恋愛体験談を恋愛小説風に描くスレ その2

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647恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:34:36
>>645
643=430
648恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:39:34
430の後だから大学生がかすむかすむ!
場つなぎ程度によろしく。
649恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:40:57
>>647
まぁそう言いたくなる気持ちもわかるが
純粋な430氏のファンなら大学生さんを批判するはずがない。
むしろスルーするから。
だからこれは単純に荒らしだからスルーすること。
650恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:44:04
>>648
そうか?俺はどっちも好きだが
651恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:44:35
どっちも好きな俺が言ってみる
430氏は女性特有の技巧的な言い回し
大学生さんは読ませるために会話を中心に取り入れ臨場感を大事にしてる
どっちもそれぞれ特徴があるし好みの問題だからどちらがうまいとか
いえない。それに書き手はそんなこと望んでないんだから
非生産的な話題はやめよう。
652恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:45:26
>>650
明らかな荒らしか厨の仕業だろ
ほっといた方が無難
653恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:51:42
>>642
高校編久しぶりに読みたいです。
荒らしは気にせずどんどん投下してください。
654大学生「初々しい二人」1:2005/06/21(火) 01:01:49
これはまだ付き合い始めて1週間たったときの話しである
「ねぇ、I君。」
「ん?」
「今日は部活あるの?」
僕のもつテニスバッグを見て彼女が言った。
「ああ。ごめん。定休だけどチビ(部長)がやろうって言い出して。」
「じゃああたしI君が部活終わるまで図書室で待ってるよ。」
「えっ!いいよそんなことしなくても。」
「ううん。私待つの好きだし…それに勉強してるから…。」
あいかわらず彼女は美しい。それになんとなく甲斐甲斐しい感じがしていい。
「じゃあどうせ定休だし早く切り上げるよ。
 5時ごろには図書室に行くよ。」
「別にいつまでも待ってるから気にしないでいいのに…。」
「いや、あまり待たせるのも悪いし…。
 それにあいつらと一緒の時間帯には帰りたくないし。」
朝の登校中に坂を上りながらそんな話をしていると後ろからA美がやってきた。
「おいっす!」
「おお!T田早いな!」
僕らはラッシュの時間は人がたくさんいて嫌なのでなるべく早く学校に来ていた。
そういう考えのカップルも結構いるみたいだった。
「もぉ〜二人とも朝っぱらからラブラブするのやめてよね〜。」
「してね〜よ。」
そんな僕たちの様子をS田さんは笑顔で見ていた。
655大学生「初々しい二人」2:2005/06/21(火) 01:02:13
「それにしてもあんたら二人うまくいってよかったわ〜。」
「おかげさんで。」
「Kちゃんの相談に乗ったりして大変だったんだから…。」
「A美ちゃん!それは言わないでって言ったのに…。」
彼女は顔を少し赤らめてA美に抗議する。
「あれ…?ご、ごめん。てっきりもうIに言ったのかと…。」
「何の話?」
僕は二人の会話がわからず不思議そうな顔をする
「まっ!とにかくあとはよろしくやっててよ!」
そういうとA美は逃げるように先に走っていく。
「もう…A美ちゃんったら…。」
「あの…なんの話しだったの…。」
大体内容はつかめていたがこの後僕は衝撃の真実を知る。
「私もA美ちゃんにいろいろ相談してたの…。」
彼女はかばんを両手で持ちながら、顔を真っ赤にして少しうつむきながら言った。
「何を?」
と鈍感な僕は聞いてしまった。というより彼女の口から聞きたかった。
「その…デートのこととかいろいろ…。」
「そうか…あいつあんまりそんなこと言ってなかったな。」
「うん…。」
このときは必要以上に彼女が照れているのがなんだか気になった。
けれど僕は特に深く考えることもなくそのまま話題を変えてしまった。
そしてその朝は結局校門のところで別れてしまった。
656大学生「初々しい二人」3:2005/06/21(火) 01:03:14
「なぁ、I。」
「なんだよ。」
「どこで告白したの?」
体育の時間に合同クラスで隣のクラスの元級友から聞かれた。
ちなみにこいつの名前はS藤Y介。下の名前が僕とまったく同じという嫌な奴だ。
「そんなんどこだっていいじゃん。」
「けち!教えてくれたっていいじゃん。」
いつの世も他人の恋愛模様を聞きたがる奴というのは存在するものだ。
「もうキスしたの?」
「告白はメール?」
人が怒らないと際限なく聞きただそうとしてくる。
「うるっせぇー!」
そんな野次馬?を一蹴して僕はバスケのシュート練習をし始める。
付き合ったばかりのカップルはよく人から話を聞かれてうざいというが、
僕もかれらの心境が少しづつわかりはじめていた。
しかし質問攻めは一蹴すればやめさせられるがそのかわりノリの悪い奴だと
思われる。まぁもとからノリのいい男ではないので何の気にもならなかったが。
結局一日中というと大げさだが人が集まる機会があるときは何かと
S田さんのことをネタにされ続けた。昼食をとっているときなどである。
そして放課後に部活に行くと先輩がいないせいかさんざんテニスをしながら
からかわれた。真面目に部活をやっていないし、そもそも定休なので
都合のいい言い訳を考えて4時半には部活を抜け出した。まだ9月だったし、
汗臭いまま彼女に会いに行くのも気が引けたので、
部室棟のシャワールームを借りて一応身支度を整えた。
その際ワックスを忘れて友人のかばんを物色したのは内緒である。
そしてそれが僕と中野ワックスとの初めての出会いだったのだ…。
657恋する名無しさん:2005/06/21(火) 01:10:30
>>656
C
658恋する名無しさん:2005/06/21(火) 01:15:15
>>656
最後の一行ワロスw
やっぱ大学生さんの文章好きだわ
659657:2005/06/21(火) 01:17:22
文才って本読んでたらつくもんかね??
660恋する名無しさん:2005/06/21(火) 01:21:04
ここから中野ワックスとの恋愛編が始まったらワロスw
661恋する名無しさん:2005/06/21(火) 01:40:43
>>657
どうだろ
大学生サンは文学青年らしいから、なんかうまいのもうなづける。
いちど430サンの読書歴とか聞いてみたいもんだが。
662大学生「初々しい二人」4:2005/06/21(火) 01:42:16
結局図書室についたのは5時を少し過ぎたあたりだった。
窓から中を覗くと、彼女は中で机に向かって勉強していた。
しばらく彼女を眺めていた。彼女の後ろ姿がなんだか愛しい。
苦労して付き合ったのだから感慨もひとしおだった。
あまり長く覗いていると覗きに間違われるので僕は引き戸を開けて中に入った。
「S田さん。遅れてごめん。」
そういいながら僕は彼女に小走りで近寄る。
「あ!I君。今丁度きりのいいところだったの。
 すぐに片付けるから待ってて。」
一体何の勉強をしていたのだろうか?机には参考書?らしきものが
いくつも開かれていた。それは良く見ると世界史の資料集などだった。
「あせんなくていいよ。」
そういいながら僕は図書室を眺めていた。
僕らのほかに誰もいない。そう考えるとなんだかドキドキしてしまった。
「他に誰もいないの?」
「うん。一時間ほど前に図書委員が鍵を預けて帰っちゃったから。」
「適当だねぇ。」
「ううん。おかげで集中できたから…。」
そういいながら彼女はかばんに参考書をつめこんでいた。
「それじゃあ重くない?学校に置いておけばいいのに。」
「でも家でも使うから…。」
彼女が学年でも頭がいいほうだとは知っていたがまさかこんな努力家だったとは。
少なくとも当時の僕は部活のせいで家で勉強したことなどなかった。
663大学生「初々しい二人」5:2005/06/21(火) 01:42:47
「そうか…大変だね…。」
結局半ば感心しながらそんなことを言うしかなかった。
「それでね…あの…朝のことだけど…。」
「え?朝…?」
彼女が急にしおらしい顔で言うのでなんとなく僕も緊張してしまった。
「ほら…A美ちゃんが言ってたことだけど…。」
なんだか彼女は言いにくそうにもじもじしていた。
「う、うん…。」
彼女がなんだかすごいことを言い出しそうで僕は生唾を飲み込みそうになった。
「あの…前から言わなくちゃって思ってたんだけど…。」
なんとも真っ赤な顔で言われるもんだから僕もなんだか恥ずかしい。
夕日の似合う光景だがあくまで夏だったので外は明るい。
「その…実は…A美ちゃんに相談してたことってね…。」
「うん…。」
「やっぱり恥ずかしい…。」
そう言って彼女は後ろを向いてしまった。
僕はその場で本気でずっこけそうになった。
「ええ〜!?気になるじゃん!」
そう言って僕は彼女の向かい側に移動した。
「だって…やっぱりいいよ…。」
結局彼女は恥ずかしさでうつむいてしまった。
僕としてもそういうときの彼女に無理をさせるのもかわいそうなので
さっしてやることにした。けれど一体彼女が何を言おうとしてるのか
まったく見当がつかない。
664大学生「初々しい二人」6:2005/06/21(火) 01:43:33
「じゃあ俺が聞くよ。あってたらうなずいてね。」
そういうと彼女はコクリとうなずいた。
「実はA美に俺の人物像を聞いていた?」
「それもそうだけど…。もっと別なこと。」
「じゃあ…実は俺とは付き合いたくなかった…とか?」
そういうと彼女は首を振って否定した。
「その逆…。」
「なるほど!実はA美にS田さんも相談していた!
 …でもそれは知ってるけど…?」
「委員会で一緒になる前から相談してたの…。」
「…え?一年のときからってこと?」
「う〜ん…そういうわけじゃないけど…。」
「???」
まったく展開が読めない。
「A美ちゃんとは一年のときに図書委員で一緒だったの。
 そのときからいろいろ助けてもらって…。」
「えっ!?あいつ図書委員だったの!」
知らされる驚愕の真実。なるほど一年のときからあいつはS田さんに
仕事をおしつけていたのか。
665大学生「初々しい二人」7:2005/06/21(火) 01:55:25
「だからそのときいろいろI君のこと教えてもらってたの。」
なるほど太宰事件か。重い全集を8冊ほど借りたあの事件のことか。
つまり変り種として話題にA美の奴が持ち出していたということか。
「それで委員会で一緒になって…。」
人がいろいろ考えている間に彼女は続ける。
「一年のときは冷たい人だなって思ってたけど…。」
まぁ一年を通してしゃべったのは文化祭の準備のときぐらいでそれ以外で
彼女とまともにしゃべった記憶はないのだから。
というよりクラスのほとんどの女子としゃべったことがなかった。
なんとなく女子が近づかなかったのだ。
「A美ちゃんから昔の話聞いて…。」
「ああ、そんなの別に大げさに言っただけでそんな関係ないよ…。」
たしかに一時期ニヒルにそのことを引きずっていた時期もあったけど
実際はそのときはすっかり忘れていた。
「それに高校入って男の人とまともに話せたの初めてだし…。」
彼女としては相当努力しているのだろうかぼそぼそとだが、
それでいて重々しい言葉が彼女の口からつむぎだされる。
「そうだったんだ…。」
はっきりとは言わないがこれはいわゆるギャップに惚れたという奴だろうか?
しかしそれがどうして言わなければならないことなのかさっぱりわからなかった。
「でも…それがどうして俺に言ってはいけないことなの?」
「だから…実は…。I君と仲良くなれるようにA美ちゃんにいろいろ
 助けてもらってたの。」
そういえば唐突にA美が僕にS田さんの話をしていたのを思い出した。
666大学生「初々しい二人」8:2005/06/21(火) 01:59:55
「えっと…それはいつごろから…?」
「初めて二人で作業をしたときから…。」
携帯の番号を聞きそびれて軽くショックを受けたときのことか。
「つまり…ちょっと悪い言い方するとA美に根回ししてたってこと?」
「うん…。」
それを聞くとなんだか僕は恥ずかしさがこみ上げてきてしまった。
「本当に?」
彼女はコクリとうなずく。
付き合うのを了承してくれたときもうれしかったがこの真実を知らされて
さらにうれしくなってしまった。まさか既にあんなときから
A美の手のひらでもてあそばれてたとは。なんだかA美に感謝のしるしとして
何かをプレゼントしてやりたくなった。
「そ、そろそろ行こうよ。部活の奴らももうちらほら帰り始めるし。」
恥ずかしさと妙な高揚感で僕はその場を早く逃げ出したくなった。
「うん…。じゃあ鍵預けてくるから校門で待ってて…。」
「わかった。」
二人とも真っ赤な顔をしていただろう。
結局その日の帰り道に僕は妙なテンションで彼女と会話をしていた。
その晩10時ごろ当然のごとくA美にメールを送ったが、
結局寝ていて気付かなかったので翌朝に何の話か聞かれたが
その頃にはテンションも回復していてなにも言わなかった。
もし夜に奴が起きていたら僕は感謝のしるしに何かをプレゼント
していただろう。それを今考えると彼女に寝てもらっていて
正解だったような気がするのは内緒である。
667現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/21(火) 02:01:51
急いで書いたらこんな時間になってしまった…orz
でもとにかく久しぶりに高校編書いて
なつかしさにほろっときました。
またいずれネタを探して書こうと思います。
668恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:06:10
大学生さんGJです!
今の大学生編見た後だとこちらもなんだか感慨がわいてしまいますねw
669恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:09:46
>>667
いずれと言わず毎日でも書いて欲しいのだが…。
670恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:10:57
大学生さん乙です
またネタ見つかったら書いてください

430さんも期待してます
671恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:11:42
>>669
一部に大学生さんの小説をうっとおしがってる奴がいるから遠慮
してるんじゃないか?
俺としてはそんなの無視してどんどん書いてほしいが・・・
672556:2005/06/21(火) 02:13:24
大学生さんお疲れ様です。
またありましたら、乗せてくださいね。

スレの進みがとまったら、書こうかしら…
673恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:20:51
大学生さん乙

今日は430さんは帰ってこないのかな。
デートかW
674恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:34:09
とりあえず前スレ見てない人ように俺がまとめを書こう
大学生さんの書いている小説には時間軸があり、
それぞれ高2→高3→大学生活
と書かれており、登場人物である(っていうか本名らしい)
I Y介とS田K織さんの二人の恋愛経験を語ったものである。
最初の委員会での出会いから夏の文化祭そして告白までと第一部?が続き
その後二人の進展を語った短編集を得て、大学生活編へと進みました。
恋人同士に訪れる微妙な心理描写や臨場感を大切にしており、
高校生時代の小説は日記を使い詳細に書き込まれたものである。
その他いろいろな道具を使って再現しているので、
単なる小説ではなく一人の人間の物語を読んでいるような気持ちになる。
ちなみに起こった出来事はすべて真実で台詞は5割が脳内補完らしいです。
675恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:40:52
大学生いらねーよ
676恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:45:58
>>674
俺もリアルタイムで花火大会編とかクリスマス編みていたが
泣きそうになったからな。
とくに花火大会編では感動した。
前スレもう消えてしまったがどこかに保管しておいてほしいものだ。
677恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:48:30
花火大会編読みたいんだけど
前スレ見れないから誰かうpしてくんない?
678恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:55:14
>>677
一応コピペしてあるから貼るよ。
レス数省くために少々つめこむよ
679大学生さんの花火大会編1:2005/06/21(火) 02:56:55
そして僕は彼女との待ち合わせ場所にでかけた。
前日に告白の台詞をシミュレートしていたので準備は万端といえば
万端だったのだがどきどきはしていた。
そうして僕は待ち合わせの場所に着いた。
気を利かせてなるべく人のいないところを選んだので、
人がたくさんいたにもかかわらず、彼女は一目でわかった。
彼女は浴衣を着ていた。
知らない人が見たら高校生だとは思わないのではないか?
彼女はすごく色っぽかった。もちろん誇張などではなく、
明らかに周りの浴衣ブスどもとは一線を画していた。
「S田さん。」
「あっ、I君…。」
「浴衣…着てきてくれたんだね…。」
「だって…着てきてっていってたから…。」
このとき彼女は恥ずかしそうにうつむいていた。
「すごくきれいだよ…。」
僕もこのとき照れなど忘れて言ってしまった。
「もう、恥ずかしいから行こうよ。」
そういうと彼女は歩き出した。
「ちょっと待ってよ。」
僕はそういうと彼女のあとを追いかけた。
そして人が一杯集まってるなかをかきわけて、
川沿いの土手に来た。そこにはカップルがたくさんいた。
「えっ、なんかここまわりカップルばっかりだよ?」
彼女は周りを見渡すと恥ずかしそうに言った。
「いいんだよ。ここ見やすいし。」
そういうと僕はそこに座った。
「もう…。」
彼女は何か言いたげだったが僕の横にちょこんと座った。
そしてしばらく話しをしていると花火が上がった
680大学生さんの花火大会編2:2005/06/21(火) 02:57:25
「わぁ…綺麗…。」
僕はそんな彼女の横顔を見ていた。
言うなら今しかない!
そんなことを考えていた。
周りをみると何人かのカップルはキスをしていた。
「よし!」
僕は小さく叫ぶと彼女を見て言った。
「ねぇ、S田さん。」
彼女はこちらを見てきた
「んっ?なに?」
「聞いてほしいことがあるんだけどいいかい?」
「うん…。」
彼女も僕がこれから何を言うかがわかったみたいだ。
そして僕は初めてS田さんに自分の素直な気持ちをぶつけた。

「正直さぁ。いままでいろんなことあってさぁ、人付き合いとか
くだらないことだとずっと思っていたんだ。
でもやっぱりいろんなことあってそれで二年になって委員会で
S田さんと同じ班になってS田さんの話聞いてさぁ、
このままじゃいけないなって思い始めてそれで
いろいろS田さんに言ってきたんだけど、
この夏休み二人でいろいろでかけて俺わかったんだけど
文化祭のあと、君を救うとかえらそうにいったけど
本当は僕が救われたかっただけかもしれないんだ。
結構支離滅裂になっていた
「とにかく!本当は俺がS田さんにお礼が言いたかったんだ。
そしてえらそうに言ったことを誤りたかったんだ。」
僕は彼女を見て必死な顔で言った。
すると彼女はいつもの申し訳なさそうな顔ではなく、
優しい顔で僕を見ながら言った
681大学生さんの花火大会編3:2005/06/21(火) 02:57:48
「それは違うよ。I君は私のためにわざわざいろんなことを
してくれた。私もこの夏休みで元気が出たの。
それもやっぱりI君のおかげ。I君は私のこと
被害妄想ってよく言ってたけど確かにそうだったのかも知れない。
けど今はもっと前向き。だからI君が誤ることないよ。」
僕は彼女の言葉を聞き終わると、いままでいいたかったことを
言った。
「俺がなんで女嫌いって言われているかはね、
俺の理想のタイプが関係しているんだ。」
僕は前を向いて花火を見ながら言った。
「えっ?」
彼女は僕の横顔を見ていた。
「小説読んでる間に小説にでてくるような可憐な女性が
俺のタイプになっちゃってたんだ。もちろんそんな女性いるわけ
ないじゃん。今の世の中女性も強くなってるしね。
それに可愛い子や綺麗な子ってのは自己主張するもんじゃん。
別に女性蔑視しているわけじゃないけどね。
だからそういう子が理想のタイプだったんだよ。
そしてあの文化祭の日に着物を着ている君を見た。」
そして僕は彼女を見た。
「ああ、この人は俺の理想の人だって。」
「えっ…あ…。」
彼女は恥ずかしさで下を向いた。
「きっとあたしI君の理想のタイプなんかじゃないよ…。」
そして彼女がまだ何かを言おうとするのをさえぎるように
僕は続けた。
「うんっ。違った。」
「えっ…?」
彼女は意外な言葉に驚いたように言った
682大学生さんの花火大会編4:2005/06/21(火) 02:58:07
「違うんだ。理想じゃあないんだ。現実にいたんだから。
現実に目の前にいるのに理想を追いかけるほど俺は馬鹿じゃない。
だから夏休み俺は君を知るために一緒にいろいろなところへ出かけた。
それで俺は思ったんだ。」
そこで僕は彼女をみて今までためていた言葉を言った。
「君が好きだって…。」
彼女は僕の目を見ていた。とまどうような目をしていた。
「もし、俺みたいなのでよければ頼ってほしい。
 君が悩んでいることを話してほしい。
そしてしばらく間をつくる
「もし俺みたいなのでよければ付き合ってほしい…。」
心の中で奇妙な達成感が踊っていた
彼女はしばらく僕の目を見ると
いつもの申し訳なさそうなS田さんではなく、
あの茶道部の茶室で客を相手にしていたような
やさしい笑顔で僕を見ると、
「私も、私もずっとI君のこと好きだった…
だから私もI君と付き合いたい。」
言い終わる前に彼女はうつむいて泣いてしまった。
精一杯言おうと努力していたのだろう。
たまらず彼女を優しく抱きしめた。
女性特有のいい香りが漂ってきた。
花火はクライマックスに達していて、
僕とS田さんを幻想的に彩っていた。
こうしてこの日から僕たちは付き合うことになった…。
クリスマス前夜のことである。
僕は今日も部活を必死にがんばっていた。
「おいっ!I〜お前明日暇?女子とボーリング行くんだけど。」
部活のメンバーが言ってきた。
「あれ?明日って定休じゃあ…?」
「だから放課後にボーリング行ってそのまま焼肉食いにいくんだよ。」
僕はかねてからS田さんとクリスマスの日は約束していた。
S田さんのおうちにご招待されているのである。
「いやぁ、夜はちょっと…。ボーリングならいいけど…。」
「おいおいまじかよ。いいなぁ〜彼女持ちは。
じゃあボーリングには出れるんだな?」
「ああ。」
僕と彼女との関係はもう誰でも知っている。
テニス部内だけでも彼女持ちなど5人はいる。
高校2年生ともなると女の子と付き合ってるだけで
何もとやかく言われることなどない。
最初のうちはいろいろと恥ずかしいが、馴れると
もはや周りも騒がなくなる。
S田さんは僕と付き合ってから別人のように変わった。
普段人前であまり僕と話しをしなかったのが、最近は平気で
しゃべるようになった。僕はそんな彼女の変化をよい兆候だと
感じていた。言い換えれば積極的になったというのだろうか。
だがまだ名前で呼び合ったり、初キスもしていなかった。
積極的といっても、人間関係で積極的になっただけで。
僕といるときは自分から何かを頼んだりすることはなかった。
僕の言うことならなんでも聞くのだ。
初め僕も従順でかわいいと思っていたが、やはり長く付き合っているうち
に彼女の主体性のなさに僕はある種の危惧を感じていた。
それに、僕以外の男子とも話し、明るく笑いあうまでにはいたったが、
彼女はそれに常に義務的な苦痛を感じているのだ。
「やっぱりI君としゃべっているほうが落ち着く…。」
そんなことを常々言っているのだ。
一般的な男性ならそれで喜ぶだろうが
将来を見越せばそれは直すべきだと僕は感じていたので、素直に喜べなかった。
それに、受け答えがよくなったのでいろんな男性から気軽に話しかけられ、
そのたびに疲れるなどという悪循環が生じていた。
「なんとかしなくちゃな…。」
そんなことを考えながら部活をしていた。
その日はS田さんと近所の○○(お店)で食事をする予定だった。
部活が終わって家に帰ると僕はシャワーをあび着替えると、
急いで待ち合わせ場所に向かった。
しかし待ち合わせ時間は6時だったにもかかわらず2分遅刻してしまった。
「ご、ごめん。遅れて。」
「ううん。今来たとこ。」
彼女は笑いながら言った。
「おいおい…。」
僕はそう言うと彼女に向かって言った。
「どうせまた30分ぐらい前から待ってたんでしょ?」
「ううん。」
彼女は首を横に振っていたが僕にはわかっていた。
「もっと遅くきてもいいんだよ?6時丁度でも。」
「ううん。あたし待ってるの好きだから…。」
「それ前にも聞いた。」
ちょっと僕は怒った口調で言った。
彼女は困った顔をしていた。」
「いい?待つの好きなのはわかるけど俺としては
そんなに待たせていたと思うとなんか罪悪感感じるんだよ。
 俺のこと待ってくれるのはうれしいけどもう少しゆっくり
きてもいいんだよ?風邪引いちゃうし。」
彼女に優しく諭すように言った。
彼女は僕の話を聞くとうなだれて
「ごめんなさい…。」
と申し訳なさそうに言った。
「別に怒ってるわけじゃないよ、心配してるんだ。
さぁ行こう。」
そういうと僕は彼女の手をとって歩き始めた。
「うん!」
彼女は笑顔でそういうと僕の手を握り返してきた。
そして○○で食事を終えると、
帰りに公園によってベンチに座った。
その公園は近所の某有名公園(嘘)であり、
よくカップルが夜に愛をささやいていた。
しかもその日はクリスマスイブだったので
周りにもカップルがたくさんいた。
時刻は9時を回ったあたりである。
僕たちは自販で缶コーヒーを買うと
近くのベンチに座った。
「はぁ〜暖か〜い。」
彼女は飲みながら楽しそうに言っていた。
僕はというとその横に座ってコーヒーを飲んでいた。
吐く息も白かった。
「ねぇ。I君。」
彼女は僕を見て言った。
「あしたうち来てくれるんだよね?」
「ああ。」
「ごめんね。本当は嫌でしょ?」
「えっ?」
「あの時メールでI君すぐにOKって言ってくれたけど
私あの時断られるんじゃないかって思ってたの…だから…。」
僕にはまたまた彼女の言おうとすることがわかった。
「つまり俺が嫌だけど断れなくてしぶしぶOKをしたってことかい?」
「うん…。」
彼女はコーヒーを両手でもちながら前を見て言っていた。
「そんなことないよ。俺は嫌なことは嫌ってきっぱり断る。
それに君のおうちに招待されるのだって悪い気がしない。
さすがに両親がいたら行くの嫌だけど父親は単身赴任でいないんでしょ?
それなら大丈夫さ。」
「うん。ごめんなさい。ママがどうしても会ってみたいっていってるから…。」
「まぁそんな深く考えるなって。俺も別にそんなに嫌じゃないし…。」
「それならいいんだけど…ごめんね。」
彼女はあくまでも謝っていた
「それより。俺はS田さんにずーっと言いたかったことがある。」
僕は少し力強く言った
「えっ?」
彼女は僕のほうを見た
「S田さんもう付き合って3ヶ月たつのにまだ他人行儀だよ。
もう少し俺のことを信用してくれよ。」
「ごめんなさい…。」
彼女はまたうつむいてしまった。
「それ!S田さんすぐ謝るのかよくないよ。君は何も悪いことしてないん
だから。それにもっと俺にも言いたいこと言っていいんだよ?
頼みでも何でも。俺が聞かないと教えてくれないじゃん。」
僕は早口でまくし立てた…
彼女は泣きそうな顔をしてうつむいていた。
こういうところはやはりよくない。僕はそう思っていた。
「ほら、顔上げて。」
「すぐしたを向いてしまうのもよくない癖だよ…。」
僕は彼女の顔をそっと持つと
彼女の目をみながら優しく言った。
「俺のこと嫌いかい?」
彼女は首を振った
「じゃあ俺のこと好きかい?」
彼女はこくりとうなずいた。
僕は手を降ろすとベンチに両手をつき、
彼女の目をみながら言った。
「ならもっと堂々としなよ。君はかわいいんだから。」
そういうと僕は彼女の手を握って言った。
「目を瞑って…。」
そして僕は彼女の唇にそっと口付けした
人生で初めての女性とのキスだった。
そしてそれは触れるような他人行儀なキスだった。
少し早く離してしまったが彼女と僕は見つめあった。
彼女は恥ずかしそうにしたを向いていた。
「S田さん。」
「えっ?あ…。」
僕はそういうと彼女を抱き寄せていた。
初めて力強く女性を抱きしめた。
体温が服の上から伝わってきてそしてその柔らかで
しなやかな壊れそうな体に僕は心の底から感動を覚えた
「あ、I君…。」
彼女は目をぱちくりしていたはずだ。
「好きだよ…。」
彼女を抱きしめながら僕は言った
「私も。」
そういうと彼女は僕を優しく抱きしめてきた。
「大好きだよ…。」
「私も…。」
「愛してる…。」
「私も…。」
そんな青臭い会話を繰り広げながら10分近くも抱きしめあっていた。
そして僕は彼女を離すと、
「S田さん。目を瞑って…。」
と、本日二回目のキスを強要した。
「ん…。」
彼女は今度は迷いのない顔で目を閉じた。
そして僕は人生で二回目となるキスをした。
今度のキスはさっきと違い、10秒近くしていた。
顔を離すと僕らはお互いに微笑みあい、
なんだか恥ずかしさで照れてしまった。
「ごめん…。」
そこでなぜか僕は謝ってしまった。
「コーヒーの味がする…。」
彼女は言った。
僕はたまらず横においてあったぬるくなってしまったコーヒーを飲みほした。
すると突然彼女は、僕の腕をとると、
「I君…。」
といって僕の唇にキスをしていた。
ふいをつかれて僕はとまどってしまったが。
さっきと違う力強いキスに体中の力が抜けた
これが人生3度目のキスだった。
そのキスが終わると僕は彼女をみながら、
「ねぇ、もう苗字で呼び合うのやめようよ。」
と言った。彼女はそれをきくとすぐに
「うん…。」
とうなずいた。二人の吐く白い息が印象的だった。
「じゃあ俺のことはY君って呼んでよ。」
「Y…君…?」
「そう!俺もK織って呼ぶから。」
「やだ…恥ずかしい。」
彼女はそういうとまたうつむいてしまった。
僕はその姿をみながら、
「これは簡単には直らんなぁ〜。」
などと複雑な気分になったのを覚えている
そうして僕と彼女は本当の意味でも恋人になったのだ
688678:2005/06/21(火) 03:03:31
>>677
一応クリスマス編も貼っといたぞ
まとめサイトないから直接コピペったが
この2作だけはどうしても貼りたかったw
689677:2005/06/21(火) 03:16:04
>>678
さんくす
690恋する名無しさん:2005/06/21(火) 03:40:37
おお!久しぶりに読んだが初々しい二人最高だねw
691恋する名無しさん:2005/06/21(火) 08:56:44
昨日大学生さん降臨していたのねw
久しぶりに乙です
692恋する名無しさん:2005/06/21(火) 09:06:20
文学青年? はっw
ラノベは文学じゃないぞwww
693恋する名無しさん:2005/06/21(火) 09:07:07
書きながらおなってるのか?大○生
694恋する名無しさん:2005/06/21(火) 10:34:06
>>692
>>693
死ね
695恋する名無しさん:2005/06/21(火) 11:13:01
大学生もういいって!まじで。
696恋する名無しさん
>>694
自演乙