フェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェ…。モーターショーのように、世界各国のスポ ーツカーがずらりと並ぶ家が金沢市内にあると耳にした。
早速、訪ねてみると、ミニチュ アのモデルカーが2千台以上もある「日本一の収集家」の自宅だった。
出迎えてくれたのは金沢市西大桑町の会社員鉄田貴則(てつだたかのり)さん(41) 。2階の一部屋がモデルカーのコレクションルーム
になっている。2階へ続く階段にも、 独・フォルクスワーゲンの名車ビートルや英・ロータスのスーパーセブンが飾られていた 。
「まだまだこんなもんじゃないですよ」と鉄田さんが戸を開けると、そこはまるでスー パーカーの博物館だった。主に18分の1の大きさの
伊・フェラーリのF40、日産のフ ェアレディZ、独・ポルシェの911などが鎮座していた。本物と同様、ハンドルなど運転席も精巧に作られ、
金属のボディーが鈍く光ってかっこいい。収集家の間ではそのコレ クションは数も質も日本一と評価されている。
その奧の部屋にも箱に入ったままのモデルカーが積み重ねられている。数ある中で特に 思い入れの深いのがフェラーリの「612 GTC」。
「精巧なモデルカーを作る」と世 界的評価の高かった岩手県陸前高田市の会社で作られた1台だが、「東日本大震災で会社も社長も
なくなってしまった」という。
子どもの頃から車が大好きだった鉄田さんがモデルカーを集め始めたのは約20年前。 「2千台以上はあるかな。これまで使ったお金は
本物が1台買えるほど」と話し、あまりの数に床が抜けないかが心配の種だという。
鉄田さんは収集家の間では一目置かれる存在で、本物の自動車ディーラーのように海外から個人輸入をしている。芸能人に頼まれ、
お目当ての車を探したこともあり、「コレク ションが見たい」と海外の愛好家が自宅を訪ねてくることもある。
鉄田さんのコレクションは金沢市のいしかわ子ども交流センターでも見られる。10年前から無償で貸し出しているそうだ。「自分と同じ
車好きの子どもが、お父さんと一緒に楽しんでもらえたらうれしい」と話す鉄田さんの目は子どものように輝いていた。
ソース(北國新聞)
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/HT20120726401.htm 写真=コレクションを眺める鉄田さん
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