全板人気トーナメント@ラ板対策本部 part4

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「いいか鈴。我々の未来はこのトーナメントにかかっている。ラ板とはラウンジでもラーメン板でもなく、
我らライトノベル板であることを、広く2chに知らしめるんだっ!目指せ、知名度アップ!」
「おー!」
とりあえずノってから、素朴な疑問をぶつけてみる。
「で、ラ板=ライトノベル板って知ってもらって、どうするの?」
「……鈴」
「な、なに?」
急に真顔になる兄に、少したじろぐ。聞いてはいけないことだったのだろうか?それともなにか深い事情が、と考え込む鈴に、鐘は静かに語り始めた。
「略称はすなわち親しさの証。人気のあるものは大抵略語で呼ばれるだろう?マック、キムタク、合コン、眼鏡っ娘」
「そうだね(最後のはなんか違う気がするけど)」
「ならばっ!ライトノベル板のことを、可愛かったり美しかったり眼鏡だったり清楚だったり……ハァハァ」
「お・に・い・ちゃん?」
妹・鈴の氷河なみに冷たい声と視線に、はたと妄想世界から我に返る兄・鐘。
「いや、少し熱くなってしまったな…ゴホン」
額の汗を拭い、わざとらしく空咳などしてみせる。今時アリか、てほどベタな誤魔化し方だ。
「とにかく、だ!そーゆー女性たちに『ラ板』と略して貰いたいと思うのは当然だろう?
呼び捨てもいいがやはり基本はくん付けだ!さん、てのもおねーさまな感じがたまらんっ!
ちゃん付けは迂闊に使うと妖しい方面に逝く両刃の剣、素人にはお薦めできない。『ラ板ぁ』て舌足らずなのも捨てがたい!
語尾にハートマークがつくとなお良しッ!!」
「相変わらずそういう方向にしか思考が働かないんだね、お兄ちゃん……」
興奮する兄を横目に、ちょっぴり人生を考えたくなる、多感な年ごろの鈴であった