684 :
神のお言葉:
>リアルっぽさとリアルなこと
人型機動兵器が宇宙で戦闘を繰り広げるアニメなんかがあるけども。
ビームの刃で斬り合いしてたり、ぱっと一瞬で目の前から消え失せるような加速を見せてみたり、高速ですれ違ったかと思えば、次の一瞬にはすぐ向きを変えてまた戻ってきてたり。
「いったい何G出してんだよ?」とか思ったりもするのだけど。
見ている人の99.9%は気にもならないのだろうなぁ。とか思ってみたり。
だって「物理」って学校で習わないしー。
あれ? 習っていたっけ? でも多くの人は理解してないよな。「運動の法則」とか。
で、そーゆーところが、どーしても気になる僕としては、自分で書いてしまうわけ。
「そーゆーところ」のきちんとしてる話を、自分の手で。
あんま気にしていると、僕のように、納得ゆくものを自分で書かなきゃならんハメになるので……。
ほどほどにしておいたほうが幸せではないかしらん。
趣味に合わんものは、「くだらね」とか「つまんね」とか早めに見切って、趣味に合うものを観たり読んだりするのが、消費のプロフェッショナルのありかたってもんでしょう。
評論のほうは評論のほうで、それで身を立てようと思うなら、常人を越えたインプット量を要求されるってもんです。SF評論するならSFを全部読むとか。アニメ評論するならアニメを全部見るとか。
685 :
神のお言葉:04/12/03 11:20:00 ID:aGzKuAGE
見分ける目の細かさ/荒さのことを、分室では「分解能」とか「受容体」という言葉で言い表しているけども。
人物の不自然さが、ひどく気になってしまう人もいれば、気にならない人もいる。
歴史考証が、ひどく気になってしまう人もいれば、知らないし興味もないので気にならない人もいる。
兵器の型番やスペックが、ひどく気になってしまう人もいれば、気にならない人もいる。
人を斬ったり、つば迫り合いをしたりしたら、カタナは刃こぼれだらけになってしまうと気になってしまう人もいれば、そうでない人もいる。
あの銃は装弾数9発のはずなのだが、と。残弾無限現象が気になってしまう人もいる。
人間が怪物に変身するのはいいのだけど、体重まで変わってしまうところが気になってしまう人もいる。
もちろん、「SF」と銘打ってあるのにSF考証がヌルかったりするのは、勝負すべき場所がダメなことになるから、問題アリだけど。しかし「特撮ヒーローもの」や「ロボットアニメ」がSF考証に忠実である必要はねーわな。
勝負すべきところが他にある作品なら、そっちのほうで評価の優劣を付けるべきだろう。
たとえばエロゲーだったら、「使えるか使えないか」で見るべきだし。
恋愛物なら、「うっとりできたかどうか」で見るべきだろうし。
ホラーなら「怖かったかどうか」で見るべきだし。
人間ドラマなら、「人間が描けているか」で見るべきだし。
ガンアクションなら、銃器の考証が正しいかどうかより、「カッチョいいか」で見るべきだし。
ほら、「KILL BILL」の「日本」の考証だとか、すごかったわけだけど。
日本の料亭が、まるで城か御殿みたいな作りになってたりして。あれの見所はチャンバラアクションなのだから、そこで評価すべきなわけで。
686 :
神のお言葉:04/12/03 11:21:12 ID:aGzKuAGE
ときに――。
アニメで「ビリヤード」が出てくると、どうしてああなってしまうのだろう。
「6」と書かれてるボールをキューで直に撞いて、ポケットにまっしぐらに落としていたり。
5個も6個もある赤玉に白玉を当ててみたり。
いっそ「未来の遊技」を丸ごと創造しちゃって、それを遊ばせていればいいのに。
もしくはビリヤードの「ルール」ぐらい調べてくるとか。
べつにウソをついてもいいのね。
そもそもウソをつくのが仕事なわけだし。小説っていうのは「フィクション」って銘打ってあるから、そもそも作り話。つまりウソの話。
小説家というのは、ウソの話で読者をだますとお金がもらえるお仕事。
詐欺師みたいなもん。
詐欺師として大事なことは、自分の書いている話のどこがウソであるのか、はっきり認識しておくということ。
そのウソでどのくらいの割合の人間が騙せるかということを、常に知っておくこと。
9割騙せるウソなら、残りの1割は放っておいてかまわない。
読者のほうが、自分から騙されるような気になるウソなら、もっといい。
水戸黄門が、諸国漫遊の旅に出ていたのはじつは真っ赤なウソだけど。
しかし史実通りよりか、そっちほうが「面白い」よね。
こーゆーのが、「騙される気にさせるウソ」ね。
もしくは「大岡越前が〜」――。
もしくは「旗本退屈男が〜」――。
もしくは「暴れん坊将軍が〜」――。
もしくは「新撰組の沖田総司が美青年であると〜」――。
(以下略)