178 :
山犬。:
<<ゼロの使い魔 4 誓約の水精霊>> (著:ヤマグチノボル/絵:兎塚エイジ/MF文庫J)
今回も主人公は漢(おとこ)でした。
惚れてくれた(のを良いことに)女の子にマイクロミニのセーラー服をお願いするのも,
べた惚れになっている女の子に,その理由(つーかそれ犯罪)ゆえに手を出さないのも,
そのヘタレ野郎と根性野郎の両立に脱帽。
そして冒険(とタズサの設定)……は今回微妙にどーでもいい。
人間ドラマとしては,前回あんなにも強かった(あろうとした)王女様のぼろぼろ感が
良かった。
そう,決意は続かない,人間そんなに強くない。決意は折れ,理想は淀む。
その人間臭さがいい,それを悔やむところがいい。
問題は,そこの微妙な心理変化の描き方。
崩れ方は良かった,でも執着の描き方は良くなかった。
ラストシーンあたりでも台詞説明が多すぎて冷めた。冗長。
あっさり描いたほうが余韻があったと思うなぁ。湖には一人で。
追伸:今回もヒロイン(たち)は魅力的でした。
個人的にはシエスタがものすごい追い込みをかけています。3馬身伸びました。