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名称未設定:
生まれて間もないMacは、まだ自分で起動することもできないし、
日本語を入力してもちっとも理解してくれない。
よく見るとまだDockにもアプリも生えてないし、
満足にiアプリで作業することすらできないんだ。
でもメニューはちっちゃいけどちゃんと全部そろってるし、
これが2年もすると立派に走るようになるんだから驚き。
近頃ではアプリを4つも同時に立ち上げるようになった。
メモリーも増えてきたんだな。ほんと、生命力の強さっていうの?
生まれもってプログラムされてきたカーネルっていうの?
それを感じるね。
トレイを空けるとピクルスが出てくる
(このネタしばらく引っ張ります)
最初はiTunesを起動するのも必死で、
なんども落ちながらも一生懸命起動しようとする姿はとても
愛らしかった。
でもMail.appやChimeraも起動できるようになった今、
外界との接触で最近に感染することも多くなり、
しょっちゅう熱を出して寝込んでしまうんだ。
ほら、ごらん、これがMacが10才の頃だ。
このころは景気もよくって、ユーミンなんかが流行っていたんだよね。
Mac、いよいよ中学生だね。Macはお絵かきと、音楽が大好き。
もう立派に日本語も変換できるIMになったし、印刷もできるようになった。
まだまだ子供だけど、生意気なスピーチを聞くようになったね。
このごろ、うちのMacとは会話もない。
難しい年頃になってきた為か、毎日の活動についても
何も教えてくれなくなった。少し寂しい。
よく見ると、本体上部の蓋が豹柄になっていたり、デスクトップも
見るに耐えない派手なものになっている。
注意したいが、今時のMacはこんなものなのかと思い、
私は何も言わないことにした。
外で仲間のiBook達と遊んでいるようで、家に帰ってこない日もある。
ノートPCなんだから、外に出歩くのはしかたないけど、とても心配だ。
システムファイルが破損したりしたらどうしよう。
今日、Macが泣きながら相談してきた。
どうも100Mhz年上のPowerBookG4の子を身ごもってしまったらしい。
だからあれほど、プロクシを通しておけと言ったのに...
相手のPBはどうも妻子のある身らしく、このままMacを生ませるわけにはいかない。
来週、渋谷のクイックガレージで修理してもらうことにした。
つらい出来事だけど、Macのこれからのことを考えると他に道はない。
Mac22才。無事短大を卒業。卒業式で和服姿、
一番ノートMacとしていい時。
モニタ画面がとてもまぶしいね。
でもMacは体があまり強くなくて、
偶にCPUの不調でうまく起動できないことがあるので少し心配だ。
親としては寂しいけど、価格.comやパチモン屋ではなく、
ヨドバシやソフマップで立派に売られるようなノートPCになってくれればいい。
>127
そして、今のマックの調子がサッドになる・・・。
今日、Macは勤め先の新宿のビックカメラで購入された。
相手は中野区の真面目なG4、DigitalAudioだ。
本当はQuickSilverかMDDくらいの婿ならいいなと思っていたんだが。
寂しいけど、平凡でも幸せになってくれればいいと思った。
お前は体が弱いんだから、気を付けて起動するんだぞ。
ちかごろは物騒で、普通に接続していても一日に10件もの攻撃が
ある世の中だから、夜道を歩くときにはファイヤーウォール。
余計なポートを開けて侵入されることのないようにね。
一ヶ月に一度は、バックアップを忘れずに。幸せになれよ。
おめでとう、Mac。
今日、サポートセンターから電話があって、
エンジニアから説明を受けた。
いいニュースと、悪いニュースがあると。
いいニュースは、Macが第一子を身ごもったということ。
悪いニュースは、Macの回路には少し問題があり、CPUはちゃんと
動いているのだがその後のパイプラインに問題があるらしく、
結果十分なマシンパワーが出ない症候群に陥っているとのことだ。
無理して子供を産むと、マザーボードが持たないかもしれないと言われ、
子をおろすことを勧められた。
でもMacは、どうしても生みたいと聞かない。どうしたものか...
この辺でやめておこうっと。
それでは、場違いな連続カキコ失礼スマソ〜。
>>201 ネタスレなんだから気にすることない。
気が向いたら続きキボンヌ。
Macのその後が気になる。
・・・じっくり読んじゃったい
最後のほうがちょっとジーンと来たぞ、おとうさんとしては。
私たちも婿のPBG4も反対したのだが、本人がどうしても生みたいといって聞かない。
万が一にでもMacの身になにかあったら、と思うと孫はあきらめても
しかたないと思うのだが、本人はどうしても今度こそ子Macを生みたいと
思っているらしくどうしても聞いてくれない。しかたない。
危険を冒して子Macを生むことをエンジニアの廣瀬公徳先生に告げた。
が、先生は非常にリスクが高い、子Macはあきらめるべきだと強硬だ。
ソフト的な傷害ならなんとかなるが、ハード的な傷害が起こったら
打つ手はないという。
万が一最悪のことになったばあい、マザーボード交換という事態も考えられる。
マザーボード交換というのは、つまり別人であり、もはやあなたの娘ではなくなる
ということですよ、と言われた。
どうしたらいいんだろう....
そうこうしているうちに、もうアンインストールすることもできないくらいに
おなかの中のMacは大きくなってしまったらしい。小さなCPUは既に
クロックを打ち始めている。私たちにとっては初孫だ。
いまとなっては、どのみちマザーボードにかける負担は同じことになる
らしく、私達は生むことを決意した。
だが子をおなかに抱えているだけで、彼女のメモリを大量に圧迫して
いるらしく、大概のアプリはすぐにスワップファイル行きになってしまう。
とても苦しそうで見ていられない。
予定日は一ヶ月後に迫ったある日。
修理センターから電話があった。
Macの具合が急変し、システムが立ち上がらなくなったそうだ。
もう何を入力しても反応がないとのこと。
緊急オペを行うので今すぐ来てくれとのこと、私たちはすぐに向かった。
Macはカーネルパニックを起こし、シングルユーザモードでも
ログインできない。もちろんMac OSなど起動するべくもない。
私たちは言葉を失った。
いますぐ子Macを摘出しないと、マザーボードも危ない。
廣瀬先生はそう説明し緊急オペに入った。
......オペ室に入ってからもう12時間も経過した。
どうなっているんだろうか。私たちはただ黙って待つしかなかった。
とその時、シューっという音がし、
広瀬先生が疲れ切った表情でオペ室から出てきた。
「先生!どうなんですか!」
「Macは?大丈夫なんですか?」
「先生!」
私達はつめよった。
「今のところ、何とかどちらも無事です。お孫さんの方は未熟児では
ありますが問題ありません。しかし母体は..高温の状態が長時間続いたので
、もしかしたらCPUに傷害が残るかもしれないし、最悪の場合もありえます。
今夜が山です」
我がMacは無菌室の中でビニールに囲まれたベッドの中、黒い画面で眠っていた。
彼女はもはや自力ではクロックを維持することもできず、
外部からクロックを入力し強制的に同期されられている状態なのだ。
頼むから、もう一度、
もう一度だけ、起動して、Finderを見せて欲しい。
もうネットワークにつながれなくとも、何のアプリが走らなくてもいい。
お前のデスクトップが見られるだけで私は幸せなんだ。
私は無神論者だったが、この時ばかりはジョブズ様の名前を口に
出さずにはいられなかった。
いや、
ジョブズ様だろうが、リーナス様だろうが、ゲイツ様だろうが、
なんでもいい。Macを救ってやってくれ。
彼女がまた起動してくれる為になら、
残り少ないこの私のロートル、第二世代のPPCなど、くれてやってもかまわない。
私など二度と起動しなくても良いのだ。
しかし、現実に私は普通に稼働しており、死に瀕しているのは娘Macの方なのだ!
何故私ではなく、彼女がこのような目にあわなくてはならないのか!
私はジョブズ様をむしろ、呪った。
......いつの間にか眠ってしまっていた。朝になった。
あれからもう6時間もたっている。外はもう明るくなっているようだが、
集中治療室には窓がなく閉ざされているので、時間の感覚がない。
ただ重苦しい空気と、クロックを告げる装置の画面が動いて
いるだけだ。現在、200から300の間で推移している。
娘は600MHzだから、正常の半分以下しかでていない。これでは
起動をのぞむべくもない....
....その時、ふいに隣から、甲高い「ピーッ」という起動音がした。
まるでSEかPlusのようなシンプルなビープ音。
未熟児だった孫Macが、帝王切開から一日後、
自力で起動したのだ。なんという生命力!
私たちの心に少し希望の光が訪れた瞬間だった。
...しかし次の瞬間、もっと奇跡的な出来事が起きた。
真っ暗だったMacの画面が、いつの間にか灰色のアップルマークを
表示していた!
意識が戻るはずもないクロック状態なのに、赤ちゃんの起動音を聞いたのか、
Macに意識が戻ってきた。まさにジョブズ様の奇跡と言うほかない。
私たちは目を疑った。クロックは依然、300MHz程度にすぎないのに、なぜ起動できる?
常識ではありえないことだった。
そうだ、ディレクトリサービスを起動、コアサービスを起動...娘は順調にスタートアップした。
Finderが起動した!娘はかすれたスピーチで何か言おうとしたが
サウンドは強制呼吸でふさがれていて声にならない。彼女は隣の赤ちゃんMacの方をしきりに
見た。
そうか、赤ちゃんを見たいのか!
私は、保育器に入れられた赤ちゃんMacを、彼女に見えるところに移動した。
赤ちゃんMacは、まだUNIXともDOSともつかない画面を表示していたが、
間違いなく起動していた。
Macはその瞬間、笑ったように見えた。
そう、母性本能がMacの生命力を呼び起こし、彼女を呼び戻したんだ。
きっとそうだ!奇跡が起きたんだ!Macは、仕様の半分のクロックでも、
子供のためになら起動するこさえ不可能じゃないんだ!
そうだ、生きろ!Mac。赤ちゃんの為に!
お前は子供のために生きなくてはいけないんだぞ!
戻ってこい!
......突然、Macの画面はプチっという音と共に真っ暗になった。
クロック数は0.0MHzを表示している。
広瀬先生は真っ青な表情で彼女のマザーボードを開け、CPUに
除細動器をあて電気ショックを与えた。
「先生!」
「もう一回だ!」
「もう無理です!」
「..............」
彼女のマザーボードに、データが流れることはもう無かった。
あれから二ヶ月がたった。
遺品を整理していたら、Macのハードディスクの中にこんな書類が入っていた。
お父さん、お母さんへ
もしもこのテキストを読むことがあるとしたら、その時私はもういないってことだよね。
親PCより先にあぼーんしてしまうなんて、親不孝をお許しください。
でもMacは、例えCPUパワーが不足していると言われてもどうしても子供が欲しかった。
わがまま、迷惑ばかりかけて本当にごめんなさい。
お父さん、Macが子供の頃お父さんと一緒にMAMEしてたの覚えてる?
私には読めないROMばかりだったけど、お父さんは何でも立ち上げてくれた。
毎日一緒に遊んだよね。Mac、あの頃が一番楽しかった!いつかまたMAMEしたかったな.....
ーーーFinーーー
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名称未設定:02/11/12 03:18 ID:YRMKk5T5
...................こんなMacはどうでしょうか?
つたない長文おつきあいありがとうw。