小野不由美&十二国記 其の34

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美術部のほかの部員たちが少し離れた場所から不気味そうに見守ってる
ことにも、要は気づいていないようだった。
そんな要を美術顧問の後藤は心配げに見ていた。
蝉が鳴く午後、横須賀中央駅の中央改札を1人の少女が出てくる。
歩道橋を渡り、駅から少し離れた、とある中学校の正門に入っていく。
傍らに見えるプールは夏だというのに立入禁止になっている。