瞬間、
俺は意識を失った。そして三途の川でひいお爺ちゃんと死後二回目の再開「研祐お前二回もこっちに来るなんてどんな生活してるんだ」
「オクレ兄さぁぁぁぁぁぁん!!!……はっ……あ、あれ、尻尾は……」我に帰った
さて気を取り直して学校に行こうかと思ったらお昼だよアンタ。3時間以上気絶してた俺。
取りあえず、学校へ行かざるを得まい。担任への言い訳をどうしようか、などと考えていた俺だがその必要はなかった。「我が婿は拾い食いをして腹をこわしてしもうた。数刻も有れば来ようから、心配せず待たれよ」と、アヤメさんが報告していたからだ。転校してきてる!
むしろ遅刻の言い訳などどうでも良かった。アヤメさんの自己紹介だけでクラスは致命的な激震に見舞われていたからだ。クラス中から浴びせられる視線があまりに痛い
というか哀れみの表情だった。みんなが俺の机に餞別やらお賽銭やら油揚げを置いていく。どうもすでにアヤメさんの正体はバレてるらしい。
まあ、刀さげて尻尾のアクセサリーを付けてりゃどんな人間かは判るわな、そりゃ。
「アクセサリーがどうした? 我が婿よ」 そのアクセサリーを片手に俺の目の前にチャラチャラさせてみせる。「ちょっと、それ何なの?」 「あくせさりいだが」 どっと、疲れた。
その時、窓の外から「ガガガガガガ!!!」という凄まじい轟音。それは……
マト○ックスもまっ青になりそうな、銃弾の嵐だった。「伏せろ!我が婿!」とっさに俺を押し倒し、庇うように覆い被さるアヤメさん。ああ、背中に当たる、豊かなクッションふたつ。
なんか堅いクッションだと思ったら膝で踏まれていた。世の中そんなもんだよな。
何者だ!煙幕が晴れるとそこには85も遅れてきた兵器に改造されたぬらりひょんがいた。
戦闘機械と妖魔の融合。技術の粋を尽くして誕生したその悪夢の申し子は、窓の外にあたかも足下に確かな大地が存在するかのように浮かび、そのうつろな目をこちらに向けていた。 うるるおおぉんん 魔の咆吼が木霊した。
ゴゴゴ・・・。ジェットを噴かせて窓から教室に侵入する戦闘妖怪ぬらりひょん!進入時に発生したソニックブームで吹き飛ぶ級友たち。阿鼻叫喚な教室内で、ただ二人だけ、その場に踏み止まり戦闘態勢をとる戦士がいた。
学級委員のA子とF雄だった。
と、思ったら、アカネさんとアヤメさんだった。「我が婿殿に妖怪風情がたわけたものよの」「なんて事するの!ご主人様に傷でもついたら只じゃおかないんだからぁ!」 ああ、なんて凛々しいんだ。っていうか、アカネさん、『ご主人様』って秘密だったんですけど?
A子「みんな知ってたわよ」
そういうとA子…というかアカネさんが動いた。両手に持った銀のお盆を投擲。ぬらりひょんは即座に回避行動にうつるが、銀盤はそれを追うように曲がり>ヒット。ぬらりひょんの目から星が飛び散る!
激しい戦いの一方「どういう事かしらぁ?振り袖さん注文してないはずよぉ」「エリナさん実は素材の生命力が思いの外強く興がのり制御不能な程改造しまして。設定した対象研祐さんを殺すまで止まりません」
「ええー?そんなのだめぇ。私が殺すのぉ〜」
と叫んだのは担任の愛子先生。あんたいたのか。
そんなはずもなく、エリナは不満げに唇を尖らせている
「あらあら。じゃあ、エリナも頑張りなさい…早い者勝ちよ♪」振り袖が物騒な事をにこやかに言う。
また俺の出番がなくなっちまったな・・・。しょうがなく保健室に向かう。
しかし教室から出ようとすると、廊下は量産型ぬらりで溢れかえっていた
振り袖女「量産もしちゃいました」てへっ、と可愛らしくいうが全然笑えない「あんたの責任だろどうにかならないのか」「いくらお金だします?」
無一文の俺は走って逃げた。すると廊下の曲がり角で
量産型ぬらり10機に追い詰められた!後ろからエリナがゆっくりと歩いてくる。アカネさんもアヤメさんも、スーパーぬらりの相手で手一杯のようで未だ教室の中だし。マズイ…マズイ…マズイ!!
運良くポケットに入っていた壁模様の布を広げて、壁にはりついて隠れる。
もちろん、量産型ぬらりひょんにはお見通しだった。たちまち取り囲まれ、布にくるまってみっともなく震える俺。その時、
エリナ「あれぇ〜研祐君どこぉ〜」「ぬらぁ〜り」「うるさいよ!」エリナが何かを飛ばすと量産型ぬらりはひとつ残らず爆散した
そして数千数万に分身したチビぬらりが
「あははは…研祐君、見ぃ〜つけた」楽しげな声とともにエリナが布に包まった俺のほうに歩いてくる。その手には小さな手には不釣合いなほど大きなサバイバルナイフが握られている。
『ぬらぁーり』だがその前に分裂した量産型が「うざいなぁほんとうざいなぁ」エリナはそれら全てを小型爆弾で爆砕していくそして何度もの爆発音後そこには何も無くなっていた
それはそれは楽しい玩具を見つけた子供の笑みを顔に張りつけて、エリナは足取りも軽やかに近寄ってくる。
あと1歩でエリナが俺の前に、と思ったその時。「待てい!血塗られし体で妾の婿に近づくでないわ!」凄惨な空気を吹き飛ばす清浄な風と共に、救いの女神(サムライだが)が現れた!「あ、アヤメさん!…ってあれ、アカネさんは?」「…置いてきた。尊い犠牲じゃった」
「え?ごめん聞いてなかったもう一回言ってくれない?」パンツの中にもぐりこんだチビぬらりがくすぐったくてそれどころじゃないんだ。
なんだかエリナに味方したい気分だ
「というわけで俺、エリナの方につくぜ!」「な、なんじゃとぉ!ち、血迷ったか我が婿!」俺の衝撃発言に真っ青になるアヤメ。そして嬉しそうにナイフを握って俺に駆け寄るエリナ。
俺の腹にナイフが突き立てられた。「なんじゃあぁこりゃああああああああ」
エリナ「くすくすくす。安心してください。峰打ちですよぅ」ナイフで刺して峰打ちもくそもあるかぁぁぁっ!!・・・意識が遠のいていく俺。
「させるかぁああ!!一ノ瀬流抜刀術奥義 彗星斬!!」 アヤメさんの必殺剣が唸る。すげぇ、あのエリナが瞬殺だ。「我が婿!出会ってから毎日、日課のように死にかかる奴があるかぁ!」薄れる意識の中で、アヤメさんが目にいっぱい涙を浮かべているのだけが見えた。
エリナ「いたぁい〜」「ふう無事エリナ」「あ〜エリカちゃん」「ほら罰ゲームの英国紅茶とフランス有名店ケーキ買って来たわよ」「わ〜い帰ってお茶会」突如現れたエリカはエリナを助けると姉妹仲良く帰っていった
もうだめか・・・。そう思った時意外な程傷が浅い事に気付く。胸ポケットには粉々に砕けた220分の1スケールのガンプラが・・・。「まさか・・・お前がまもってくれたのか?ガンタンク・・・」
俺は泣いた。心の底から。無骨で不器用な男の機体、ガンタンク。お前の事は俺は一生忘れない。「我が婿。いい加減におもちゃを抱えて無くで無い。そんなに欲しければ、新しいのを買ってやる」「わ〜い」アヤメさんて、本当にいい人だなぁ。
という訳で俺はPCエンジンシャトル、プレイディア、バーチャルボーイなどといったゲーム史に残る名ゲーム機を買ってもらって大満足するのだった。
と思ったその瞬間、オモチャ屋根こそぎの勢いで俺は吹っ飛ばされる。「な、何やってるんですか、早く逃げて下さい!」アカネさんの必死の声に顔を上げると、そこには量産ぬらりを捕食して巨大化したハイパーぬらりが・・・
「NURAAARIEEE!!!!」そしてぬらりひょんは俺を確実に見ていた憎悪に染まった眼で
次々と名ゲーム機を捕食した
「まぁちなさぁあああい、この巨大妖怪!」冥土服のあちこちにひっかき傷を作りながらもアカネさんが駆け寄り、銀のお盆を手に立ちはだかる。「ちっ、命冥加な女中風情が。まだ生きておったのか」言葉とは裏腹に、アヤメさんの表情が僅かにほころぶ。
「さぁ、女中の犠牲を無にせんためにも妾らは逃げ延びて女中の分まで幸せに……」「アヤメさんも残るんです!」「小煩い女中じゃのう」
「よくもクリリン・・・もといオラのゲームギアを食ったなあーーー!!!」
その瞬間、ドギュゥゥゥゥゥン!!という効果音と共に忽然とパンダが現れた!!パンダは俺とアヤメさんを守るような立っている「このパンダは……ッ!」ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
「師匠!」「親父!」ぬらりはそのパンダに対して威圧されて後ずさっている。「お痛が過ぎるよ」ぬらりは弾かれるように銃撃をするがすでにいない、パンダの動きは光にしか見えずぬらりは為す術もなくやられている。
ぐおおぅうおお 絶叫と共に巨大妖怪は全身のミサイルをパンダめがけて一斉に発射した。空気を引き裂く甲高い轟音と共に一斉にパンダに襲いかかる無数のミサイル!
パンダは押されている。よく考えたらアカネさんにあっさりと夕食の食材にされる程度の強さだっけ、このパンダ野郎
そんな風に思ったら次はパンダ、親父が押し返してるそしてパンダの姿から精悍な壮年親父自身の姿になるとぬらりにぶつかる「浄化ぁぁー」凄まじい光の後ぬらりは改造前の姿になり敵意を無くしいずこかへ去った。
「思ったより…力を使ってしまったな。アカネちゃん、アヤメちゃん、後は頼む…」親父姿は光の粒となり消滅した。
そして、俺の手元にはセガマークVだけが残った。「いい年をして泣くな、我が婿よ」「そうですよ、ご主人様。それだって良い機械なんですから」 慰める二人の声は、俺の耳に届かなかった。だって、俺がやりたかったのはメガドライブのムーンウォーカーなんだから。
「ふう、妾はちと疲れたぞ。さっさと帰って……」そこまで言ったところで、アヤメさんはうずくまるように倒れてしまった。地面に血が広がって行く
「あ、アヤメさん!?」慌てて駆け寄る俺の後ろから唐突に声が聞こえた。「予想以上に上手くいった…これであのパンダも暫くは出て来れないわね、くすくす」振袖女!?一体いつの間に!?アカネさんも接近に気付かなかったようで驚いた顔をしている。
振袖は風のように去り、俺はアヤメをかついで自宅へと帰還する。アヤメ「腹が減ったぞ。女中よ、夕食の用意をせい」な!?さっきまでのケガは・・・?「はて?睡眠回復術は一ノ瀬流の基本じゃぞ」アカネさんは舌打ちしている。
「婿殿もしやおぬし一ノ瀬流を修めておらぬのか?」「はい?」「では双天流は?さすがに三木原流は習っておるよな?」「えーと親父が自主的に覚えなければ意味無いって、だからたまに稽古をうけるだけそんなに流派あるんだ?」
そのとき台所からアカネさんの絶叫が!
アカネ「さっきあちらにゴ、ゴキブリが・・・ご主人様助けてっ!!」俺にしがみつくアカネさん。だが実はアカネさんはアヤメに向けて不適な笑みを浮かべている事に、その時の俺は気付かなかった。
「おのれ、女中! 分際をわきまえよとあれほど申したであろうが!」 「誰も、あなたの女中になった覚えはないですよう、だ」 殺気の籠もった目線をぶつけ合い、互いの得物に手をかけながら間合いを探り合う美少女二人。これも既に日常の光景だ。僕の臨死体験くらいに。
だって今も俺、また三途の川に来てるしな。よ!ひいお爺ちゃんまた来たよ!
今となっては戻って来るのもお手の物だがな。はて、戻ったはいいがここはどこだ?
ここは、墓場・・・か? あれ?戻って来たんだよな?
「そりゃお前、魂だけ戻ってきて肉体に戻って無いからだ」と親切に教えてくれるひいお爺ちゃん。場所は三木原家の墓
その頃俺の肉体はというと・・・
額に肉、古典だね
口の上にはエロひげが。誰が俺の顔にこんな落書きをしたんだ?
ベッドに寝かされた俺はぴくりとも動かず、その手を突っ伏して眠り込んだアヤメが握っている。その手には油性マジックが「お前かよ・・・」
「ちっ、違う!断じて違うぞ!妾ではない!先程まで女中が持っておったのだ!そして妾に渡したのだ!このような陰謀があったとは……」
「……なぁ?言いながら瞼に目を書くのはやめないか?」
「アヤメさん?何と話しているのですか?」「うむ、それはな・・・むむ、何故半分透けておる、我が婿よ」というか何故俺が見えるんですかと問いたい
「それはじゃな、一ノ瀬流に伝わる秘技、心眼じゃ」 なんか、スゲーな。「取りあえず、我が婿よ。 いい加減に目をさまさんかい!」 いうなり、俺の本体を思いっきりひっぱたいた。
「ちょっ、ご主人様に何をするんですか!」「安心しろ、万が一の時は妾も後を追うゆえ」「その言葉のどこに安心出来る要素があるんですか!」
えとどうすれば体に戻れるんだ『研祐が戻らないならわしが体つかおうかな』まてジジイ俺の体は俺が使う
『いやだってお前戻れないじゃないか』そういいつつジジイは俺の体に片足つっこんだ。俺も慌てて体に飛び込む!
だが俺は弾き飛ばされる!
「フハハハハ!この体、確かに三木原の力を継いでいるな!しかも潜在的な力は生前のワシに勝るとも劣らぬではないか!有り難く使わせて貰うぞ!」あああああ…俺の体がジジイに…
『おい、じじいてめえどういうつもりだ!』激昂して掴みかかる俺(すり抜けたが)。だが、ジジイは落ち着いたもんだ。「まあ、聞けケンスケ。お前は少し迂闊すぎる。戦い方ってもんを知らなすぎる。」
「分かったな!ではワシは風俗に行ってくる!お前はそこで成仏しろ!さらばだ!」
そういってジジイは部屋から出て行った。俺はただただ呆然と突っ立っていた。すると「ほれ、そこが駄目なんじゃ!三木原の人間が理不尽に屈してどうするか!・・・ここはやはりワシが鍛えてやらねばならんな」
「なあに簡単な事じゃ。課題わしから体を取り戻せ!@成功、元の体に A失敗わしは二度目の青春をえんじょい」「それジジイが圧倒的に有利じゃないか!」
「そのままでは不便じゃろうからこれに憑いておれ」無造作にジジイが投げてよこしたのは…
ガンプラだった。しかも
パンダ柄のターンXだった
綾芽「なんと!伝説の三木原家先々代当主謙悟殿が婿殿の体を借りてられるとは。一度実力を拝見いたしたかった」「はい?ご主人様が急に老人言葉になっただけじゃ?(霊感無し)」
「ご主人様、ずいぶんかわいくなっちゃいましたね」「おい、女中。おぬしの感想はいささか偏っておるぞ。第一塗りむらがひどい。きちんとバリもトリ切れて折らぬではないか」「どっちが偏っているのよ?」良いから、俺を助けろ!
「取りあえず、女中よ、おぬしはこの塗りムラのあるたあんえいがんだむを持っておれ」「きゃ、このおもちゃ動く!」動いちゃ悪いのか?おれは精一杯自分の意志を伝えようとしてみた。
そんな俺をひょいと肩に乗せる「まあ、そういうわけでしばらくの間、厄介になるのでよろしく頼むよ、アカネ君、アヤメ君」二人に軽やかにウインクなんかするジジイ。
茜「さっきから聞いてるとご主人様の体にひいお爺様が憑依しただのふざけてるんですか!この世に幽霊なんか存在するわけないでしょ!このおもちゃもリモコンで操ってるだけでしょ」
「やって参りました、運命のお時間です!!」古館が機を見計らっての登場だ
銀盆が、やはり銀色の軌跡を描いて突然に闖入者を彼方へと追いやった。「あら、今、何か居たかしら?」「して、女中。それに我が婿の魂が宿っている事、得心がいったのか?」
「しつこいですね幽霊なんか存在しないんです!」何かおかしいな俺はそっと茜さんに近づいた「幽霊なんか存在しないから恐くない幽霊なんか存在しないから恐くない幽霊なんか存在しないから恐くない」
「こんなもの存在しないんです」と繰り返しながらアカネさんが俺を飲みこんだ。ミクロの決死圏だ!
と思ったがさすがにアカネさんはガンプラを口にするほど錯乱はしていなかった。
金槌と五寸釘で柱にガンガンガンと打ち付ける程度のかわいらしい錯乱だった。
爺「茜ちゃんほらほら幽霊」ジジイが幽体離脱してからかう「ひっ!うーん」ぱたとアカネさんは失神したジジイ体からでてるチャンス!
と、思ったらおれは五寸釘で柱に打ち付けられていた。「まぁ、謙悟殿にも一度手合わせをしていただきたかったのでちょうど良いわ」 ……少しは俺の身にもなれ!
「お前達が仲間割れしているうちにワシは逃げさせて貰うぞ。いざ!風俗!」
サ・セ・ル・カ!俺の意思が力となって五寸釘を粉砕する。「ジジイ!」そのまま殴りかかろうとする俺をジジイはまたひょいっと摘んで肩に乗せた。「そうじゃ、それだ!理不尽に立ち向かう意思。それでこそ三木原家の人間だ。…れっすん1、くりあじゃあケンスケ!」
「ごたくはいいから俺の身体を返せジジイーーーーッ!!」俺の叫びと共に・・・
富士の霊峰が噴火した。
かと思うような爆発的なエネルギーが俺から放出され
一点に凝縮されると、そのエネルギー塊はパンダの姿となって顕現した
(ターンX…俺に力を貸してくれるのか!?)今、俺は完全にガンプラと一体となった!
パンダ柄のガンプラの俺は口から溶岩を放出しながら、さながら巨神兵のごとく
「お、落ち着け、我が婿!あまり勢い良く人間をやめるでない!妾も困る!」
所詮は30センチ程度のプラスチックなわけだが。しかも中身は空洞ときた。手にはこれまたプラスチックのビームサーベル。
だが俺が謎のエネルギーで作り出したパンダは小型とはいえ、パワーもスピードもチェチェン親父のものに劣らない!「そうだ、曾孫よ。本来そのパンダは、近距離パワー型!!」
「おおおおおお」このちっぽけな体にほとばしるエナジーをどうしたものか。「ジジイっ、風俗いくぞ!ついて来い!!」
「な、なんじゃと?」狙い通りだぜ、ジジイ。隙だらけだ!俺はすかさずパンダでラッシュを繰り出す。「ぐ…ぬ!やりおるな…この短期間でワシの技を盗みおったか!」
「良くやった・・・曾孫よ・・・風俗に行けなかったのは残念じゃが・・・」はっ・・・気付くと俺は元の身体に戻っていた。「ジジイ・・・」
「月光蝶である!」うわっ、ターンXがジジイの声で!?
「ジジイ・・・成仏してなかったのか」俺は供養のため行きつけの風俗の個室に入った。
何故か風俗嬢は床に気絶しており、アカネさんとアヤメさんが、何というかこう、再び俺の生命が危機に晒されているような気がする笑顔で待っていた
「…」「婿殿?これは何の冗談かのう?」「…オーマイゴッド」い、今までの俺ならば、即座に三途の川行きだった。が、今の俺は今までの俺とは違う!俺はPANDAを具現化させ臨戦態勢を取る。
とか勘違いしているケンスケをコテンパンに叩きのめしながら、アカネはふと思う
そうだ、ドイツ行こう
そう物思いをしながら殴るアカネさん。だが今の俺には切り札がある「アカネさんの後ろに幽霊が!」
「きゃあああ!」 絹を裂くような乙女ちっくな悲鳴とはうらはらに、振り向きさま真っ向上段からうち下ろされた必殺の銀盤。 つつ、と走る縦に一筋の剣筋が、一瞬で左右にずるりとずれると、どう、という音を残してターンXは崩れ落ちた。
「ぬおう!?と、とばっちりじゃ!一瞬死ぬかと思ったぞ」ターンXからジジイが現れる。っていうかアンタもう死んでるだろ爺さん・・・。
「絶好調である」………空気読めよぬらりひょん
アヤメさん… やらないか?
「良かろう、だが一つ条件がある。妾をどいつに連れて行くのじゃ」
俺は驚異的な手腕でドイツ行きのチケットを購入。翌日にはアヤメさんをドイツに連れて行ける準備を整えたのだった…ハァハァ
しかしドイツねえ俺の貧困な想像力ではW杯、ジャガイモ、ソーセージ、ビールぐらいしか思いつかん。
これでアヤメさんと二人っきりだ。ウキウキドキドキハァハァしながらロビーで待っていると、やって来たのはいつものサムライ姿のアヤメさん。 と、アカネさんにエリカとエリナに愛子先生に振り袖女!
旅行代理店の夜逃げを知ったのはその1時間後のことだった
さらに1時間後、俺とアヤメさんは追っ手を振り切って東京湾に浮かんでいた。海路でドイツを目指すんだ
やっぱりマックスエアサービスと中国国際体育旅遊公司ではダメか……チャイナリスクを思い知った瞬間であった。
それはそうと、筏で東京湾に出るも
「ところで入籍についてだが」アヤメさんがさらりと言い放つ。
「突然何を言い出すんですか?」驚きのあまり、東京湾が三途の川に見えてくる。
「うむ?妾と契を結ぼうというならば、そこに至る過程があろう。みゅんへんの瀟洒な教会も予約してあるぞ」うわあ、見かけによらないチョイスですね。ってそんな問題じゃねえ!!
年齢は大丈夫でしたっけ?
「うむ、妾も当日もって十四の年を数える。れっきとした大人の女じゃぞ」
ああそうか、道理でアカネさんに比べるとスレンダーだなと思ってたんだが・・・「っつーかそれ法的にやばすぎだろ・・・」
「でも、親の許可は出ているぞ」「俺は許可していませんし、国は許してくれません」
「国の方はともかくとしてだ」ともかくしないで下さい「8年前の誓いは偽りだったと申すつもりか!」
「いや、だってほら、あの時はもうすぐ死んじゃうって言うから……」
やべ、失言だった、と思いきや「わ・・・妾が生き長らえてしもうたのは迷惑であったか・・・?」珍しく弱気な言葉が返ってきた。しかしその時既に東京湾には
「ほう、今なんと申した」「いや、・・だからだな」「婿殿きっちりと妾との八年前覚えているではないか、忘れたとか申したくせに」
そのころ、東京湾に潜行中だった謎の攻撃原潜が、潜望鏡深度で浮上し、イカダの上で口論に励む二人をじっと観察していた。 「こちらバンドウイルカ。タクティクスコントロール? ターゲットを補足しました、どうぞ」
「よしそのまま監視しろ。録画を忘れるなよ。男はいらん、女だけをアップでだハァハァ…」
(しかし、やはり男は下劣だ! 女同士こそが至高の愛!)
「艦長何故監視のみなのですかすみやかにターゲットを始末するだけでは」「しかたあるまい、ターゲットはエリナ姫、エリカ姫の暇つぶしの玩具なのだから勝手はできん」
その時、潜望鏡の中に映るサムライ少女の剣が一瞬煌めいて見えた。次の瞬間突然の警報が鳴り響く。 「艦長! 突然船殻に亀裂が走り、いえ、切断されました!」「何だと!?」「この船はもう沈みます!対戦の準備を」「化けモノめ」
「あ、アヤメさん何やってんの?」いきなり刀を抜いて海に向かって振るってるアヤメさんにガクガクぶるぶるな俺。これはつまりとっとと入籍しろって事デスカ!?
そのとき!イカダの周囲に4つの水柱が立ち上がって滝のようにしぶきを降らせながら何かが真上に飛んでいった。ハープーン魚雷だ!!
「くっ、二匹おったか!」筏は激しく揺さぶられアヤメさんも刀を構えることが出来ない、その時
俺は頭を抱えて叫んだ「わかったー!入籍するから命ばかりはー!」俺はハープーン魚雷による攻撃をアヤメさんの仕業だと思っていた。
一方その頃、高高度に達した四発のハープーンは急角度で旋回してイカダにロックオンした。
その時「結婚は18歳からです!!」聞き慣れた声……この声は
アカネさん?! ハンググライダーに乗っての登場だ。左手には拡声器を、右手にはマシンガンを持っている。
「ほほほ何を申す、結婚は子供が産める体になっておればよいではないか、法律なぞくそくらえじゃ」「・・!社会常識を無視しても幸せにはなれませんよ」
アカネさんを軽く無視してアヤメさんは言葉を続ける。「さっきから聞いていたら…お主は妾が嫌いなのか?そうならそうはっきり言え」
「妾は研祐と一緒におれるだけで幸せじゃ!」
そういってハープーンなど目もくれず、グライダーに飛び掛かるアヤメ。
「いえ、ただ、私は、ご主人様を、守る義務が・・・」しどろもどろのアカネさん
そしてそんな会話はまったく耳に入らず、四発のハープーンがゆっくりと落下してくるのを極限状態で見ている俺。
ああ、もうすぐ俺死ぬんだな。でも・・・このままじゃ死ねない!「アヤメさん!実は俺、あなたのことが
怖いんだ!」
「何じゃと、聞こえん、いや、聞く耳持んわ!」 アヤメさんは叫ぶなり、またもその腰の刀が煌めく。「一ノ瀬流抜刀術 流星剣 乱れ打ち!!」 天に流星のごとく舞う、幾筋もの銀線。落下するハープーンの3発までが粉々になって海中に没した。
だが残りの1発はまっすぐに俺の方に降ってくる。間に合わない・・・!と思った瞬間「ご主人様!」
アカネさんが飛び出していた。いいのかただ守られているだけで本当に。否!今の俺には力がある「PANDAー!!」パンダ状のオーラを飛ばしミサイルを撃墜させる。
ミサイルが爆散した!って、やべえ!爆風と破片が物凄い勢いで……
俺とアヤメさんはくんずほぐれつもみくちゃになりながら海底へと沈んでいった
「……様……ご主人様!」俺がそんな呼び声を聞いて目覚めると、視界には真っ白な熱帯の太陽が飛び込んで来た。
「…ここは?」まだすっきりしない頭で俺が呟く。聞き慣れた二人の少女の声がくすくす笑いながら、互いを牽制し合う様子があり、やがて一人がこう答えた。「ここは、カイザースラウテルン。もうドイツに着いたのよ」
照り付ける太陽、真っ白な砂浜、立ち並ぶヤシの木、そしてゆったりとした潮騒「……そうか、俺はドイツに来たんだ」
「そうよ、もうすぐワールドカップ日本戦が始まるの」スレンダーな割にしっかり出る所の出たワンピースの水着姿でエリカが答えた。もちろんとなりにいるのはエリナだ。二人の笑顔からは、無邪気さ故の底知れぬ残忍さを窺う事が出来た。
「でもあなたはここで一人寂しく死んじゃうです〜。毎日1センチずつ指先から切り取って行くです〜。頑張れば決勝の日まで生きられるかもしれないですから頑張るですよ〜」無邪気に錆びたナタを振り回すエリナ。一方エリカは
「エリナってばあまり体力ないんだから鉈なんかふりましたら(エリナが)危ないでしょはい得意な爆弾」「エリカちゃんありがとぅ」うんうん愛情溢れた言葉だ間違った方向に
「死ぬみたいに言わないでよ(最後にブルマの女の子を上に乗せて騎馬戦したかったなぁ)」
そのころ、アヤメとアカネはなぜか本物のカイザースラウテルンのスタジアムで、試合の開始を今や遅しと待っていた。「女中、ワクワクするなあ!」「ちょっと未成年がビール、ちょ無理やり呑ま……んぐんぐんぐっぷはぁ〜ドイツのビールも捨てたもんじゃないわ!」
そして運命のスターティングメンバー発表・・・
その頃俺はヤシの木に縛られていた「せっかくだから爆弾も可愛いのを使うです〜。1日1個、少しずつ爆破するです〜。取ってくるです〜」エリナは軽快に走り去る。エリカは
以前1人の時に見せたような少し穏やかな様子で言う「あなた、やっぱり死にたいの?アカネと一緒にいなさいって言わなかった?・・・言っとくけどエリナは激しいわよ」
「私が言うのはあくまで助言よ、消極的には協力してあげてもいいけど、どっちかと言われれば私はエリナの味方よ」
エリナタンハァハァな男には関係ないね!
「そう。ま、気が変わったらいつでもどうぞ」うーむ。エリナタンもいいが、エリカタンも捨てがたい。この窮地を脱して、なおかつ両手に花状態になる秘策はないものか。
「エリナの機嫌を損ねたくはないけど・・・どうしても心が壊れてしまいそうだったら言って。私が、優しく殺してあげるわ」
458 :
イラストに騙された名無しさん:2006/06/12(月) 23:41:50 ID:OSCFKTVI
「ありがとう。放置プレイされているかと思うと、このエリナタンを思う気持ちで、心が壊れてしまいそうだ」
「ちょっと待てよ。お前らってなんでそんなに物騒なんだよ…もっとラブ&ピースの心でいこうぜ」俺はエリカを口説き始めた。エリカは知らないだろうが、今の俺にはPANDAがある。いざとなれば逃げられる…だから今は口説く時!
「そうだ僕達に必要なのは争う事じゃない、愛し合うことだ」「・・・・ふん!あなたお笑い芸人でも目指してるの?」鼻で笑われた
その頃スタジアムでは、まさかの3点目を入れられアヤメとアカネは茫然自失であった。
そして――無情のホイッスルが鳴り響く。
青きサポーターのため息とそれを覆い尽くす黄色きサポーターの歓声。
解説者「敗因は1行ルールを徹底し切れなかったことですね」
そのころ俺は…「言うに事欠いて愛?平和?…くだらない。協力してあげてもいいと思っていたけど、やっぱりやめるわ。惨たらしく死ぬじゃえ」何故かエリナが深く静かに激怒しており、その迫力の前に茫然自失であった。そして――
吉牛に行って牛丼大盛りを注文した。
「牛丼はないです〜。でも変わりにケンスケ丼ならあるです〜。腕がいいですか〜?足がいいですか〜?」
「モツでお願いします」、と横から口を挟んだのは
いつの間にかドイツから地球半周してここニューギニアまで飛んできたアカネさんだ。最近出番が少ないのでご立腹のようだ。
アカネ「後半の悪夢のトラウマは伊集院のラジオ聴いて克服しました。今の私に死角無し!!」
「は〜い、ご注文有難うございます。ケンスケ丼、モツですね〜」と言いながら、小型の爆薬を俺の腹にセットする、エリナ。ねぇ、ねぇ、どうなっちゃうの、俺?アカネさん、そんな赤い顔してないで助けて……って、酔ってるし!
「うりゃーー!」俺は爆弾を放り投げその爆風に紛れアカネさんを回収して店から逃げ出した。・・何だよなんでドイツに吉野屋があると思ったらこれハリボテだしかも何やら特殊部隊ぽい集団が来てますよ。
しょうがない、松屋に行こう
と飛び込んだ松屋はハリボテだった。あるのは3メートル下の泥沼のみ。
まんまと罠にはまって人型の穴をつくる俺。上からは嘲笑が聞こえてきたが俺はクールにこう言い返した。
「助けてくれぇ! あう、あう、お、溺れる、溺れちゃう、あぶっ、べっ、ど、泥が口に、口に入っちゃいますぅ!あ、あがねざぁ〜ん、どごでずが〜 うわぁああぁ ……ぶくぶくぶく」
(ふっ、なかなかやるな。だがこの程度の罠では俺を捕らえる事は出来ないよ、はっはっは!)「ご、ご主人様…」ってあれ?なんでアカネさん、あんなに情けなさそうな顔を…ってしまった!本音と建前を間違えた、俺!?
「あ、アカネさん誤解しないで…ん…むっっ!!??」いきなりキスされた。
そう、あの魚のキスだ。 アレを口の中に頭っから突っ込まれた。 「むぐう、むぐむぐぅ…」 つーか、アカネさん、苦しいって、お、おれ、溺れてるんですってば!死んじゃいますよ!
「おえええええ」アカネさん、酔っ払っ…うわっ、ちょっ……
駄目だ!アカネさん酔っ払ってる!?キスを口から吐き捨てて、吐いているアカネさんを抱えて俺は
ひょいと頭上に投げ上げて番傘を広げて受けとめ、くるくると回し始めた。「いつもより多めに回しておりま〜す」
それはともかく、可愛く笑いながら沼に爆弾を投げ込んでくるエリナを何とかせねば、と俺は
PANDAを現出させた。が水の中じゃ何も出来ない。(こ、ここまでか…)
いや、まだだ。まだ奥の手がある。「地球上のパンダのみんな! オラにちょっとずつ
金を貸してくれ!」無視された
もうだめぽ、と思ったその時!「あぶないわ、わがむこぉ〜、いまたすけるらるれ…ひっく…ますわあ」
……。役に立たない酔っ払いがが1人増えたと思った瞬間、嵐が吹き荒れる。そして三枚下ろしにされる全ての爆弾。何が起こったんだ?!
酔っ払いその2…いやアヤメさんが刀を納めて言う「ひけん『かぜとばし』…れす、ひっく」そしてそのまま泥沼に飛び込んで俺にしがみ付いてくる「わがむこぉ、ろこへいってたんれすかあ、さびしかったぁ」
と、ぐでんぐでんになって服の豊かな胸元が大きくはだけている。目のやり場に困って横を向くと、
エリナが胸をはだけて気絶してた
白いお腹から見える腹マイト(腹にダイナマイトを巻き付けちゃうアレ)が俺の目を現実からそらさせる。
ヤシの木の丸太にワンピを着せたダミーだとは気付かないまま現実逃避を続ける俺
そもそも後半終了間際に3点も取られて以来、全てが上の空だ・・・・・・。
そうだ。
>>463あたりから俺は混乱していたのかもしれない。エリナとエリカが逆だし。
状況を確認しよう。俺はヤシの木に縛られた状態でエリカに愛を囁きまくっている。意外なことにエリカは
男だった
と間違うほど激しい気性の持ち主だったぶっちゃけぶちぎれるとエリナより恐い
「ま、まあ、あなたがそんなに言うなら、私もこう、心の準備とかあるけど、い、いいわよ……」エリカは少し恥ずかしそうに上目遣いでこちらを伺いつつ続ける「……今すぐ殺してあげても……」
「まちなひゃ〜〜い、うぃっく、ごしゅひんしゃまになにをしゅるんでしゅかぁ?」 やっぱり役に立ちそうもない酔っぱらい一号ことドイツで足かけ3日の残念会をこなしてからやって来たアカネさんが、エリカの前に立ちはだかった。
という予知夢を見た。って、残念会3日ということは助けが来るのは最短で3日後かよ。どう考えても手遅れになってからの登場だ。こうなったら
パンダに変身だ! あの世のじっちゃん、俺に力を貸してくれ!
ならばくれてやる
風俗の割引券をもらった。
「こんなんじゃ駄目だ!」俺は割引券を破り捨てた。「今、俺に本当に必要なのは、アカネさんだァアア!!」俺は天に向けて叫んだ。
その時のアカネさん「―――――ッ!」 どうやらくしゃみがでそうででなかったらしい。
「おい、女中! おぬし何をしておる! きしゃまこの妾の酒が飲めぬと言うのか、ひっく…」酔っぱらい2号ことアヤメさんも絶好調だ。なにしろ、3日に及ぼうという残念会の初日なのだから、盛り上がるのはこれからなのだ。
「ううん、なにかぁ忘れているような気が〜」「ええい、いいから呑め呑め、いぇー!」---俺の叫びは空しく天に呑み込まれていった。
こうなったら親父助けてー・・・「三木原謙也貴様一人の為に我が組織も壊滅だだが貴様だけはこの手で」「知らないのかい悪が栄えた例しはないんだよ」・・親父はそれどころじゃないようだ
そうこうしている間にアヤメさんは上半身下着だけになっていた。白い肌に吸い込まれそうになる。
その時、ちょうど俺が縛られている木の裏側から、何処かで聞いた声がした。「もしもし、今なら格安で強力な助っ人をご用意致しますよう」 うふふ、と商売っ気たっぷりに笑うその声は、今は忍者装束の、あの振り袖女だった。
「いえ結構。もうすぐ青色サヴァンが助けに来ますから。ほら、あそこに
「可愛そうにもう幻覚みえているんですか?今あなたはやしの木にくくられてアヤメ、アカネさんはドイツですし青色サヴァンなんて実在しませんよ」いいじゃんちょっとの現実逃避ぐらい
「あ〜あ、折角さ、戦闘用美少女アンドロイドの実戦データが取れると思ったのにさ。 もう〜死の商人としてみなさまのご愛顧に答えて300年の桔梗屋自信作だったのにい」振り袖女はしゃがんでぷちぷち草をむしりだした。
せっかくだから俺はアンドロイドじゃなくて、振り袖女を選ぶぜ
ということで、念願の夢だった着物の帯を引っぱって「あ〜れ〜」をやってみた。すると彼女は
そちらは残念ながら非売品だった。
非売品・・・つまり無料ってことだ。帯を解ききってはだけた着物の中から現れたのは
這い寄る混沌ニャルラ
何も・・・無かった。からっぽだ!
そう、混沌ニャルラとは精神体だったのだ。目には見えないが、心で感じることが出来る。
そんな、ニャルラとか振られても困るよ。
そう思ったが、放っておく訳にもいかないんで根性込めてニャルラを着物の中に押し戻し、振り袖の帯を巻きなおして再封印した。ふう、なんてもん飼ってる(?)んだ・・・ってあれ俺、もしかして縄から抜け出せた!?
「ねえねえ、エリカちゃん。こっちの釘入りのと、こっちの釘入りじゃないの、どっちがいいと思いますぅ?」ややこしいのが帰ってきた
「そうねえ、釘が入ってなかったらただのスポーツ用品だしぃ、釘入りがいいんじゃない?」あ、エリカがぶりっ子モードになった。こいつらって一体なんなんだ…って釘!?
「え、ちょっと待て。そんな火薬が詰まった導火線付き球体が釘入りかどうかでスポーツ用品だったりそうじゃなかったりするのか!」っつーか俺なんでそんなこと気にしてんだよ
ボール型爆弾と釘バットかよ、ちなみに釘バットだと釘が邪魔でボール打てんぞ。
そして爆弾はさくれつした。気がつくと日本・・・。さらばドイツ。俺は傷心のため家に帰りネットゲーをしてドイツの悪夢を払拭しようとする。
PCを立ち上げようとした。ピコ、と電子音がして、PCが起動し、DOSモードで立ち上がった。そしてプロンプトに文字がかってに打ち出された。『気を付けろ。危機は終わっていない。全てはこれからだ。』 いったい、何のメッセージだ?
窓に! 窓に!?
ぬらりが
その頃、残念会3日目の朝を迎えたアカネさんとアヤメさんはというと…「あはははは、なーんかごしゅひんしゃまに呼ばれた気がしたんらけろなあ」「女中、良いから飲めぇ、飲めっひゃら飲めぇ」 と、すっかり酔っぱらい1号2号であった。
そういや久々にアカネさんもアヤメもいない、静かな我が家だ。
と、ニューギニアの監禁施設からロボっ娘の助けを借りて脱出したり、追っ手との戦いでロボっ娘と涙の別れをしたり、400レス分ほどの波乱万丈した行間に思いをはせる。ところで何このぬらり。
前回の量産型ぬらりの生き残りだ「ふっだが俺は以前の貧弱な坊やじゃないぜ」
そういって4バックの右サイドのポジションに入った。驚愕の表情を見せるぬらり。
「お前…しばらく見ないうちに変な幻覚を見るようになったのか。かわいそうに」ぬらりに哀れまれた。
「うへえへけあかああ・・・はっ!ニューギニアの監禁施設での薬物実験の後遺症がまた出たのか、くそ!」俺の肩をぽんと叩くぬらり。・・・ぬらりに慰められた。
が、その後思い切りぶん殴られた。はっ!何をぼさっとしてたんだこいつは俺を殺しにきているんだ!
というかニューギニアで監禁される前から俺は幻覚を見まくっていた気がする。薬物実験なんかされたっけ…?それ自体が幻覚のような…?じゃあこのぬらりも幻覚かなぁアハハハハ
「ご主人様ぁ!今、アカネが助けに参りました!」「おい女中、何故妾より先に名乗りを上げるのじゃあ?」 3日がかりで挙行された残念会の酔いも覚め、颯爽と登場したアカネさんとアヤメさんの目の前にひろがるのは、ニューギニアの白い砂浜と立ち並ぶヤシの木。
「戦わなきゃ、現実と」ぬらりに慰められた。泣きたくなった。
泣いた所で現実は変わらない。アカネ、アヤメさんはこの日本にはいない俺だって成長してるんだこれくらい自力でなんとかしてやる!
「そうだ!その意気だ!」ぬらりに応援された。
一致団結した2人は夜の街に消えていく・・・。すこし離れたところから後姿を眺めているのは
俺を助けてくれたロボっ娘こと、形式番号SFF-W32、パーソナルネーム・不知火(しらぬい)だった。
「まっ…ますたー……こっ…殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺…」脱出時に俺を庇って大きなダメージを受けた彼女はすっかり壊れていた
それでも不知火は、スラスターを全開にふかし、文字通り地上を飛ぶように高速移動し、瞬く間に僕と妖怪の間に割り込んだ。「き、き、き、近接戦闘モードに入りマス」
ぬらり「おお、お主も一緒に飲みに行こうぞ」 俺「でも数が悪いな。キミ、もう1人女の子呼べない?」
不知火はレーザーブレードを発し襲い掛かる、俺はPANDAを出し防ぐ・・《ザザザ今より20時間前からのメモリー破損・修復・対象研祐のデータ・原因と判断》『メモリーをか・かえ・返せ』
「ククク…隙有り!」「なっ…ぬらり!?俺との友情は嘘だったのか!?」
「そうじゃないわ!私、あなたのことだけをずっと見てた。でもあなたにとって、私は所詮ただのぬらり・・・。分かってる・・・でもこの気持ちは止められないの!この思いがあなたに届かないなら、いっそ・・・」ちょっと待って下さいぬらりさん。
俺が制止するひまもなく、ぬらりは服を脱ぎ仮面をとり皮をはいで中から美少女が出てきた。
更にその中からぬらりが出てきた。
しかし不知火に吹き飛ばされてぐしゃ!と鈍い音がした。こんな危機的状況で何がしたかったんだ『つ、次はお前だこっ殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺!!』
仕方なくパンダになる俺。でもそろそろ進化したいよなー。目の前には、闇人零式にも勝る恐怖を与える異様な姿の不知火。
「さ、させない……!」ボロボロのぬらりが不知火の足にしがみつく「私に構わず逃げてっ!」きもいです。
ぬらり…今楽にしてやるからな。俺はパースエイダー(注:二輪車。空を飛ばないものだけを指す)を構えて引き金を引いた
ぬらりは消えるように消滅した。むなしい・・・。俺は家に帰る。アカネさんらは帰ってこない・・・。
「キルキルキルキルキルキルキルキルキルキルキルキル・・・」「ああ、ごめん。なんか忘れてる気はしてたんだ」どうするよこれ。
そう思った瞬間俺は吹き飛ばされていた。俺はPANDAをスタンドのように使い防御しつつ逃げる『こっ殺殺殺殺殺殺殺!』しかし不知火はしつように追いあたりの障害物を弾き飛ばし来る。無茶苦茶だあいつ
「何故俺を攻撃する、不知火!俺達は戦友じゃないか!」攻撃態勢に入った不知火に対してこんな隙を見せるのは致命的だと俺には判っていた、が俺は叫んだ。叫ばずにはいられなかった!
「センユウ…?」超鋼ワイヤを指から射出する姿勢のまま、不知火は停止した。 そのまま、美しくうつろな目で僕をじっと見つめる。しばらくして、やっと不知火は言葉を発した。「センユウトハナンダ?」
専有っていいよね♪
また変な幻覚が見えたが無視した。「センユウトハナンダ?」と繰り返す不知火の目から何か液体がこぼれてくる。
あの青白く光る液体は…。俺は不知火マニュアルの巻末に書かれたトラブルシューティングを思い出す「一次冷却水……か。何かやばいんだっけ……」
とりあえず彼女を落ち着かせるために話を続けよう。「声優とは外国映画やアニメに声をあてる仕事をしている人のことで…」
「音声変換モード発動・・・」不知火は金田朋子そっくりの声になった!!
余計混乱してきた
混乱している間にも七変化は続く・・・。今は神谷明の声だ
そしてようやく、丹下桜の声で落ち着いた。 「センユウの概念に付き、説明を求む」超鋼ワイヤの発射口である、その12才の少女のような指先はぴたりとこちらに向けたままだけれど。
「俺達は一緒にあの施設から逃げ出して追っ手と戦ったじゃないか」「何処デドノヨウニ行動ヲ供二?」それはニューギニア?ドイツ?だったかそもそも俺達はどんな風に出会ったんだ?記憶が何かおかしい
くっ…薬物実験の後遺症か…俺は痛む頭を振りながら思いだす。我が半身、相棒たる不知火の事を。(そう…こいつ出会ったのはニューギニアの地下実験施設で俺が初めての薬物投与を受けた直後だった…)
「アハハ…エヘヘヘヘヘヘ」人間として危険な領域に踏み込みつつある俺。あのまま監禁が続いていたら今頃エリナの手でさよなら五体満足だったはずだが、何故か俺の記憶ではあの後監禁が続いていることになっていた
「ほっちゃーん! ほ、ほーっ、ホアアーッ!! ホアーッ!!」
そう叫びながら不知火は超鋼ワイヤを射出、俺はPANDAで辛うじて弾く。
クッ記憶が・・振り袖女「うふふ!素晴らしいはさすが三木原の血、既に致死量の薬物を投与しているのに七割を分解している!ついにサンプルを手に。さて最後に精神抵抗は?貴方は不知火により脱出したそう記憶する」
最早人間としてのっぴきならない水準の妄想に囚われた俺は、不意に懐かしい声を感じた「戦わなきゃ、現実と」
そうだ、オフの世界に戻ろう。俺が本当に戦うべき相手は
狂った機械不知火だ
不知火の実家に向かう俺。「しーらぬーいちゃーん、あーそーぼー」
「ご、ご主人様!?」ようやく日本に帰ってきたアカネは、駅前で空中に向かってヘラヘラ笑いながら話しかけている研祐を見つけて慌てて駆け寄った。
しかも謎のロボっ娘が今にも研祐の喉を掻き切ろうとしている
「させないっ!」一瞬の迷いもなくアカネは動いた。だが銀のお盆を投げようとしたその瞬間、信じられない事が起きた。ケンスケがロボっ娘を庇う様に両手を広げて立ち塞がったのだ!
「オレの妹に手を出すな!」
アヤメ「私の義妹に手を出すな!」
「え?アヤメさんの義妹?」「ご主人様!それはアヤメさんではなくカーネルサンダースです!」
ぬらり「わしの娘に手を・・・!ってわし出遅れた?」
「我が婿、妾はこっちじゃ!」「そ、そっち…ってどっち?」「 」ケンスケはおかしいし、アヤメにも後ろから蹴られるし、ロボっ娘も何故か動きを止めるし…アカネは思った。(わけが判らない…)
ついにアカネがキレた。「これからあなたたちに、ちょっと殺し合いをしてもらいまーす」
とバトルロワイヤルの朗読を始める。ロボッ娘は何やらぶつぶつつぶやいている。これはチャンスか? 俺はそっとこの場を抜け出した。
「逃がしはしない・・・」執拗に追ってくる不知火。逃げる俺。そんな俺らを追うアカネさんら。そして決戦の地、東京ビッグサイト・・・。
よし予想通りだ。高温多湿なデブヲタに慣れてない彼女たちはまともに前に進めない。ここで一気にヤツらを撒くぞ。
キャラを記号化しすぎたせいで、研祐以外はみな、オタクどもに囲まれる。
「萌えー。萌えー」
神を崇める呪文にも似た響きをもつことばがあちこちから発せられる。
よく見るとオタクたちの中にぬらりが混ざってた。目が合ってしまった!
アヤメ「ええい、鬱陶しいわ俗人どもめ」オタクたちをばったばったと斬り倒すアヤメ。「安心せい、今日は真剣でなく木刀じゃ」
人混みの中きらめき飛び交う銀盆、ひょうと音を立てうち振るわれる目に見えない極細ワイヤーの刃。 あれだけ居た男どもも、彼らが取り巻いていた少女達がどういう存在か判れば、逃げまどう羊の群になるのに、時間は要らなかった。
不知火には飛行能力があり、俺を追いかけてきた
だが不知火は今までの無茶な稼働が原因で既にもう動くだけで部品が崩れていくだがそれを一切構わず俺を追うただ執念に駆られ『こっ殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺!』
びゅるん 俺の身体を不知火の超鋼ワイヤが何重にも絡め取った。もちろん、動けば俺の身体はバラバラだ。『殺殺…教えて…センユウって何…?』不知火の左の目からまた、つつっと青い冷却水が一筋ほほを伝った。
アヤメ「ええい、まどろっこしいわ!!からくり人形よ覚悟ぉぉ〜!!」アヤメが不知火にトドメを刺そうとする。
しかし不知火がワイヤーをアヤメの刀に絡ませ力任せにぶん回す。俺はワイヤーが緩んだ一瞬をつきPANDAで不知火に攻撃を叩き込んだ
ように見えただろう…が実際は不知火の死角から投げられたアカネさんの銀盆をPANDAは叩き落した。「…教えてやる不知火。戦友とは、俺とお前とは、こういう関係だ」
「――ソ、ソンナ……」
なぜか頬を赤らめる不知火。
えっち。と呟く声が聞こえたのは俺だけだろうか。
「ケンスケ様。なぜ、あなたの命を狙っているものを助けるのです? 死にたいのですか?」アカネさんが全く理解できないという顔で叫んでいる。
「アカネさん…アヤメさん…攻撃を止めてくれ。不知火は…俺の相棒なんだ」ズキズキと痛み続ける頭を押さえながら俺は言った。
「うふふふあはははははー!」突然の笑い声と共に現れたのは振袖女だ「いや失礼何やら楽しいことになってるじゃないじゃないか偽りの記憶だというのに」
「お前か、振袖。だが偽り?偽りだと…?く、くっくっくくくはっはっはははははは!!」俺は笑った、不知火と共に戦った400レス分ほどのあの地獄が偽りだと?笑わせてくれる。実に笑わせてくれる。俺は狂ったように笑い続けた。
「ふふふ、そうです・・・」振り袖が暗い笑みを浮かべる「あの400レスは・・・空気読めない粘着に荒らされまくった上・・・全て無かったことにされてしまったのです!そう!前スレのように!」
「うふふでは君と不知火は何処で出会い何をしたんだい?そして彼女は何故君を忘れてるんだい。」それはそれは頭が「答えられないよね君と不知火はさっき初めて出会ったんだから」
抹消された時間。造られた記憶。振袖の言葉を聞きながらも、俺は痛む頭を抱えながら笑い続けた…笑うのを止めたら何かに気付いてしまいそうで怖かった。
「…大丈夫」 可憐な声でそう語り始めたのは、不知火だった。「私たちは、戦友。あなたが教えてくれたキーワード。お陰で、メモリーバンクの制限が外れた。あなたの記憶は正しい」ちっ、と振り袖こと桔梗屋が舌打ちをする。「もう少しで記憶の操作が完成していたのに!」
「まあいいです所詮壊れたおもちゃには興味はないです」さっきまでの狂乱が嘘のように冷めた目になる振り袖女そうしてる間にも不知火の体を崩れていく
この振り袖女ってやつはなにがしたいんだ?
「私の目的ですか、私は商人なんでより良い物を創りたいだけですよ。不知火は感情の爆発力はすごいですが短期で壊れますね、興味と金の折り合いがつけばなんでも提供しますよ」
アヤメ「貴様が一番気にくわん。成敗してくれる!!」アカネ「同意ですわ」初めて意見が一致した二人が振袖に襲いかかる!!
「余興ですよ」「「!?」」アカネさんとアヤメさんの攻撃は空を切る。そしていつの間にか振袖は俺達の後ろに悠然と立っている。「全ては。三木原のデータが手に入ったお祝いの。余興!あはははは!楽しんでもらえそうかな、その不良品(ポンコツ)の壊れる様!」
「では私の新たな商品いや作品のテスト相手になりなさい、出でよP」それはバンダの面影があるがあまりにかけ離れている硬質化針状の毛、三倍の巨躯、その目は紅く殺意以外なかった
アヤメ「小ざかしいわ俗物どもめが!!みんなまとめてたたっ斬ってくれる!!」・・・なんだかストレスたまってそうなアヤメである。
その腕は、まさに破壊。繰り出すは暴風。その「P」と呼ばれた生物は、「振り袖女」の使役するまま、その圧倒的な力を周囲に振るい続けた。残されるのは残骸のみ。いま、3人の人間と一体のロボットがその残骸の列に新たに加えられようとしていた。
アカネ「まずいことになりましたわね」アヤメ「不本意じゃが・・・仕方あるまい・・・」霧島と一ノ瀬の史上初の共同戦が始まろうとしていた。
アカネ「ちなみにキメポーズはこれですから合わせてくださいね」アヤメ「な・・・そんな卑猥な格好できるかっ!!」赤面するアヤメ。
とそんな悠長なことをしている隙に、「P」はアヤメに襲い掛かる! 「馬鹿め! 熊猫百烈拳!」
激烈な一撃を繰り出そうとした巨大な猫熊の、その両腕は宙空でむりやり停止させられた。見れば、ぎりぎりという音と共に目を凝らしても見えない極細ワイヤに絡め取られ、今にも分厚い毛皮ごと両椀を切り裂かんばかりに締め上げられていた。
それはワイヤーと言うには大きく、太い、ガードレールだった
そこに現れた男は・・・俺のもっとも恐れるあいつ・・・「よおっ、助太刀に来てやったぜクソ兄貴!!」史上最強の弟、三木原ヤシロであった。い・・・いつの間にドイツから戻って来た!?
「ヤシロさん…!」「女中!ボサッとするな、人形が隙を作ってくれたのだ!」「は、はい。霧島流護身術 円月水影」アカネさんが放った銀盆は、幾枚にも分裂し、飛び交いながら、「P」の分厚い表皮を切り苛んでいく。「ヨシッ、止めじゃ。一ノ瀬流奥義 彗星斬!」
不知火は無残にも粉々に砕け散り、振袖女はいつの間にか姿を消した。ヤシロ「ドイツじゃムカつく事ばっかだったからな・・・ちったあウサ晴らしにはなったな」やべぇコイツ以前より凶暴になってる!!恐るべしW杯!!
ちょっと待て何か忘れてるぞ。ヤシロがいるってことは、ヤシロの双子の姉にして俺の妹・ナナミも来てるってことか!?やばいぞあいつはやばい
「七海姉貴ならまだドイツだ」プルルル!「はい八代。京子!今帰った所、いや浮気なんてすぐ会おう。兄貴野暮用だ」八代は京子ちゃんには頭上がらんからなセックルもしてるし。
凶暴弟の助けもあってひとまず戦いは終わった。俺はアカネさんらと共に家に帰る。ポケットの中に不知火のメインCPUの一部を忍ばせて。
その夜、不知火CPUがタンスの中でもぞもぞと動き始めた。
そして家を出て何処かへ向う「うふふふおかえりなさい。あの状態で動けたとは素晴らしかったですよポンコツと言った事は訂正しましょう。さあもっと素晴らしい性能にしましょう」
その小さな部品はそのままタンスを這いだし、あちこちふらふらとうろつき回った後、最後には俺のPCを見つけ、そして筐体に潜り込んでしまったらしい。
その「桔梗屋」と名乗のる少女は、かつて「不知火」と呼ばれていたアンドロイドのパーツを丁寧に拾い上げ、愛おしそうに微笑みかけ、そして試験台の上に横たわる新しい身体に取り付けた。
ちなみに弟のヤシロとは音信不通状態だ。もともと一年の半分は家出してる奴だしな・・・。なんかクロアチア出身の某格闘家が子供にボコられたとかいう噂があるがたぶん関係はないだろう。
いっぽうその頃の俺はというと部屋ですやすやと寝ていた。アカネ・アヤメと川の字になって。
ふん、羨ましいだろヤシロ。このハーレム状態例えどっちかに手をだしたら片方に斬られるとしても。だから童貞先に卒業して今頃京子ちゃんとセックルしてても羨ましくなんかない。
でも毎朝枕が濡れているのはどうしてだろう? 俺はアカネさんとアヤメさんの寝顔を見ながら日課のアレをする。それは・・・
もちろん、毎朝いきり立つアレを擦ることですよ?なんか文句ある?
………これくらいは許してよ
気分爽快! 生き返った気分だ。服を着替えて、ランニングするため外に出る。朝焼けの太陽がまぶしい。今日はよく晴れそうだ。
その直後、雷鳴とともに局地的豪雨が俺の家を襲った。1分とたたないうちにパンツの中までぐっしょりになった俺は
シャワーを浴びにいった浴室のドアを開けると「キャーーー!!」
アカネさんだ!俺は飛んでくる桶やシャンプーや銀のお盆(?)を必死に避けながらその姿を目にゴブル(←命中した)…焼き付けた。
平和だなぁ・・・。意識が遠のいていく中、俺は思う。もう戦いはうんざりだ。サッカーもしばらく見たくない・・・・・・。
目覚めたとき、俺は縛られて逆さ吊りにされていた。
俺は猿ぐつわを噛まされ喋ることが出来ない。そして俺がつるされた側には、ごっつい棘が先端に埋まった鞭を片手に、時々ばしん、と唸らせる気の強そうな女が立っていた。「ね、姉さん!」
くそう、いつ見ても幼稚園児にしか見えない幼児体型だぜ。「その鞭で俺をぶつってのか姉さん・・・というか、ぶってください!!」
「うううううううう!!」ぶたれた。それはもう容赦なく。痛みのあまり一撃で失神しそうになった。姉さんは鞭が拷問器具だと言う事を俺に思い知らせてくれた。
そうだこれが原因で俺は一ヵ月入院したんだ今だにトラウマだ。って走馬灯!「研祐なあ、もっと注意すればこっち(三途の川)に来る回数絶対減るぞ」
「研祐、いい加減死にかけるのは止めなさい!」 姉さんからの遠慮会釈の無いびんたを何発もあびながら、俺は再び現世に舞い戻った。ああ、姉さんが目の前に居る事だけは、夢であって欲しかったな。
「って!なんで俺全裸にされてるんですかぁ〜。気を失ってた間に何を・・・」
「さて研祐、家族がいない内に女の子を二人も引っ張りこむとは見上げたものね。さて詳細を聞きましょうか私らしく穏やかに穏やかに聞いてあげるわ」
「詳細っつっても・・・ただ俺が好きなコと俺を好きなコと一緒に3人で寝ただけなんだけど・・・」
びしぃ! ごつい鞭が唸った。「嘘言いなさい! アンタみたいなしょうもない奴、好きになる子なんか居るわけ無いでしょう! さぁ、お父さんから何て言われているの?」 どうやら、殆どばれているらしい。
俺に選択権は…ないな。そういうわけで、素直に二人が俺ん家に住む経緯を話す。「アンタを守るためねぇ。…アンタが命を狙われるような器には見えないけど。まあ、信用してあげようか」
「つーかさ女に守られるってかなり情けなくないだいたい稽古さぼってるからよよしいっちょもんであげるわ」ふふふ姉さん俺がPANDAを覚えた事を知らぬな今こそ積年の恨みを
「器じゃないってのは、俺もそう思う」びしぃ!ごつい鞭がまた唸った。「ひぃ!」「…なに情けない事言ってんのよ!そんなんだからアンタは何時まで経っても…お姉ちゃんは悲しい!」
今だ不意打ちPANDA!
びしぃ! 姉さんの鞭の一閃で折角出現した俺のPANDA体が宙を舞い、頭から床にたたきつけられる。 やっぱり、姉さんは強い。 つーか、俺、弱すぎ。
いやいやいや、幾多の死線を越えてかなり強くなった筈だぞ俺は。そりゃもうヤムチャレベルから天津飯レベルへと華麗なる進化を…って痛て痛て!
「しょーもないこと言ってないでついてきなさい!」俺はずるずる引っ張られて車に詰め込まれた。
物も言わずに姉さんはアクセルをふかす。大通りを過ぎ、国道を右折し、高速道路へ。街からどんどん遠ざかる。「姉さん。俺、学校があるんだけど?」 返事は無い。走り続けた後、車は知らない土地で高速を降り、しばらく行ってようやく、有る建物にたどり着いた。
たどり着いたのはかの加藤清正が築いた名城・熊本城。東京から車でわずか2時間で熊本に着くなんて、さすが姉さんただ者ではない。
「ね、姉さん。火の国、熊本で何する気ですか?」俺の問いに姉さんは無言。…とてつもなく嫌な予感がしたんで逃げようとしたが、2秒で姉さんに首根っこを掴まれてしまった。「ど・こ・へ、行く気かな?」「姉さんがいない所へ!」
姉さんはそのまま僕をずるずる引きずり、そのまま城の中へ入り、奥へ踏み込み、階段をずかずか上ると、有る小部屋に俺を勢いよく放り込んだ。高い窓から月の光が部屋を照らす。まさか、ここは天守閣? そして、そこには俺達以外の先客がいた。
八代が猿轡をされ吊るされていた
ヤシロ「ひゃーっはっはっは!!相変わらず見事な吊るしっぷりだなァ姉上殿!!たまんねぇぇぇ!!!」相変わらず変人な弟である。
そして隣では最悪の魔女ナナミが見張りをしていた。「お前ドイツにいたんじゃなかったのか!」
「だって、先が見えた勝負ほどつまらないものはないもの」ざわ・・・ざわっ・・・!さ、最悪だ。今ここに最凶の姉妹が帰還を果たしたっ・・・!
「三木原家家族会議を始めるわ」「姉さん何故に熊本で?」「来たかったからよ。さて留守中に女と同棲」「恋人放って遊び歩く奴について」弟と俺は心が一つになった『逃げたい!』
「よお、兄貴ぃ、ここ何処だよ?」 いつもの川縁でヤシロが情けない声を出す。ああ、こいつは来るの初めてだったな。「ここは三途の川だ。俺達は死にかけてるんだよ」「げっ、じゃさっきまでのは夢じゃないのか」「もうすぐ、祖父さんも来るから、ゆっくりしていこうぜ」
「こら、幽体離脱して逃げるの禁止!」ぶはっ冷めて!!バケツの水をかけられ俺達は三途の川から強制帰還させられてしまった。「まったくちょーっと問い詰めただけで気絶するなんて、稽古が足りてないわよケンスケ」「ヤシロちゃんもだわ」
「実は父さんについて大事な話があるの」「大事な話があるの」
一方三木原兄弟がさった後の三木原家「義姉上も嵐のようじゃたのおい女中郵便じゃぞ」「はあもうっこみ・・・」「どうした女中?」手紙には『時は来た使命を果たせ 霧島平八』
その瞬間アカネの瞳から黒目が消えた。機械的な動きで部屋に戻ってなにやらガサゴソとしている。
そこには、一行で書かれた文があった
『お世話になりました 霧島茜』「女中?」茜は一路熊本へ向かっていた。
「くそっ、何かあったに違い有るまい! 妾も行くぞ」 脱兎のように駆け出すアヤメ。 その様子を、PCのライブカメラがじっと見つめていた。
アカネが単車にまたがり後ろにアヤメも飛び乗った。急発進したバイクは国道を北上していく・・・(2人とも方向音痴だ)
「此処は何処じゃ?」「群馬です」「熊本に近いのか?」「全然別ですよ!」そう言い茜は綾芽をバイクから蹴り落とすとバイクは変形し空を飛び熊本に向かう「さようなら綾芽さん」
どるるる… 遠ざかる単車のエンジン音を聞きながら、綾芽は途方にくれていた。さすがに走って行くには九州は遠すぎる。「どうしたのだ、こんな所で?」困っている綾芽に声をかけたのは、
アカネだった。アヤメ「お主・・・何を考えておる?」アカネ「考え直したのですわ。あなたのことは嫌いも嫌い、だいっ嫌いですけど、仲間と呼べる人種は最早あなただけですもの」
「な・・・っ」アヤメは絶句してみるみるうちに赤面する。「さあ行きましょうアヤメさん、フラグが立ったら後は一本道ですわ」
熊本「だからもっと自力で何とかしなさいわかった」「・・・はい」「七海、熊本観光していくわよ」「終わった・・八代無事か」「・・京子に会いたい」
――同時刻、富士の樹海の奥の奥で、ぬらりがこうつぶやいた。
いあ! いあ! ぱんだ〜!
「うふふふ見つけましたよオリジナル」ぬらりはその声から逃げ出した「あら以前たっぷりと躾けたのにまあいいわ不知火!」「イエス、マスター」
不知火マークUがぬらりひょんに手をかけるまさに直前、召喚の術式が完了した。魔法陣の中央にもくもくとわき上がる、禍々しい黒煙。そして次の瞬間、ついに現われたのが、
エリナ&エリカだった。エリカ「ワンピースは忘れた頃にやってくる・・・」
「その者 青きワンピースをまといて金色の野に降りたつべし……」ぬらりがボソボソとしゃべっているが誰も気づかない。ただ1人を除いては。
エリナ「わっかりましたぁ〜」エリナは爆弾でぬらりを木端微塵にした。返り血を浴びてふたりのワンピースが青く染まる。エリカ「最悪のクズ野郎だったが、初めて役にたったな」冷徹に笑うエリカ。
「うふふふ、よいしょ」振り袖女はぬらりの残骸から心臓を取り出すと謎の溶液で満たされた器に入れる。そしてゆっくり再生していく「うふふ加減して欲しかったな。で御入用は」
そうこうしてる間にぬらりの心臓は増殖分裂をくりかえして人型になる。第2のケンスケ誕生の瞬間だ。
エリナ「マイティボム、あるかなぁ?」
ぼこり ぼこ ぽこ 培養液の中で空気の泡がいくつも浮かぶ。 ガシャン! 急速成長したケンスケ2号=K2は、分厚い培養タンクのガラスをたたき割り、培養液をぶちまけてそのまま地面にはいつくばった。ひゅー、ひゅー 生まれたての喉から喘鳴が漏れた。
「Ahaaaーーー!」K2は咆哮しPのように皮膚を黒の鎧に硬質化すると異常な跳躍力で熊本へ向かった「うふふ、キメラと純血どちらが上でしょう。さてマイティボムですか御ざいます」
飛びながらK2はさらに進化しつづける・・・。到着するころには金髪ツインテールのロリ美少女になっていた。
もとい、金髪ツインテールではなく金毛ナインテールの獣となっていた。
突然現われたそいつは始め七海の姿、次に黄金の獣、八代、姉さん、俺と姿を変え最後にその全てに似てどれにも似ない中性的な姿に。俺は理屈じゃなく本能で理解したこれは俺の敵だ!
気がつくと、俺は本能的にこう叫んでいた。
「ごめんなさい! 明日からちゃんと学校行きます! 宿題もするし、歯もねる前に磨きます。だから、だから命ばかりは助けてください〜〜」
だがそんな泣き言が通じる相手ではなかった奴は腕を巨大な刀に変化させて俺を袈裟切りに…出来なかった俺は体が勝手によけてた丸で自分自身かのように奴の動きが読めた!
見える! 完全に見切っれているッ!!
安心したのもつかの間、ごわん、という音が頭蓋骨の中で響いた瞬間に俺は宙を飛ばされていた。肩から天守閣の床に叩き付けられる。じんわりやってくる耐え難い激痛。「兄貴!」ヤシロの声が響く。くそ、アイツはまだ縛られたままか。
K2「熊本城ヲ起動スル・・・」すると城は轟音をあげ、宙に浮いた!天空の城と化した熊本城。「行キ先ハ・・・ドイツ」またドイツかよっ!!
「ドイツに着く前にここで仕留めるPANDAー!」だが今度は俺の攻撃が始めからわかってたように見切られる。PANDAだけじゃ駄目だあいつの体みたくもっと自由に変化させられたら
とそのとき俺は気づいた。鞄の中に体を硬化させる秘密アイテムが入っていることに!!このエロ本を使えば…
一方のドイツは決勝トーナメントも迫り、盛り上がりは最高潮に達していた。熊本の動く城が迫っているとも知らずに・・・。
K2「ギャハハハーー!」そいつは拳を漫画みたく巨大化させると外れるのも構わず周囲を破壊する。くそっPANDAじゃなくもっと鋭いものが必要だ!拳が迫るその時俺が具現化したのは
初恋のあのコだった
名前はもはや忘れてしまったが、確かアヤちゃんと言っていた気がする。ん、アヤちゃん? どこかで聞いたような名前だな。
そういやちっちゃい頃一緒にお風呂入ってたんだよな。胸に星型のあざのあったあの子、今どうしてるんだろ。
そういやあの子剣道が得意だったな一度真剣見せて・・・時間にして数秒の回想俺は迫る拳に対し刀を具現化していた
K2の腕を撫で切る。が、やはりと言うか再生し始めた。
たぶん今は重慶上空辺り。あぁ。エリナ&エリカが面白半分に爆撃してやがる。ご丁寧にも皇軍仕様だ。また中共政府がうるさいな
その1時間ほど前、関門海峡付近で空を行く熊本城を呆然と眺める二人の少女が居た。「ちょっと、私たちの目的地が飛んでいくわ!」「女中、この単車空は飛べぬのか?」アカネとアヤメはただ空を見上げるだけだった。その時、有る意外な人物(?)が、二人に声をかけた。
それは単車の内部に強制侵入していた不知火のAIの一部だった。AI「熊本城が築城された399年前から、このような事態が発生すると予測はできていた・・・」
「本機の力を解放する」バイクは変形を始め空を飛べるようになった。そしてバイクは光の矢のようにして熊本城へつっこんだ。
「じょ、じょ、女中、これがモトラドという物か!?」「な、な、何を言って、うわ、突っ込むよぉ〜」 轟音と共に熊本城の城門を粉砕し、中に突っ込む空飛ぶ二輪車。「空を飛ぶ単車はモトラドとは呼ばれない」ただ、不知火の声だけが冷静だった。
アヤメ「しかし空飛ぶ城とはまこと奇っ怪よのう。おいアカネ、下を見てみよ。人がゴミのようじゃぞ」
そして現実がアニメのようだ!!熊本城からなんと手足が生えてきた!!まるでマクロス、あるいはアイアンギアーだ!!
城全体に何かぶつかったような衝撃が。その隙を狙い奴を襲うが奴も読んでいたように防ぐそれも俺の刀と同一な物に腕を変化し。「お前何者だ!」「俺か?俺はお前のシャドウだ!」
「そうか!じゃあ俺は急いでるからまた今度な!」俺は走り去る
俺のシャドウ「お願い、話しあいましょ♪」
そう言うなり、奴は瞬きすら出来ないような瞬間に俺の前に移動した。その、あまりの速度に風が渦巻く。「そう、話し合いましょう。あなたの最後についてね」 K2はその中性的な美貌を酷薄な微笑みのかたちに歪めた。
一方その頃、アヤメとアカネは城の中心部にたどり着いてムスカごっこをしていた。「見せてあげよう、ラピュタの雷を!!」「あ〜あ〜目がぁ〜目がぁ〜!!」
現在ヒマラヤ山脈上空・・・人の形をした熊本城はエベレスト近くで停止した。「トイレ休憩の時間です。再出発は20分後の予定です」
ちょうどそこを通りがかった姫路城が一言、
「もう城じゃないなもっとおぞましい何かだ」この人ならぬ物の声は不知火の一部のAIを搭載したバイクのみに聞こえた
でも、ただ聞こえただけだった。単車に何が出来るというのだ。ヒマラヤの夜はこうして更けていった。
「朝だぞー起〜き〜ろ〜」誰だ布団の上からぽかぽかなぐる奴は。「あと10分寝かせてくれ〜」
俺は頭を左右に強く振って、白昼夢を追い払った。相変らず目の前にはあの不気味な奴、K2。両手を一降りすると無数の剣に変化させ、無数の残像と共に俺の周囲に突き立てる。どうやら嬲っているつもりらしい。秀麗な顔がサディスティックな喜びに歪む。
ヤシロ「まだ寝ぼけてやがる。おい兄貴!起きろ!もう昼飯だぞ」・・・エベレストを眺めてのブランチはなんとも優雅で、なんでこんな所に来たんだっけ?アヤメ「女中!そこの醤油をとっておくれ」
ドクンドクン「発想力もない力の使い方も知らない肉体も貧弱過ぎる!こんなのが俺のオリジナル!力をすわれ果て無き夢を見て死ね!続きは優れた俺が生きてやる!」
アヤメ「ええい食事中にガタガタ騒ぐな!!はしたないぞ新入りっ!!」K2をぶん殴るアヤメ。食事中の暴力の方がよっぽどはしたないってば。
「ぶったな!この、人という種を超える超人をぶったな!」K2の声も怒りに震える。 しゅるん、しゅるるる 空気を裂く音共に、K2の首に何本もの無数の超鋼ワイヤが巻き付く。「さわぐな」人型に変形した不知火マークUだ。
ポテトサラダを食べながらナナミが一言「だめよ、そういうときは『親父にもぶたれたことないのに!』って言わなきゃ」
「今は引け」「離せ不知火俺は奴との決着を」「不知火?お前なのか」「何だ三木原研祐、お前の戦友なのは以前の私で今の私とお前は何の関係もないが」
「あ〜、ナナミぃ。そのセリフは不味いなぁ。父さん、ケンスケのことはいっぱいぶった事あるから」両腕いっぱいの笹の葉をむしゃむしゃうまそうにかじるパンダ親父が口を挟んだ。
この混沌っぷり… 振り袖女! 貴様、見ているなっ!?
振り袖女「すみません、アカネさんの食べっぷりが豪快なんで見入っちゃいました。ご飯のおかわり入れましょうか?」
「振り袖女貴様!」突然現われていた振り袖女に刀を向ける「あら何ですか騒々しい」「研祐無駄だその女は昨日は敵、今日は味方、明日は敵になる奴だ」「謙也さんわかってますね」
「んあ? ああ、目玉焼きはやっぱり半熟だよね」パンダは黄身を崩さないように食べるのに忙しくて話を聞いていなかった。
「じゃあ、その手に持っている小瓶は何なのだ?」アヤメが振袖女に問うと、「うふふふふ。何でしょうね」と妖艶な笑みを浮かべて答える。
快適な旅のお供、尿瓶であることに疑いの余地はなかった。
余地はない…そう思われたが、振袖女はゆっくりとした動作で小瓶の蓋をあけて、小瓶の中身をアツアツのご飯に振りかけた……!!
「うふふふ、あまり決め付けるものじゃありません」液体はじょじょにすごい音をピカッー!!その凄まじい閃光の後には
・・・なにも無かった。そう・・・何も無い。誰もいない。ドコダココハ・・・。
そこは熊本城中心部の隠し部屋。天空の城の動力部である。馬鹿な!?400年前の熊本の民にこれほどまでの恐るべき科学力があったというのか?
なんと、その部屋では100頭を超えるパンダたちが巨大な歯車を回して発電していたのだ!
その時声が「御主人様」「茜さん!他のみんなは?」「私だけです、あのこんな時ですが私研祐さんのことずっと」茜さんが抱きつく体が熱い「命を狙ってたんです」俺は小刀で刺された
あれ、なんだかぬるぬるするな? そう思って手を見ると、生暖かい真っ赤な液体でぐっしょり濡れていた。俺の血だ! 「いったい、何故…?」力の入らない俺は、それだけの言葉をようやく絞り出し、床に崩れ落ちた。
振袖「ふはははは!!これで再び豊臣の世がやってくる!!」振袖女には淀殿の怨念が宿っていたのだ!!そして熊本城は秀吉の隠し財産で巨大移動要塞に改造されたという。
「じゃあよくわからないけど茜さんは偽物か何かなんだな」俺は一縷の望みを口にする「違います、振り袖女さんとは利害の一致で組んだだけで私は始めから貴方の命を狙っていました」
「だって…だって、私、この世界を妖魔から守らなくてはいけない、そういう使命を持った家の娘なのです。妖魔、つ、つまり、あ、あなたの一族から!」
「な、なんだよそれ!俺は普通の高校生だぞ。家庭環境も普通だし、親父も普通のパンダだし・・・?・・・あ」
アヤメ「そして我が一ノ瀬家はかつて徳川の下僕として豊臣家にトドメを刺した一族・・・。豊臣の亡霊めが!400年の時を超えて成敗してくれよう!!」
「あなたたち妖魔の一族は、私たちの手で倒さなければまた蘇ってしまう。蘇って、この世に災いを広める! だ、だから、だから他の人に倒させる訳にはいかないんです。さあ、ケンスケさん、私の手に掛かって死んでください!」
「テメェらのくだらねぇ理屈なんざ知らねぇよ! 俺はただ生き残るために戦うだけだ!!」
何だ俺は言ってないのに口から勝手に言葉が「ギャハハハハーー!女まじったな迷わず首かっきてりゃよかたのによさあ殺戮パーティーの始まりだ」刺された箇所は黒い血で修復されてる
「ま、戯言なんだけどね」
「この妖魔めッ!」
茜は汚いものを見る目で逆手で握った短刀を振り下ろす。それをアヤメが受けとめる。
「研祐を殺したければまずは妾を殺すがよい。だが、貴様ごときにできるかな……?」
一方その頃ケンスケは城の動力部に向かっていた。「あーあ、また俺そっちのけで戦い始まっちゃったよ。くわばらくわばら」
しかし黒い血とか本格的に俺って妖魔っぽいな、どうしよう?
まあ今は気にすることないっか。いざとなったら例の破壊の呪文使えばいいし。伏線伏線〜♪
「さて、何処へ行くんだ? いや、何処へ行けるつもりなんだ、オリジナルよ?」 動力室の前で、俺は呼び止められた。もちろん、俺を“オリジナル”と呼べるのは一人しか居ない。「お前か、K2」 中性的な美貌の怪物へ、俺は応えた。
「どんな気分だい?人間じゃないってわかって人間に追われる気分ってやつは?」にやにや笑いながら言うK2。俺は陰鬱に吐き捨てる「…糞溜めの中で目覚めたような爽快な気分さ、で何のようだ…フェイク(模造品)」
K2「私は豊臣の天下の世を取り戻す、という馬鹿げた理由でこの世にうみだされた・・・。連中は蹴球大会で盛り上がるドイツなる異国を制圧して豊臣の威光を全世界に示そうとしているのだ。」
「それと気付いていないみたいだから言っとくが、お前いま精神体だぞ」「馬鹿な、・・本当だじゃあ今茜さんと戦ってるのは?」「それもお前の精神の一側面だ」
「そんなことを教えてくれるなんて… お前イイヤツだな!」
「お礼にコレやるよ、はい爆弾」
「な!?て、てめっ!」俺の台詞に慌てて逃げ出すK2。…馬鹿め、俺が爆弾なんか持ってるわけ無いだろうに。投げたのはただの茶碗だ。
「くっ、オマエ、良くも俺をからかったな! 判った、最初の予定通りオマエを倒して俺がオリジナルとなる。本物の魔族の王にな」 K2が言うと、奴の全身から黒い璋気とでも呼ぶべきモノが立ち上り始めた。「覚悟は良いか、オリジナルよ」
勝負というが俺は精神体勝負自体成り立たない。やばいそう思った俺は体に戻った。茜さんと殺し合いをしてる狂暴な人格がある体に。
間違えて茜さんの体に入ってしまった。
「ひゃっははは、戻ってきたのか?でもな、お前もう要らねえよ。人間の心を持った我などもう必要ねえ!」もう一人の俺が放つ黒い威力が俺を体から…いやこの世界から消滅させようと吹き荒れる。
熊本城は地中海上空・・・。
俺が考えていることはただ一つ。この茜さんの体をどうしてくれようか・・・
一方地中海壮年の男性謙也がいた「息子を助けんのか」「やあ平八爺さん。血の呪縛は自分で克服しないとね、そっちのお孫さんは」「ふんお前のように甘い鍛え方はしとらん」
『ケンスケさん、私が判る?』アカネさんが心で話しかけてきた。『私は、あなたの魔族としての身体は滅ぼします。使命だから。その後も私の精神の中にいたら、私はあなたの精神を飲み込みます。その訓練は受けているの。お願い、自分の身体に戻って、自分の血と戦って』
そのときもう1つの声が聞こえてきた。「騙されちゃダメ、この茜は偽物よ」
何だ何がどうなってる何が正しいんだ。「簡単よ全部まとめて吹き飛ばせばいいのよ貴方には力があるんだから」姿が変貌した研祐は先程から止まっている茜も同じく動かない。
「フハハハハァ、面倒くさい! 霧島の末裔に、オリジナルヨォおお、私がぁああ、まぁとめて吹き飛ばしてやるぅううう!」動力炉の璋気を吸って2倍にふくれあがったK2が叫ぶ。びゅるん、と両腕を一降り。すると、両腕が俺とアカネさんめがけて延びてきた。
握り潰される・・・!!そう思った瞬間、手は俺(体はアカネさん)の横をすり抜けて伸びていった。俺の後ろには
俺の体(狂暴人格入り)だ奴は手を逆に握り潰し片方の手で俺の精神を茜さんから引き抜いた「面倒なのは俺も同じだだからお前等を喰ってやるよ」俺は意識が暗黒に沈んでいった
女神様「あなたが暗黒の沼に落としたのはリレーラ主人公の精神ですか?それとも女の子の体を手に入れてウハウハな青少年の精神ですか?」
いいや、幼馴染のアヤちゃんとの約束を思い出した俺達だ! 俺達は和解した
気がつくと、俺は涙を流して俺の顔を覗き込んでいるアヤメに抱えられていた。「ケンスケ、怪我は大丈夫なのか? 頼むから死なないでくれ! そなたが死んだら、妾はどうすれば良いのだ?!」
「……未亡人って響きはいいよね」
「アヤメ俺に惚れてるんだろなら命をくれよ」「・・研祐殿?」俺はアヤメのてを握ると生命力を吸い取る力が溢れてくる今なら気に食わないもの全てをいのままにできるぞ
アヤメの目から生の輝きが少しづつ失われてゆく。それと同時に俺の身体に力がみなぎる。みなぎる快感。『だ、駄目だ、いけない! この妖魔の人格に負けるわけにはいかないんだぁあ!』俺の心が悲鳴を上げた。
「茜! 俺を殺せぇぇぇぇぇぇっ!!」
一方、熊本城はついにドイツ、ミュンヘンに上陸し、決勝の地・ベルリンへと近づいていた。ミュンヘンのBMW本社を襲撃する熊本城。もはや正気ではない振袖女「はははははは!!豊臣家の科学力は世界一ィィィ!!!}
いや正気だ彼女は正気で狂っているのだ「うふふふ、中々の性能動力部に純血とキメラがいる事で相乗効果がある。豊臣の遺産これを応用したらどんな素晴らしい物ができるでしょうか」
と言い終わるや否や、突如動力部が真っ赤に放熱して暴走を始めた。「何事じゃ!」
その頃俺は、俺の別人格、『妖魔の王』と俺本来の身体の中で地獄の苦しみを味わっていた。その苦しみの元凶、アカネさんが掲げた銀の円盤から発する神々しい光は、俺を恍惚とさせる一方で俺の身体を遠慮無く焼いていった。
熱い、何だみんなの顔が浮かぶ走馬灯か?謙悟爺ちゃん、親父、八代、七海、姉さん、愛子先生、頼房、エリカ、エリナ、K2、振り袖女、不知火、・・まだ誰か大切な人がいるような?
そう、ぬらりだ
ぬらりとアヤメさんとアカネだ
ぬらりさんとアヤメとアカネと熊本城だ
もう良いや。俺が魔族だって言うなら、このまま滅びたほうが世の中のためかも。そう、諦めかけた時、俺の中で何かがささやいた。『婿殿、死んでは嫌じゃ』 さっき、魔族の俺が吸い込んでしまった、アヤメさんの心の一部だ。
その瞬間さっき思い浮べた人達を認識した!家族、友達、恩師、命を狙った人、敵、戦友、大事な人、みんなと会った辛かったり楽しかった思い。それを無くすわけにはいかない!
アカネ「誰の心にも悪しきものはある・・・。しかし本人しだいで、心の魔物はきっと滅ぼせます!!」俺の全ての迷いは晴れる!!動力部の暴走は静まり、一方の熊本城はニュルンベルク 上空。
破壊、破壊、破壊、破壊
ドイツの無骨で美しい街並みは、無残にも破壊し尽くされていた。
こんな事をするのはもちろん、エリカとエリナである。
青かったワンピースは返り血で真っ赤に染まっていた。怒り狂った王蟲のごとく2人は街を蹂躙している。
2人は異常だった。降ってきたスカッドミサイルを手で止める。爆発。そして悠然と爆発後から歩いてくるエリナとエリカ。降り注ぐ銃弾を気にもせず、エリナは楽しそうにエリカは淡々と目に付く端から殺しまくっている。
二人の虐殺行為にネオナチが便乗していることは、もちろん内緒だ。
しかし殺されてるのはネオナチだけだ一般人はとっくに避難している「やれやれ避難は間に合ったか」「ふんネオナチめ一般人を巻き込もうとテロなどするからじゃ」
「いやいや、あんたたち一般人の民家もコナゴナにしてますから」とつぶやいた通りすがりのネオナチ将校を“消去”して2人はある場所に向かった。
意外に被害規模は小さく、地元紙の小記事になる程度だった。また熊本城はステルス使用でレーダーに映らないため、ほとんどのドイツ国民はその存在を知らないまま、準々決勝が始まろうとしていた。
SOKOOHSEEDDESTINY淑女があらわれた
「いやぁっほぉう! ワールドカップをお楽しみの皆さん、エリナからのプレゼントでぇ〜す」AKや対地ミサイル、ディジーカッターまで繰り出して市街を破壊しながら、エリナの進撃は止まらない。既にちょっとした化物である。エリカも地味にえぐい破壊活動に余念がない。
「お嬢さん達、お痛が過ぎるよ」「躾が必要じゃな」エリカ、エリナの前に立つのは三木原謙也、霧島平八だ「何です・・」決着は一瞬、神速の魔技は少女の意識を完全に刈り取った
そのまま地面に倒れこむ二人。顔の表情も、麻薬中毒者のような顔から穏やかな顔へと戻る。そして、二人とも口からエクトプラズムのようなものを吐き出した。
お待ちかねのぬらりだった。「やっとワシの出番か」
「ドイツ対アルゼンチン戦にはまだ早いぞ。ぬらり!」
「な、なんだってー!!」驚いたぬらりはまたエリカとエリナなの口の中に戻った。
だが平八がぐいと掴み入らせない「臨兵闘車戒陣烈在全将」「ギャー熱い痛い辛い融ける」
「おのれ!またしてもか・・・!またしても我らの出番を邪魔するかー!」壮絶な呪いの言葉を吐きながらエクトぬらりは昇華した。
ドイツの澄んだ青空を3つの魂が昇っていった。・・・って3つ!?
一方の全ての迷いを振り切った俺「6月1日に始まった俺の怒涛の日々から早や一ヶ月、一つだけわかったことがある・・・<W杯って6月いっぱいで終了するんじゃなかったんですね>・・・」
以前、不知火に仕込んだ秘密コードを俺は発動させた。大切な人たちを守るために。…遠くから不知火がかっとんで来る音が聞こえる。さらばだみんな。「コード<W杯って6月いっぱいで終了するんじゃなかったんですね>…確認。グッドラック、戦友ケンスケ」
するとバイク不知火が自爆のカウントダウンを始めmark2が飛来、部屋から研祐以外を運びだす「同機の願いは叶える」遠ざかる背後白い光黒い光が点滅していった最後にのこったのは
K2だった。「ふん、所詮私は偽りの生を生きるもの。オリジナルに倒され、この世の魔王となり損なった私に、すでに価値はない。短い生だったが、見るべきものは見、破壊すべきものは破壊した。もうよい。」魔王人格の俺に突き抜かれた胸から黒い血を流しつつ、K2は目を閉じた。
――目覚めると、もう夕方に差しかかっていた。クソッせっかくの土曜を無駄にした…頭が痛い…変な夢を見ていたようだ
あれどこだ?周りは見渡す限りの荒野、俺以外は誰もいない。いやそもそも俺って誰だ?何者何だ?
それもまた熊本城の開かずの間での幻覚であった。振袖女「決勝の日を楽しみにするがよい。クククククク・・・」
ここはどこなんだ?通りすがりのパンダに訊いてみる。「あのー俺んちどこか知りませんか?」「『パンダとパンダは引かれ合う』、それを忘れるな」
そしてパンダは振袖女の方に向き、「もう豊臣の時代ではない。お前も過去にとらわれるな」と言って、唐突に消えてしまった。
何なんだ?また歩くと今度は黒い俺?「よう俺!まだ残ってたのか」黒い俺は俺の顔を掴む「あんま考えんな、すぐ終わる」何だ力が意識が抜けていく
『惑わされるな我が婿』俺の中のアヤメさんの心の一部が警告する…反射的にバッと黒い俺の手を払い距離をとる。徐々に、思い出してきた…俺は不知火と共に自爆した筈なのに…なんで生きてるんだ?燃え残ったのか…?
「お前さああんなもので俺達が死ぬと思ったのか?」邪悪に笑う黒い俺「誰だ!此処は何処だ!」「此処は俺達の・・いや俺の精神世界だよ負け犬君」
「フッ負け犬はどっちのことやら。油断しすぎだぜ、お前…いや俺か、俺よ、後ろを振り返ってみな」そこには
最近、とんと出番のない茜が一人悶えていた。「三十路じゃないからまだ負け犬ではないわ……」呟きは虚しく、虚空へと吸い込まれていく。が、まだぶつぶつと言っているようだ。
熊本城外、茜「む、何やら不愉快な想像をされたような」・・黒い俺は手を上げ茜さんを消した「ひどい想像をする、こんな趣向はどうだ」その言葉ともに強化ぬらり、P、エリカ、エリナ、が現れた。
「俺はこっちの趣向が好きだな」俺はサッと右手を上げて4人にメイド服を着せた。
「やっぱ馬鹿だな俺、やっちまいな」そういって黒い俺が手を振るとメイド服が掻き消え凄まじい勢いで三人が俺を襲う…って三人?「ん、どうしたエリカ?やれ!」一人だけメイド服を着て突っ立ってるエリカ、もしかしてこれは…俺の愛が通じたのか?
「侮辱だわ。この私が魔物風情にメイド服なんて着せられるの? お返しに殺してあげる。たっぷりと念を入れてね」エリカが他の3人よりもねっとりと濃度の高い怒りを放射した。どうやら、愛が歪んで伝わったらしい。「くらえ、聖なる劫火!」
「ちっ!内面を模し過ぎたか」エリカの炎は全てを巻き込み俺は吹き飛ばされた。黒い俺は炎の中、平然と立っている、さらにその炎を吸収すらしている。
一方、俺はというと、炎に吹き飛ばされた割にはやけどを負っていなかった。なるほど、ここでのダメージは、肉体に影響はないらしいな。
ただ、右手が少し薄くなってるような気が…いや、弱気になるな俺!「思ったよりはやるじゃないか、俺に歯向かえるほどの力が在るとはな。ではこれはどうだ?」そう言って黒い俺が手を振ると
タクシーが停まった。「お客さんどちらまで?」
とりあえずタクシーを奪って黒いのを轢いてみた
だが逆にタクシーの方がひしゃげた、黒い俺には傷一つ無い、「つまらんな、そろそろ終わりにするか」そう言い黒い俺は死神の持つような大鎌を持ち、俺に近づいてくる。
まて、ここでむこうの『俺』に負けたら、俺は魔王になってしまう…… 一か八か、俺は奴の足下に落とし穴を作ってみた。1000メートルの深さの奴だ。黒い俺は足を落とし穴の上にのせる。すると、
黒い俺「落とし穴などかかる…………ガッ!?」油断大敵ってのはこのコトだな
1000メートルか・・・バカじゃねえの。空は遠すぎて見えず、降り込んでくる雨に俺は泣きたくなった。そのとき足元に何か光るものが
「まさに墓穴を掘る、か実につまらん結果だったな」落し穴を一瞥し去ろうとする黒い研祐「待てよ!黒い俺決着はまだついてないぜ」
俺は、腕組みをし、堂々と仁王立ちしたまま地の底から急上昇し、再び地上に現われた。俺が大地の替りに踏みしめるのは銀の円盤。そう、俺はこの世界にアカネさんの武器、聖なる銀盤を持ち込むことに成功したのだ。
そしてそんな俺達の戦いを正座して見守るぬらりひょん!
俺があいつであいつが俺で。俺は俺としての自我が崩れていくのを感じながら俺に向かって叫んだ。
「や〜い、お前の父ちゃん、くそパンダ! 小学校五年までおねしょしてたくせに、な〜にが魔王人格だ、笑わせるぜ!」
黒い俺はまったく動じず俺に大鎌で襲い掛かった「危ね!」「おいおい楽ましてくれよ俺」黒い俺は背中に黒い翼を生やしまるで悪魔のような姿になっていた。
くそ、このままじゃなぶり殺しだ。武器、何か武器を…!そう思った瞬間、突如俺の目の前に凄まじい炎の嵐が現れた。「うわ、なんだ!?」『我が婿、受け取れ!これが妾・・最後の・・!』アヤメさんの声と共に炎が集まり一つの形になる…それは
『愛』だった。「……」絶句している俺にアヤメさんは炎より赤くなった顔をそらしてぶつぶつと呟く。「……いや、愛は地球を救うと言うではないか」
「アヤメさん、ありがとう…。俺、黒俺に負けないようにがんばるよ!」そして『愛』は銀色の光を発し、この空間に満ちあふれる!
「ギャハハハー!楽しくなってきたじゃないか俺」黒い俺は大鎌を振るう。俺は茜さんの銀盤を綾芽さんの持っていた日本刀に創り変えて受けとめる「決着の時だもう一人の俺!」
黒俺は言いました、俺達が融合すればエロエロハーレムルートだと
その瞬間、俺の心は折れかかった。地面がぐらぐら揺れ、立ってられない。アヤメさんの刀を地面にさし、それに寄りかかるようにしがみ付きなんとか倒れるのだけはこらえた。倒れたら、もう立てない…理屈じゃなく本能でそれを悟った。
いままでの数々の戦いや、上空から思いもよらぬ所へ落下した武勇伝を思えばこんな逆境なんてことはない!
その叫びが俺の最後の抵抗だった…
黒俺はその最後の抵抗であっさり死にました
グシャ!「おい居眠りすんなよそんなに空中飛行は気持ち良かったかい」くそ意識が飛んでた、さっきのは吹き飛ばされてたのか。速さが、リーチが足りないこのままでは奴に届かない。
リーチといえば麻雀。ちょっくら雀荘に行って勉強しようかな。さてあと3人誰を集めるか。
まずは1人目だ、ケータイで連絡をとる。「あー俺俺、俺だってば久しぶり、今何やってる?」
「何をやっている、婿殿! 黒婿の策略に、はまるでない!」そうだ。俺は黒俺と戦っているのだった。黒俺、心理作戦とは卑怯な奴め。
この俺のハートを盗むとは、可愛い奴め!
その黒い俺はあくびしていた。舐めやがって、俺は一気に近付き刀を振るう。ガキッ!「あ〜、一人コント終わった?」こいつ片手で防いだ!まだだ攻撃を休めては駄目だ
帰ってきたぬらり「ここで一旦CM入りま〜す」
久米宏「都合が悪いとCMに逃げるのは民放の良くない癖だよ」(Nステで昔マジで言ってた)
ぬらり「本当にすみません、お詫びのしるしに
ぬらり、愛のために特攻します!」そう叫ぶとぬらりは黒い俺の背中に張り付く。「さよならケンスケ…愛してたわ!」「ぬ、ぬらりーっ!!」凄まじい爆衝が世界を揺るがす。なんて――こと。こんな、こんな事をして俺が喜ぶと思ったのかよ、ぬらり!
まぁ、ウザイぬらりがいなくなったのはいいことだな
震える声でそう呟いた俺の頬に涙が伝った
ぬらりの自爆の爆炎は奴には効かない、がその動きが炎のゆらめきでわかる。俺に出来るのは一撃を叩き込むだけだ、当れば勝ち、外れれば負け。・・・さあ決着の時だ
俺が激闘を繰り広げている間にも、世界中で異変が発生していた。フランスでは暴動が起こり、日本ではヒデが引退し、挙句の果てには涼宮ハルヒのCDがバカ売れする異常事態となった。これらは全て空と部熊本城の影響である。
早くハルヒの詰合買いにいかなきゃ。俺は5分で戦いを終わらせてCDショップに走った。
まったく楽勝だった。人間精神の俺を1分で霧消させ、2分で現実世界に戻り、3分で襲いかかってきたアカネとアヤメをボロ屑のようにし、4分でそれを城の外に吹き飛ばし、5分で城もふっ飛ばした。
―――――だが、それは夢幻だぜ、黒い俺
はショップの店員としてレジで待ちかまえていた。
こんなこともあろうかと熊本場内にCDショップまで用意されていたのだ!!
なんだなんだ、この無茶苦茶な展開はつじつまが合わないこれは幻覚だ!瞬間俺は黒い俺と対峙していたそう奴の魔眼と「悪夢は見れたか」勝てない、力が抜けていく『諦めないで!』
魔眼をかわしながら何とかレジで清算を終えた。「諦めないことって、大事だよな・・・」と感慨にふけっていると
アヤメがキレていた。「……妾より、はるひとやらがよいのか?」「いや、どちらかといえば朝ひッグボルヴェッっっ!!!」
アヤメにぶった斬られて、ついに黒い俺は絶命した。あっけなさすぎる展開・・・現実というものは実に淡々としている。俺は思う「天空の城でいうのもなんだが、現実ってアニメじゃねえなぁ・・・」
「結局俺、何もしてねえ…」最後の最後まで落ちてけぼりな俺であった。
決勝の日までまだ時間があるので俺は熊本城内のコンビニで弁当を買い、準決勝のテレビ観戦を楽しむ。ドイツ上空だというのに何故か日本の民放地上波テレビが流れてるのが謎だ。
うーむ?いや確かに俺が事件を解決できるチャンス何度もあったよな、何でそん時に限って変な行動したんだろ?
まー悩んでもしょーがない。テレビも終わったことだしウィンブルドンに向かおうかと城の針路を変えた。誰かが呼んでいる気がしたのだ。
『婿殿!』『研祐さん!』二人の声が「呼んでるぜ」黒い俺何で?「つまらんからまだしばらく眠ってる。お前はそろそろ起きたら」…そして俺は目覚めた。現実の熊本城に
うっすらと目を開く。焦点が合わない。頭をひとつ振る。頭の芯がすこしはっきりした。そして、目の前の少女達に気がついた。「アカネさん…、それにアヤメさん。やっと、あえたね。なんだか、本当に久しぶりな気がするよ」
「2人とも疲れたろう。僕も疲れたんだ。なんだかとても眠いんだ。パトラッシュ・・・」
「しっかりするのだ」「しっかりして下さい」アヤメさんとアカネさんはぺちぺちと俺の頬を叩く。
「……パトラッシュあんまり舐めないでくれるかな。痛覚に響くよ。ほら、大天使魅禍絵留(ミカエル)様も怒ってらっしゃる」
ドカッ「ギョホッ!」何やら横腹を蹴られ完全に目覚めた。蹴ったのは茜さんだ「どうやら黒い血は抑えられてるようですね、ご主人様、いいえ研祐さん」そう言い、茜さんは微笑んだ。
「あ〜あ、折角の研究用素体だったんですけどねぇ。あの無尽蔵の破壊の為のエネルギー、活性化すれば良い商品になったのに」 振り袖女が隅っこでうずくまって雑草をぷちぷち引きちぎっている。哀愁を誘う姿だけれど、言っていることは相変らず物騒だ。
そして熊本城はドレスデン上空。ベルリンにさらに近づく。振袖「かつて太閤様は朝鮮出兵を足がかりに清国、さらには南蛮国をも征服しようとなされた。その野望が400年の時を超えて実現するのだ!!」
バコッ!! そのとき何かが城の横っ腹に突き刺さった。「あたしたちを忘れてもらったら困るわ」「困るわ」――ぬらりの両脇に抱きかかえられた双子がいた。
「うふふ、最後の一押しをありがとう」熊本城が崩れる、否これは表皮が剥がれている。城じゃない生物だ!「うふふ、三木原の黒き血、長き怨念、K2、総てを吸い取り目覚めなさい」
「くふぅ…誰だ、折角の微睡みより私を起こす、無粋の輩は?」 城の中心部で横たわっていたK2が再び目を開いた。「そうか。奴が、オリジナルの魔王が眠ったのか。そして、この城。降り積もった亡者の怨念の中で遂に意識を持った化物が目覚めたか。面白い」
ロボットモードに変形した熊本城が、ついにベルリンの大地に立った!!!振袖女「手始めにベルリンの壁とやらを木端微塵に破壊するのだ!!!」
『させん!』異形の巨人と化した熊本城の前に立つ二つの影「ふう、この力は使うとは」「ふん破邪の霧島が三木原と組むとは」「まあ平八爺さん子供達が中枢を破壊するまでなんだから」
…なんてことをジジイたちが喋っている間にエリナとエリカが城を喰い尽くしていた。最期は結構あっけないものである。
「何…! 豊臣の最高傑作が脇役に食べられたというのか…! 何と言うことだ! かくなる上は…くふ、うふふふふ、みんな壊してやるぅ!」振袖女はヒステリックにわめき散らす―!
振り袖女のヒステリーに呼応するかのように、僅かに残っていた城の欠けらが増殖を始める。それはさっきまでのように人の形をとらずただ無制限、無秩序に増殖している。
「タタリ神だ!」
「違う!おやしろさまの祟りだ!」
「いや、アキラだ!」
結局元の熊本城ロボに戻った。振袖女「焼き払え!!!」熊本城の口からビームが発射された!!!
ひとしきり喚いたが、城内部は秒単位で変化してるし二人と離れないだけで精一杯だ「どうするのじゃ婿殿」どうするって「研祐さんきっと城の中枢となる場があるはずです」
中枢は多分、振り袖女のいる場所だ! 急がなければ!
そうだ!!ベルリンを守らねば!!俺は決勝戦のフランスの勝利に2万ドルも賭けてるんだ!!
「城の中枢部か。たしか、ここの動力は、おれの魔王形態とK2を核にしていたはずだ。なら、K2の居場所を探せれば動力部が判るはずだ」 オレは、目をつぶり、自分の感覚を研ぎ澄ました。そう、魔王としての感覚を。そして、……見つけた!
動力部ではK2が出力炉に取り込まれていた振袖女もいる「あんたも俺も400年以上の因縁に縛られて馬鹿らしいな」「うふふ、K2、私はただ素晴らしいシステムを使いたいだけよ。」「そっか、そろそろ奴が来るぞ」
フラッシュバックにオレの影! そこまでだ振り袖女!
「やっと会えたな。俺、お前に言わないといけないことがあるんだ」
「聞いてやろう。その間に城やK2はどんどん修復されていくだろうがな」こんないっちゃった奴が聞いてくれるとは、少しは脈があるかもしれないな。
「俺はさ、キミ(人名)が好きなんだよ」
振袖女「ば・・・馬鹿なっ!?嘘を言うな!!貴様にはねえさまがいるじゃないかっ!!」俺「ねえさま?」その時はっきりとわかった。振袖女の正体はアカネさんの生き別れの妹にして最後の新キャラ、霧島アカリだったのだ!!
「まさか、あんたの正体は」「うふふふ、私の正体が何かそれは総て過去の事。さあ三木原の血を手に城を制御しなおします」一瞬、振袖女は動揺したがすぐに薄笑いの顔に戻った
振袖女の中のアカリの精神はほぼ完全に淀君の怨霊に支配されてしまっている。そこに真打ち登場したアカネさん「アカリ・・・元に戻らぬというのなら、この私がとどめを刺してあげましょう・・・」振袖「はっ!世迷言をっ!!」
「やめろ!俺のアカリに手を出すな!」「え!?それはどういう・・・ことですか?」
「ごめんいきおいで言っただけだって茜さんから名前は聞いてたから」
「さあ、お姉様。決着を付けましょうね。今更だけど、私、あなたの事が大嫌いだったの」振り袖ことアカリは相変らずにこにこしたまま言った。「だから、殺してあげます。オリジナル魔王もいっしょにね」アカリはさっ、と右手を振り上げた。すると、
熊本城は天高く舞い上がりベルリン市外に向けて超特大ビームを放とうとする。俺「やめろ!!地球ごと破壊するつもりかっ!!?」
「うふふふ、まさかそんな事をしたら商品が売れないでしょ。ちょっと世界規模の混乱を起こすだけですよ」瞬間にわかった。こいつは世界を商品の開発、実験場くらいにしか思ってない
「この熊本城が量産された暁には、世界を手中に収めることなど造作もない!!はははははは!!」駄目だ、アカリの精神は完全に淀君に乗っ取られてしまっている!!
彼女を正気に戻す方法は・・・1つしかない! 俺は彼女に唇を重ねた。
がっ何かで突き飛ばされた「うふふふ、何するんですか」「正気に戻ったのか」「勘違いしてるようですが、私は私の意志で総て行ってます、あなたの価値観で私を計るな」
「「さいてー」」そして、いきなりキスをした俺をアカネさんとアヤメさんがジト目で見ている。…なんか四面楚歌だ。誰か味方は…と周りを見回す俺。
K2が仲間になりたそうにこちらを見ている
一縷の望みをかけて俺は言った。「いや、あの、その、ほら、世界を滅ぼすわけにはいかないだろ。振袖女を正気にもどすためだったんだ」
俺の口付けが効いてきたのか、アカリが突如倒れた。そして、なんと竹中直人・・・もとい、豊臣秀吉の霊が降臨した!!「淀よ、もうええんじゃ。そろそろ我の所にこい」振袖「た・・・太閤さま・・・」・・・そしてついに淀君は成仏し、アカリは開放された。
城の壁が触手の如く俺達を襲い始めた「馬鹿な!怨念は解放されたんじゃ」「うふふふ、言ったはずです私は自分の意志でやっている。始まりは豊臣の怨念だった。しかし今、城を動かしてるのは私の技術と意志だ!」
「嘘だ!」「嘘ではありません」「じゃあどうして・・・どうして君は泣いてるんだ!」「!!」
「ヒッ!わっ私はっ」「あきらめるな!三位決定戦までにはまだ時間がある!!」「けっ研祐さま……はっ話をさえっぎらないでくださっいます?」しゃくり上げながらアカリは必死に思いを伝えようとする。どうやら俺の予想ははずれたらしい。
「私は過去を捨てた人間です。自分の知識欲を叶えるために、あなたは私を普通の人間に見てますが、お忘れですか、不知火、K2、P、強化ぬらり他にも数万の命を弄んだ、ゆえに私を止めたいなら殺すしかないんです」振袖女はいつしかいつもの薄笑いに戻っていた
「勝手なことをほざくな」動力炉の核に取り込まれているK2がうっそりと呟いた。「お前が弄んだかどうかは知らぬ。しかし、私は私の生を十分に生きたのだ。それを今更、意味がないなんぞと抜かすな」酷薄な口調と裏腹に、その表情は穏やかだった。
ぬらり「そうじゃな、わしも出たしパンダも出た。時間軸の一致という新しい試みも為された。これ以上を望んでは贅沢というものじゃよ」その表情は穏やかだった。
アカリ「私は・・・許されたのか・・・?」とうとう人の心を取り戻したアカリ。しかし!!地球破壊をも可能なビーム発射を途中で中止したために熊本城はエネルギー制御不能状態となってしまった!!
そして、同時にそれは動力炉の核たるK2にも影響を与えた。「お、お、お…は、は、早く、その娘の封魔の剣を、を、を、わ、わが胸につ、つ、つきたてよ、よ、わ、わ、私は全てを、ま、ま、魔界へ、も、持ち帰る、る、わ、私は、本当のま、魔王に、なれる、る」
「そんなことできるわけないだろ!」「た、のむ。おま、えの、お、かげ、で、たの、しい、思いを、した。お、前に、とど、めをささ、れるの、ならほ、んもう、だ…」
「すまねえ・・・すまねぇ・・・が、俺達の、みんなにために氏ねぇぇぇぇ!!!」トドメを刺す俺。完全消滅するK2「これで・・・これでよかったんだよ・・・な・・・・・・」
それと同時に崩壊し魔界へと転移していく熊本城「終わったのか」「うふふふ、いえまだです不知火」不知火が俺達をかかえ脱出するアカリとK2を除き「アカリ!」「さよなら、この子を一人にはできない」「母さん」そして熊本城は完全に消え去った
すべては終わった・・・。いや、最後の戦い、W杯決勝が残っている。フランスの勝利に2万ドル賭けてる俺。勝利すれば俺の懐に10万ドル入ってくる。その金で涼宮ハルヒのCDを買い占めることこそ最後の任務である!!
アカネ「賭事はいけません」くそっ、急に委員長風吹かせやがって…
俺「い、いや日本じゃ賭博は違法だけど日本人が国外で賭博するのは問題ないですよ」だがよくよく考えると俺たちパスポートもなしにドイツにいるんだよな・・・。
いろいろあったけど、結局捕まりました。
そうしていろいろあって釈放されたら不知火は何処かへ消えて、エリカ、エリナは俺に興味を無くして、家族は金だけおいて帰っていた、そんな俺を待っていてくれたのは
「あら、お帰りなさい。ご飯にする?お風呂にする?」今日もこうして温かく迎えてくれる。そう、俺を待っていてくれたのは
ぬらりひょんだった。
「何処からはいったのじゃぬらり」そう叫ぶ綾芽、「研祐さんご飯、先に食べましょう」「抜け駆けするでない茜」俺はまだ二人といた、いつかはどちらかを選ばなければならない。でも、もう少しだけ三人の生活を楽しもう。
ぬらり「アヤメさん、ご飯おかわり」「しょうがないですね、はいお茶碗ください」・・・もとい四人の生活をだ。とそのとき、テレビのニュースからこんな映像が。
「では、次のニュ。。。えー。たった今新しいニュースが入ってきました。明日午前3時より、一行リレーラの次回作に関する緊急記者会見が総理官邸で行なわれるということです。今行なわれている、官房長官に
よる定例記者会見により明らかとなりました。その映像が入っております」
その映像にはパンダとエリナ・エリカが映っていた。つーか、俺の親父、官房長官だったのか! ちなみに、エリナ・エリカはSP兼秘書のようだ。
(いったいどういうつもりなんだ親父。次回は「三木原ケンスケの憂鬱、第二話!」に決まってるだろうに)俺はいてもたってもいられず財布をひっ掴み総理官邸にいく為、駅へ向かった。
その前に学校に行くと校長室に呼び出された。一ヶ月近く無断欠席したため、まだ一学期だというのに早くも俺とアカネさんの留年が決定した。校長から「退学じゃないだけでもありがたく思えやゴルァァ!!」とのお言葉を頂戴した。
まあそんな風に俺達は馬鹿らしくも楽しい毎日を過ごしてる。ちなみに綾芽は年令誤魔化したのがばれて中学生してるが、俺が留年しまくって同じ学年にはなるようなこと無いよな?
フランスが負けた・・・。これでハルヒCD買占めの野望も砕けた。落胆する俺のもとに大量のCDが郵送されてくる。ま、まさか!!「こ・・・れは・・・木村・・・カエラに・・・アンジェラ・アキ!??」
俺の乾いた笑いが夜の街に吸い込まれて消えた…
絶望した俺はこの世界を盛り上げるため宇宙人と未来人と超能力者を探すことにした。
この後、俺は綾芽や茜さんに無駄使いを責められたり、親父に無理難題ふっかけらるが、それはまた別の話だ。
とにかく家に帰ると玄関で待ち受けていたのはメイド服姿のアカネさん・・・じゃない!!「ア・・・アカリ!!!生きていたのか!?」「今日からお世話になりますご主人様!」我が家に二人目のメイドがやってきた瞬間だった。
そしてそれ以来、我が家では毎朝有り得ない種類の騒動が巻き起こる。
愛刀『封魔剣』で味噌汁の具を刻むのは、アヤメさんだ。
新入りメイドのアカリさんは、振り袖にたすきがけ、割烹着姿で背後から襲撃の隙を狙う。
「どうやら、この家での覇権制覇を狙っているらしい。世界征服計画の最初の段階と思われる。
気をつけろ、戦友よ」
専用ソケットで朝食代わりの充電をしながら分析するのは、我が戦友の不知火Uだ。
いつの間にか、我が家に居着いたらしい。まあ、便利な奴だから良いけど。
座敷では、パンダとぬらりがテレビを見ながら茶をすすっている。
どうせ、話題はジダンの頭突きだろう。
つーか、邪魔だ。
その内に、アカネさんが愛用の銀盆『封魔鏡』を片手にオレを起しに来た。
ぎらりん
ぎゃあああ、熱い、熱いよぉお!
しまった、封魔鏡の霊光がオレの魔王の身体を焼いている!
あはははは、うっかりさんだなあ、アカネさんも。
『おい、あんまり変なまねすると、オレが目を覚ますぞ!』
オレの中の魔王人格が不平を漏らす。
いいから、お前は寝ていろ。
そのうちに、窓の外から俺を呼ぶ声がする。
「ケンスケ〜、学校行こう」「行こうですよ〜」
某軍事大国の王女、エリカとエリナが窓の外で笑っている。
ま、世の中平和だって事さ。
そうだろ、K2?
一行リレーラ 16冊目・・・・・・完
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ぬらり監督「はいカットォーー!みなさんお疲れ様でしたー!」
駆け足で後書き&次スレ談義
演出家「正直今回は迷走しましたね、キャラ使い捨てというか後半出番すら無かった人もいたし、でもそうでもしないと話が破綻する。
あと脚本家さん、話の脱線序盤、中盤ならともかくまとめでやらないで下さい修正大変何すよ。
でも最後はきれいにまとめられましたな、終わり良ければ全てよしってぐらいに」
批評家「でも全然迷走しないリレー小説はつまらないですよ。意外性も創造性もないなら、リレーである必要がありません」
ライターA「自分的には、結構うまくいったと思うけどな〜。まあ、キャラの使い捨ては序盤から中盤に書けてもっとまとめてやってしまって、
メインのキャラと絡めてたたみかけるおもしろさを追求したかったなー。で、終盤に大きな話できれいに落とすって感じで。
欲を言えば、今回は話を納める方をやってしまったけど、破綻気味に展開させる方も面白そうだなって思いました。
まぁ、次回は……剣と魔法のファンタジーでもどうですか? ああ、いや無理にとは言いませんよ。 戦争物でも、伝奇モノでも
侵略モノでもなんでも。ただ、ちょっと学園モノは飽きたかな」
脚本家「異世界ものになるとマジで何でも有りになっちゃうからな、某○モン○イトみたく妖怪の世界、機械の世界、天界、獣人界みたくある程度の区分けでもするか」
超監督「次回作?そんなの決まってるでしょ!宇宙人と未来人と超能力者が出てくるのよ!」
>>969 破綻させまいと多くの人が尽力した成果ですね。何とか形になった。
しかし今回は一部の人が張り付いて連レスで延々と脱線させる展開が目立ちました。
残り全員が収拾に奔走させられるようでは、創造性も何もなく、脱線させている本人が空気読まずに喜んでいるだけです。
リレーとは「面白く変える」ことではなく「面白く繋げる」ことである、というのは次作の反省点としたいところですね。
次作ではとりあえず「デレ禁止」を提唱いたします。
演出A「禁止といえば『というわけで長かった〜は終った。』の一言で
話をぶった切るのだけは勘弁してほしいと思いましたよ。
いくらつまらないからって、あれはちょっと凹みましたよ、俺」
エキストラB(>1)「テンプレが手抜きで申し訳ないです。ここでお詫び申し上げます。
次スレの注意書きには、『話をぶった切るの禁止』って入れますか?
私は脱線した割には(皆さんががんばったおかげで)うまくまとまったので、結果オーライな気がするのですが。
それはそうと、今回こそ、980はスレを立ててくださいね」
アシC「あれって張り付いて脱線連発されると起死回生で軌道修正するのにどうしても使わざるを得なくなるんスよ。
あまりに脱線が酷いからちょっと逸れると先手打って強制直進させないといけなくなるんス。
っつか、脱線したけど結果オーライ、じゃなくてもうちょっと自主規制して下さいよ。
前スレ後半は結構上手く行ってたんですけどねぇ。前スレ前半は今スレより酷かったッスけど」
企画屋「バトルものは少々飽きたので次回作はアイドル育成ものとかやりたいっす」
企画屋B「それは前作で通った道では……?」
>>977 ちょっと待った。
そもそも、脱線したってどこで判断したらいいんだ?
なんか考えがあるんじゃないかって思って繋げてた場面が結構あるんだが。
次スレよろ
脱線はかなりひどい方だったと思う
通行人X「君たちは12冊目あたりまでの脱線オンリーの神展開を知らないのか。つーかCASTとか粗筋をスレ立ての時点で決めてしまったら魅力半減dうわやめくぁwせdrftgyふじこ
>>982 乙!
んじゃ次回作決めますか。異世界ファンタジーやるの?俺としては中世的な異世界用意して戦記やりたし。日本文化圏と西洋と支那が戦える17世紀前半辺りな世界観で
あと、キャラも決めていかなきゃ
そんなん絶対無理
漂流なんとかみたいな異世界サバイバル物とかどうよ
脱線耐性高そう
ライターA「ん〜、戦記物やるんだったら、大まかな世界観決めて、誰が何のために誰と戦争してるのか、
くらいは考えておかないとまずいっしょ。異世界漂流モノだったら、何処かへ誰かが帰っていく話にな
るのかな?これも、だれが、どんな理由で漂流していて、何処へかえるか位は決めないと転がし辛い
し、話が納められないと思うけど。前者なら、力業の集団戦は無理だから、勢い特殊部隊的な集団の
重要なミッションクリアって感じでどうですか? 後者なら、単純に漂流して国に帰る、でも充分いける
か? スゲー楽かもw いずれにせよ、世界観は大まかに必要か。まあ、皆さんのご意見を尊重しますよ」
漂流〜は集団で異世界に飛ばされて発狂してどんどん減っていって結局誰も元の世界に帰れないアレのことだと思うがw
AD「見切り発車で撮り始めた次回作がカオスってるんですがどうしましょう」
脚本4「チラ裏の紙吹雪ですね」
で、どうする?
異世界戦記?それとも異世界サバイバル?
異世界なら何が出来て何が出来ないか、そして目的は何かぐらいは決めないと
ストーリーが回らず破綻しちまうぞ。
というかすでに、混沌の鍋とかして奈落落ちしかけてるしw
決まって無いとか以前に「直前レス度外視で自分が書きたいものに根こそぎ変更」を平気でやる人がこれだけいたら何やっても破綻すると思われ。
ここまでだけで何回夢オチやってるよ。
そうだな反省。
とりあえず異世界でいくか現代かだけでも決めないと
最悪一度リセットって手も
ライターA「ん〜、正直な所、現代物は飽きたですね。異世界で剣と魔法中心でひとつどうでしょ。
異世界サバイバルで仲間と力を合わせて生き抜いて、ついでに主人公が元の世界に帰るっ
てパターン。戦記物やるんでも、舞台設定を少しは考えないと尺が足らないっす。
200くらいまでで仲間出そろい、700くらいまで危機また危機の連続。その間少しずつ主人公
召喚の謎解きと元の世界へかえる手がかり集めやって、900まで閉めるって感じで」
っつかだめぽ。
あれどーすんのよ……
このスレの状態からケツ拭き人が全員撤退しちゃった感じ
つーかさ、自分好みの小説が作りたかったら自分のブログとかで作ればいいとおもう
好みにあわんからってリセットとか言い出すのは勘弁してくれ頼む
ここで言い出すとかいう問題以前に、50レスもいかんうちに既にリセット連発じゃねえか
まあ、自分好みは兎も角
そうかっかせずなるべく話を繋いでいこうよ、空気を読みつつね。
大抵の脱線なら修正も可能だしさ。
一行リレーラ創刊に際して
リレーラは、我が板にとどまらず、世界のラの流れ
のなかで“小さな巨人”としての地位を築いてきた。
(中略)
次なる文化の担い手の住人たちに確かな評価を得られると
信じて、ここに「一行リレーラ」を出版する。
1001 :
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━━━━━━━━━━ 奥 付 ━━━━━━━━━━
発行: ライトノベル板
発売: 2ちゃんねる
定価: priceless
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健康のためイラストに騙されないようにしましょう。
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