なまえのないかいぶつ2(処刑人⇔天才属性)
鴉の濡れ羽島より生還した虹未。暫くはつまらない生活の中に身を置き、
島での事件を忘れてしまおうと考え、それを実行する。だが彼女が身を
置こうとした生活の中には、異常な事件が発生中だった。人が、手足を
引き千切られて殺されるという事件。関わることと無視すること・・・
二つの選択肢を前にして選んだ虹未の選んだ道は、無視。しかし彼女の
通う学園の知人がそんな街の中を出歩き、行方不明となったことを聞いて
しまい、虹未は先輩である黒桐鮮花と共に街を探し回ることに。
夜の港の波止場にて、ようやく虹未は知人・浅上藤乃を発見するも、
彼女は如何にも不審人物に見える男と対峙していた。
間に割って入り、魔術を使おうとする虹未。それに対し男は、彼女等二人
に意外な言葉を発した。「魔女どもめ」と。
それが虹未と、機械仕掛の聖堂騎士との最初の出会いとなった。
なまえのないかいぶつ4(好敵手⇔純情属性)
死神の介入により世界の敵は滅んだ。僅かではあるが自分の力にも意味が
あることを見出したななせは、自分を偽ることを少しずつ止めていく。
・・・“人を喰うもの”との闘いから数日後。街には一つの噂が流れる。
曰く、歪んだ虹が見える日に無くした“何か”は、再び手に入ることは
ない、と。その噂が現実なのかは判らないが街には何かしらの失せものを
探す人の姿をよく見かけるようになった。ある時は千代田区を中心として
出没する二人組のGA。ある時は学生服の上からトレンチコートを羽織って
いる現代の騎士。ある時は異質な誘導体を保有した四人の少年少女達。
噂の内容が変質する前後、ななせは拳士として久しぶりに闘うこととなる。
対する相手は――昔からななせに突っかかっては敗北を喫してしまう、
自称ライバルの女性。
だがその時点で、ななせは既にあるものを無くしてしまってた。それは、
彼女との間に築かれていた、微妙なる関係性。