祐巳 「あ、あなたは 長髪の細川可南子!!」
瞳子 「そ、そうでしたの。祐巳様の体が動かなかったのは、私の対戦相手が貴方だったからなのね・・・」
(可南子、お部屋の惨状を見てつぶやく・・・)
可南子「すでに6人ものお姉さま方が散りましたか・・・」
可南子「お馬鹿な方々ですわ、祐巳様、貴方も含めてね」
祐巳 「えっ?! なに、どういうこと?」
瞳子 「可南子さん、とっとと私と立会いなさい!」
可南子「ふっ、どうして私が戦ったりしなくてはなりませんの?」
瞳子 「何を仰ってるかと思えば・・・」
バシィィ!!(瞳子のドリル攻撃が可南子をかすめる)
祐巳 「か、可南子ちゃん!!!」
ブスブスブス・・・・可南子の制服の右肩がが煙を立てる・・・
瞳子 「これでお分りになりまして?」
瞳子 「どっちがスールになるか決まるまでこの薔薇の館からは出られませんのよ」
可南子「ふっ、貴方は一体ご自分が何を言ってるか分っていますの?」
瞳子 「何って、それがリリアンの定め、山百合会の定めではありませんか」
可南子「ふぅ、この中にご自分が何の為に戦っているか分っている方がいらして?」
可南子「・・・祐巳様、あなたもですわ」
可南子「・・・いえ、私だって分かって言ってるわけではありませんが・・・」
瞳子 「さ、さっきから、なにを言われてるんだか・・・」
瞳子 「リリアンにスール制度があることをご存知ではありませんの!!」
可南子「それでは、お聞きしますがスールとは一体何ですの?!」
可南子「本当にロザリオの授受が行われただけで姉だの妹だのあると思って?」
可南子「姉も妹もありませんわ!!この今の身が全てですわ!!」
可南子「たった一人で入学して、たった一人で卒業する!」
可南子「それが、学生の真なる姿ですわ!!!!」
瞳子 「そ、それでは、貴方は何をしにこの薔薇の館に来られたの?!」
瞳子 「スール制度に興味の無い貴方が何を求めに来られたの?!」
瞳子のドリルが可南子目掛けて飛んでいく!
祐巳 「可南子ちゃん、長髪を立てて!今度は威嚇じゃないわ!」
バシィ・・!!可南子の長髪が瞳子のドリルを受け止める!
祐巳 「で、出たわ、可南子ちゃんの長髪・・・・・」
可南子「・・・祐巳様の妹になるためでも無い、山百合会の為でもない」
可南子「私は、たった一度の学園生活を守るためにココに来たのですわ!!」
可南子「行くわよ、瞳子!!」
可南子「この一撃でけりをつけます!それでこのくだらない生徒会ともおさらばですわ!!」
ピカーーーーーーー!!!
可南子の長髪が光り輝き、夥しく眩しい光の波が瞳子に襲い掛かる・・・
瞳子 「な、なんですの、この光は・・・」
瞳子 「こ、この圧倒的な量が可南子の長髪の威力・・・」
瞳子の姿が光の波にかき消されていく・・・・
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・
可南子「これで、ロサキネンシスの野望もおしまいですわ」
可南子「少なくとも、私がこの身一つは守り抜きましたからね」
可南子「あとは、祐巳様、戦うなり逃げるなり好きになされて下さい」
祐巳 「ま、待って、可南子ちゃん!、貴方はこのスール戦争の結末が気にならないの?」
可南子「別にどうでもいいことですわ」
可南子「私はあのビスケット扉から入って、また出て行く、それだけのことですわ」
ビスケット扉に向かう可南子・・・
可南子「こ、これは一体!!!」
突如、制服をぼろぼろにした瞳子がビスケット扉の前に立ちはだかる!
瞳子 「ふっ、この私があの程度でやられると思っておられたの?」
可南子「そ、そんな、これはどういうこと?・・・」
その背後でビスケット扉が突如炎上する
可南子「ば、馬鹿な!!ビスケット扉が燃える?!」
瞳子 「ふふふ、これでリリアン学園に戻る術は無くなりましたわね」
瞳子 「後に残るのは、この瞳子のドリルの真の恐ろしさですわ!」
可南子「なに?」
瞳子 「ご覧になって!これが瞳子のドリルの力ですわ!!」
可南子「なにぃぃぃ!!瞳子のドリルが六つに分かれた?!」
そのうえ、瞳子のドリルから飛び出したドリル付きのロボットが可南子を襲う!
可南子「そんな!これは幻覚なの?!」
だが、出現したロボは容赦なく可南子に襲い掛かる
可南子「きゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
祐巳 「か、可南子ちゃーーーーーーん!!」
可南子「こ、この痛みは幻覚では無い・・・・」
額から血を流す可南子を次々とロボ(ドリル付き)が襲い掛かって打ちのめす
可南子はもう息も絶え絶えである
祐巳 「か、可南子ちゃん・・・」
瞳子 「ふん、妹になる気もないお方がそもそも薔薇の館に来るべきでは無かったのよ」
瞳子 「最後に一つだけ教えてあげますわ」
瞳子 「このロボットたちの本体は、松平瞳子の身体の内からではなく、」
瞳子 「この両側のドリルから出ているのですわ」
瞳子 「最も山百合会の素晴らしさも分らず、己が身一つの保身に回るあなたに」
瞳子 「スール制度の何たるかなど分らないでしょうけどね!!!」
ロボットの最後の一撃が可南子に襲い掛かる
祐巳 「か、可南子ちゃーーーーーーーーーん!!!!!」
バシューーーーーーン!!
瞳子 「きゃー、な、なんですの?!」
可南子の長髪が、瞳子のドリルに一撃を加えたのだ
瞳子の左のドリルが一束落ちてしまった
そして可南子の長髪が再び命を吹き返してうごめいている・・・
可南子「そ、そうでしたの。そのロボットの本体は貴方ではなく」
可南子「その耳の両側のドリルでしたのね、それならば」
可南子「残った五つのドリル全て叩き落せば、松平瞳子もただの女子高生ってことですわ!!」
瞳子 「お馬鹿さんですわ!!そんなことがあるとお思いになって!!」
今度はロボットが2体、可南子に飛び掛かる!!!
祐巳 「か、可南子ちゃん!!」
可南子「よく見えまして、私の髪よ!」
可南子「瞳子の言ったロボットは、瞳子の右のドリル、その前と真ん中から出てきましたわ」
可南子「私の命には構わないで!」
可南子「ただ、瞳子の右のドリル、前と真ん中だけを狙って!」
可南子「そうすれば、ロボットは自ずと消えるはずですわ!」
バシィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!
再び可南子の長髪が瞳子のドリルをもぎ取ると、
ロボットは攻撃寸前で立ち消えてしまった・・・・
瞳子 「ば、馬鹿な!!私のドリルが次々と砕かれて!!」
瞳子のドリルがまた二つ落ちて・・・
可南子「残るドリルはあと3つ!!それが落ちたとき、瞳子、貴方の命も消える!!」
瞳子 「くっ!!」(上空高く飛び上がって攻撃を仕掛ける)
可南子「無駄よ、瞳子、もはやどんな体勢を取ろうとあなたの負けは決まりましたのよ」
瞳子が放った2体のロボットはまたもや可南子への直撃寸前で、
可南子が長髪をドリルめがけて振るったことによって消え失せてしまった
可南子「残るドリルはあと一つ!!!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥ
瞳子 「あぁ・・・私の攻撃が届く寸前でことごとくロボが打ち倒されるなんて・・・」
瞳子のドリルがもう残り一つなのに対し、可南子の長髪は頼もしい煙を立てている・・・・
瞳子 「この瞳子のロボがまるで歯が立たない・・・うぅ、恐るべし、可南子の長髪」
瞳子 「この松平瞳子ともあろうものがこんなところで朽ち果てますの?・・・」
可南子「どうしたの?最後のドリルを放ってこの戦いを終わりにいたしませんこと?」
可南子「来られないのならこちらから伺いますわ!!」
瞳子 「うっ!!」
ドクン!!突然、薔薇の館に大きな音がどこからか木霊する
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ドクン!!
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ドクン!!
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ドクン!!
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可南子「なに?」
祐巳 「何なの?この音は?」
瞳子 「こ、これは・・・祥子お姉さまの心臓の鼓動!!!」
ドクン!!
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ドクン!!
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瞳子 「来られたのよ!!小笠原祥子お姉さまがこの薔薇の館に!!」
瞳子 「このスール戦争に決着を着けるべく自らおみ足を運ばれたのよ!!」
祐巳 「な、何を言ってるの、瞳子ちゃん・・・」
可南子「ロサキネンシスが怪獣になられたとでも?・・・」
瞳子 「聞け!!細川可南子よ、祥子お姉様がこの薔薇の館におこしになられた」
瞳子 「この松平瞳子も心おき無くあの世に旅立てるわ!!」
可南子「なに?」
瞳子 「小笠原祥子様が来られた以上、私たちの勝利は確実!!」
瞳子 「もはや何の憂いも無いと言うことよ!!!」
ドシュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!
瞳子のドリルから今までとは比べ物にならない特大のロボットが出てきた
可南子「こ、このロボットは!!!!」
可南子「このロボットがこれだけ大きいのは瞳子自身の命が含まれているからだ」
可南子「さ、さきに・・・・・」
祐巳 「か、可南子ちゃーん!!!!」
可南子「先に瞳子の命を断ち切らねば!!」
可南子目掛けて向かってくる巨大ロボとすれちがいに
瞳子目掛けて、可南子が長髪を振り投げると、一束の長髪が瞳子の心臓深く突き刺さる!!
瞳子 「ぐは!!・・うぅ、見事よ、可南子」
瞳子 「だけど、貴方も消える、それが輪廻というものですわ・・・」
バシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・
瞳子の身体が塵となって消えていく・・・・・
祐巳 「や、やった・・・可南子ちゃんがスール戦争はじめての勝者よ!!!」
バキィィィィィィィ・・・・・・・
可南子「なんですって?!! 私の長髪が崩れる?!」
可南子「・・わ、わたくしは勝ったはずですわ!」
可南子「それなのに!!・・・何故わたくしまできえなくてはなりませんの?!!」
祐巳 「可南子ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
祐巳 「そ、そんな、勝者のはずの可南子ちゃんまで消えるなんて」
祐巳 「一体、このスール戦争の果てには一体何があるっていうの・・・」
ドクン!!
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ドクン!!
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もはや、薔薇の館に響くは、祥子お姉さまの心臓の鼓動一つだけ・・・・
ドクン!!
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ドクン!!
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対戦カードは
1:元ロサギガンティア聖様 vs ロサカニーナ静様
(静様の歌声から出た栞様の幻覚が、聖様を苦しめるも起死回生のセクハラ攻撃により引き分け)
2:ロサギガンティア志摩子様 vs ロサギガンティアアンブゥトゥ乃梨子様
(仏像とマリア様の素晴らしさを論じ合うもマリア観音の出現により二人とも昇天)
3:ロサフェティダアンブゥトゥ由乃様 vs 元ロサフェティダ江利子様
(由乃様は江利子様にあっけなくやられるも、ヘタ令ちゃんの出現により相打ちに持ち込んだ)
4:可南子 vs 瞳子
(上記により引き分け)
5:ロサキネンシスアンブゥトゥ祐巳様 vs ロサキネンシス祥子様
(祐巳様は青い傘、祥子様はレイニーブルーで戦われます・・・・・・・・・・・)
ラスボス?の観音様は、元ロサキネンシスの蓉子様
まぁネタですので、あまり御気になさらないで下さい
でも分るやついるのか?ヽ(;´Д`)ノ というか、黄薔薇ってほんと話題が少ないんだなぁ・・・