小野不由美&十二国記 其の34

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それは泰麒の実った捨身木も例外ではない。
必死に守ろうとする汕子の手をすり抜けて、金色の卵果は空間の歪みに
飲み込まれていった。
直ちに玉葉は女仙を総動員して泰麒の行方を探索したが…
その時…
高里と名札の貼った病室で、赤ん坊が両親に抱かれて泣き声を上げた…
不良中学生たちの溜り場である喫茶店に杉本が入ってきた。
その少年達の1人高里卓は兄・要の所業のとばっちりで、ぐれていた。
今も卓は、要をいじめた学生がプールで変死したと他の少年グループに
因縁をつけられていた。