643 :
マキゾエ1:
俺もマキゾエ書いてみる。つまらなかったらスルーしてくれ
マキゾエホリックは稀代の傑作である。傑作であるが故に選ばれた人間しか完読できない
考えてみて欲しい。現代では天才と称されるピカソ、ゴッホ等の芸術家は後の世になってようやく評価されるようになった
マキゾエも同様である。この作品の良さは凡人には理解できないほど抽象的で前衛的なものなのだ
マキゾエが傑作たる由縁は「既存概念の破壊と踏襲」にある
破壊と踏襲、一見すると矛盾しているようだが、この作品では見事に調和している
ではまず既存概念の破壊から考察していこう
通常、物語は起・承・転・結で構成される。
だがマキゾエでは起承転結などという古典的枠組みではとらえきれない
あえて既存の枠に無理やり当てはめるなら「転・転・転・結」と言えるだろう
息つく間もなく、怒涛のごとく沸き起こるイベント。増え続ける登場人物
登場人物は記号によってのみ表現され、人物の書き分け等とは一切無縁である
また、イベントのあまりの多さに、物語の核がどこにあるかもわからぬまま、読者は翻弄され続けるであろう。
だが安心して良い。登場人物の背景を知る必要は無い。名前も覚える必要は無い。イベントも深く考える必要は無い
ただ記号がわかればそれで良い。考えるのではなく、萌えを感じられれば勝ち組だ。
頭を全く使わないで読める親切な作品となっている
644 :
マキゾエ2:2006/02/07(火) 22:14:09 ID:MFlC7BeG
では次に既存概念の踏襲について考察しよう
ライトノベルでは、しばしば登場人物に特殊な設定を与えられる。
この特殊設定を与えることで人物を記号化させることができ、「燃え」や「萌え」の概念を付与できる
大抵の作品では、人物の記号化とその人物の背景が関連し、ストーリーに深みをもたせるる
だがマキゾエではそれをさらに発展させ、記号化のみをおこない、人物の背景を描くということを省いている!
なんと潔いではないか!「こいつはこういう設定なんだよ、この設定のもとで楽しめやゴルァ」という作者の気概が伝わってくるようだ
また怒涛のイベントは、毛玉のように絡まった伏線へと昇華していく。
その伏線はあまりにからまりすぎて、常人には解くことはおろか、理解することすらできない
最後に全ての謎が強引に解ける様は、デウス・エクス・マキナもびっくりである
最後に、この作品を選考した編集部は先見の明があると言わざるを得ない。
読者置き去りの超展開はスピードが重視される情報社会を見事に反映し、
設定のみの記号化キャラ乱発は多様なニーズに見事に応えている
マキゾエは大作であるが故に、その真の意味を解読しようとするなら、続巻を買わなければならない。
商業的にもおいしく、また前衛的であるため芸術性にもあふれた傑作と言える
ただ、惜しむらくはその芸術性の高さ故に一般人の理解が得られないであろうことだ