ライトノベルで一番鬱になったシーン 2

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17イラストに騙された名無しさん
波多野鷹の短編集「都市に降る雪」。だいぶ以前に読んだきりなのでうろ覚えだけど

反政府組織に所属する少年が、数年ぶりに幼馴染みの女の子と再会するんだけど、その子は
街を支配する権力者の雌奴隷にされてしまっている。
救いを求めるヒロインを放っておけず、反政府組織が蜂起した時にヒロインを助けようとするんだ
けど、反乱はあっさり鎮圧され、少年は土壇場でヒロインに裏切られ、背後から射殺。
その場に件の権力者が現れて、ヒロインはその男の前に跪き、隷属の証にその男の靴に接吻
する、というラストシーン。

別の話では、ある女ジャーナリストが、街をさまよっていたアルビノの幼女を保護する。
同僚の男と共に幼女の身元を調べていく内に、一部の権力者達が、人肉食嗜好を満たす為に
養豚場ならぬ養人場を極秘に作っており、幼女はそこから迷い出たことが判る。
女はこの情報をマスコミに流そうとするが、権力者達に捕えられる。それでも、幼女だけでも逃が
そうとするんだけど、幼女自身に、もともとおいしく食べてもらう為に生まれたのだから、別に逃げ
たいとは思わない。と言われてしまう。
結局、臓器を売られるか雌奴隷として売れらるか、お前にはそういう未来が待っている、もう二度
と社会にも出れるとは思うな、って言われたところで終わり。

まあ、こんな感じで、権力に楯突いた人間が圧倒的な力でねじ伏せられていくような話ばっかり。
秋山作品なんかは鬱展開でも、最後にはある種の清々しさがあるけど、こっちはひたすら不快で
重いだけ。描写に透明感があるだけに、ずっとキツい。