LIGHT-NOVEL JOKEJOKES

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118岩田洋季的展開
妹の眼は炯炯と兄を捕らえ、身動きもさせなかった。
両者の間には刃を思わせるような風が鋭く吹きすさび、互いの体温を奪っていく。
「兄さん、この本は何?」
妹は血の気の無い唇を開きようやく一言を投げつけた。
兄は答える言葉をその裡に持たず、ただその表紙を見つめていた。巨乳を。触手を。
妄想の扉が開いてゆく。兄にはその刹那が永劫にも等しく感じられたが、むしろそれを
楽しんでさえいる自身に嫌悪を抱くと同時に恍惚となっていた…。