【うわっ気持ち悪い】東京kitty粘着【ニート丸出し】
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名無しさん:2012/04/20(金) 15:28:12.60 ID:URfrRF0j
兄弟の大尉の方の場合は遠『州』じゃなかったっけ?
「希望?希望だと?母なる地球を汚し人類の欲は宇宙にまで伸びた。そして狂信者によって
今、また人類の存亡がかかっている。まさか「超克」が希望と言いたいのではあるまい?遠州大尉?」
「新田閣下、もはや地球圏もコロニー圏も関係ないのです。これは「光神帝」と「人類」の戦いなのです。
もはやアースノイドもスペースノイドも関係ない。彼の暴走を許せば我々は確実に滅びます」
半ば呆れ顔の新田少将は帽子を被り直した
「ほう?連邦政府が崩壊しコロニー連合は手放しでこの事態を喜んでいるだろう。彼らが我々に協力するはずがない」
「新田少将閣下、連邦政府左派のあなたが何故生き残ったのか?これも超克の導きなのです。私にはコロニー連合の
指導者と対話の用意、そして父と戦う準備が出来ている。あなた方にも是非協力してもらいたい」
「遠州大尉、精神論だけでは戦は出来ない。君に何か策はあるのかね?」
「叔父が残した超創会釜石支部は豊富な資金力を元手に地球圏はおろかコロニー圏にも資産を残した。私は来たるべき
父の武装蜂起を見越してアナハイムに主力MSの量産の契約を結びその母艦となる強襲揚陸艦の建造をハリマインドストリアルに
発注してある。父の巨人とやらにそれが敵うかどうかは別として丸腰では戦はできませんからね」
芳鳴元大尉の発言にカイヨウのクルー達は驚いた
「バ、バカな・・たかがひとりの元軍人がそんな財力があるとは・・・」
一色艦長が呟くとシマが割り込む
「やはり・・あたしの思った通りだった。芳鳴大尉を救った超創会釜石支部。確かにその資産を全て投入すれば
宇宙軍の規模には敵わないモノのそれなりの私設軍隊位は作れるはず。コネクションを生かせばMSや艦艇位たやすいわね」
「さすがですねシマ少佐、いえ中佐殿。あなたはお見通しだったか・・」
「地球圏の戦いは別働隊に任せてあります。彼らが必ず納めてくれるでありましょう」
「だが芳鳴大尉、モノには順序があるはずだ。あなたはこれからどうするのだ?」真田が問う
「私はタクマ議長と話をつける。新田閣下、あなたにも協力してもらいます。父を追撃する為の
新型強襲揚陸艦はもう完成している。艦の名は「ネイルユーガマ」これは私からの挨拶代わりです」
「ネイルユーガマ・・かつてネオソーカの機動要塞に撃沈された「ユーガマ」の名を継ぐ艦か」
「そして艦載機はかつて私の叔父、秀則少佐が開発したCGI-X408「リファインガンダムオブブータ」
通称「リガブー」の量産型を艦載します。まだ先行量産型の10機しか配備できませんが・・」
「我々にそのネイルユーガマに乗れと・・慣熟航海も無しでか・・・」
新田少将と一色艦長はうなった
「時間がありません。インドストリアルハリマからネイルユーガマはすぐに出渠させます。
ルナツーからセンカクまでの途中の空域でランデブーさせます。時間があり」
途中でジャミングなのか芳鳴大尉の通信は途切れた
「艦長、どうするね?」
新田少将は一色艦長と顔を見合わせた
映像会談がミッドウェーの超創会施設で行われていた
「あなたが新しい超創会の代表とは・・・驚いたな。超克の碑の大尉殿?」
「お世辞話は止めましょうタクマ議長。あなたと腹を割って話をしたい」
「おやおや、連邦政府との和平をご破算にされてその相手が滅んだ。もはや我々コロニー連合の
銀河系的の大勝利なのに今更何をお話するのかね?連邦政府の崩壊が無ければ私が今頃処刑されていた」
「新たなる脅威の戦う為に我々と手を組んで欲しい」
「ほう?我々にとっての脅威とは中央政府の事を指していたのだが・・自分の保身かね?大尉殿?}
「コロニー連合にはもはや外洋を航行できMSを艦載できる艦はないはずです」
「それはそっちこそ同じだが。地球圏に侵攻はできないが守備隊のMSはまだ残存している」
「私が極秘裏に大口径のメガ粒子砲及を搭載した揚陸艦をもし保有していたら?」
「ほう?随分と風呂敷を広げましたな」
「インドストリアルハリマ・・・ご存知ですよね?」
遠州大尉は賭けに出た。タクマ議長の顔色が変わる
「あのコロニーで大型の艦艇が建造されていたのは知っていた。客船と聞いていたがまさか」
「あなた方にハリマを攻撃する能力はない」
「コロニー連絡船を戦時改装空母にすれば!!」
「民間船舶を徴用して改装にはたして何週間、いや何ヶ月かかりますかな?」
そのやりとりを恒明は前に手を組み目を閉じて聞いている
「巡航ミサイルもある・・・」
「ミノフスキー粒子とは何かと説明する意味も今更ないですよね?議長。そしてその揚陸艦には
新型のガンダムタイプの量産機が艦載される。これが嘘か真か判断するのはあなたです。議長閣下」
「まさか・・超創会ごときにそんな・・いや・・あの資金力を考えれば有り得・・」
うろたえるタクマ議長を見ると芳鳴大尉はソファーに座った
「議長、私は脅しているのではありません。パートナーになりたいのです。そしてヒントをもうひとつ。
「センカクの眠れる巨人」もあなただって知らないはずはない」
頭を抱えていたタクマ議長がまたハッとする。
「あの遺跡の謎の巨人の事・・・かね?」
ひっちかかった。芳鳴大尉の誘導尋問に彼は完全にハメられたのだった。
「地球圏から光神帝と名乗る男が「滅びの巨人」の発掘に向かっています。止められるのは
私と議長しか居ません。それとも暗礁空域に潜むネオソーカを呼んでハリマを攻撃させますか?」
わかった。タクマ議長は両手を振り上げた
「さすがだ。超創会代表。私の負けだ。コロニー連合の安全保障上の観点からもあなたと手を組もう。
で、私は何をすればいい?」
「私の建造したネイルユーガマのバックアップをお願いしたいのです。寄港、補給、クルーの安全をあなたの
名の下に全て保障してもらいたい。相手は未知の敵です。何が起きるか全く予測がつかないのです」
タクマ議長の手元に芳鳴大尉が電送したデータが渡される。議長はそれを見て驚く
「こ、この光神帝と言う男は!!」
「そうです。私の父、かつて父と呼んだ男なのです。議長」
「
「艦長!!超創会より入電!!」
「メインに繋げ!!」芳鳴大尉が再び映る
「閣下、コロニー連合は私たちと手を組みました。あなた方の
作戦遂行をコロニー圏の空域で邪魔する者は居ません。」
「タクマ議長を説得したと言うのか・・・この非常時に」
驚く二人をよそにオペレーターが叫ぶ
「間もなくルナツーの接続空域に入ります。管制からの応答指示はありません!!」
「よし、イカヅチから救助した遭難者を下船させ次第ランデブーポイントへ向かう。カイヨウは沖で待機する」
一色艦長の下命を聞くとまたオペレーターが叫ぶ
「超創会よりランデブーポイントデータ受信中!!マークしました!!」
本当にそんな胡散臭い集団が自力で揚陸艦を建造したのか?二人は疑念を隠せない
「新田少将閣下、一色大佐殿、そしてもうひとつお願いがあります」芳鳴大尉は言った
「お願いとは・・?」
芳鳴大尉の言葉を聞いて二人は驚く
「バ、バカな!!君は正気なのかっ!!」
「君はそれでいいのか?」
芳鳴大尉の突然の申し出に新田、いや、カイヨウの艦橋に居る者全ては言葉を失う
「父、いえ、光神帝に勝利するには必要なのです。あの力が・・・」
「光神帝様、間もなく補給ステーションに到着いたします。準備出来次第センカクに向かいます」
「地球圏では互角の戦いになりそうだが宇宙ではどうなのか?トリプロゥ」
「はっ、コロニー連合のタクマ議長と条約を結ぶ手はずになっていましたがその後連絡が途絶えました」
その言葉を聞いて光神帝はニヤリと笑う
「ほう、芳鳴よ。動いたか。まあよい。制宙権は我々が握る。巨人の発動と共にな。
我々の側につかなかったモノ共に後悔をさせてやろうではないか」
「まさか・・・ご子息とタクマ議長が既に手を組んだと?」
「トリプロゥ、覚えておけ。芳鳴と言う男は油断ならぬ相手だ。我が二人の息子、
長男の恒寿よりも切れる。あやつは油断ならぬ男よ。次はどう撃ってでるのか楽しみだ」
「光神帝様、ご長男のお孫様の力にも期待されているのではと・・・」
トリプロゥは口を滑らせた。光神帝の表情が変わる
「ブフッ!!」シートに座ったままのトリプロゥが突然苦しみだす。従兵は何が起きたか理解ではずうろたえる
「トリプロゥ、貴様・・・その話を何処で聞いた・・・貴様死にたいのか・・?」
「ブッ、ブフッ!!光・・神帝様の御気に触れたのなら謝罪いたします・・どうぞお許しを!」
「孫の話を今後したら次は命は無いと思え、トリプロゥよ」
光神帝が視線を逸らすとガクリと全身から力が抜けたトリプロゥは肩で息をしている。従兵が駆け寄る
これが超克のフォース・・・
光神帝の力を目前で見た従兵は震え上がった
暗礁空域で停泊するネオソーカ、ジオン連合軍旗艦空母「延坪」
捕虜となったナツミは営倉の中で膝を抱えうずくまっていた。
まだ彼女は信じられなかった。ソウルで交戦し衛星軌道上で連邦宇宙軍機動部隊に
捕捉され戦死したと報じられていた同級生、張サトミが生きていたと言う事に
ガチャリと営倉の小窓が開いた。小さく扉が開くと表の衛兵が敬礼をしている。
ナツミはそちらを向くとサトミが食事を持って入ってきた。
「ナツミ、あんた何も食べてないんでしょ?」
ナツミはサトミが差し出したトレーを受け取った。サトミは営倉の床に座り言った
「どうしたの?私に聞きたい事があったんでしょ?時間はたっぷりあるわ」
「あのさ・・信じられないんだよ。長崎での事、ソウルでの事、サトミがソーカのスパイだったって」
「あたしだって信じられないわ。同級生と殺し合いをしてその同級生があたしを追撃する艦隊に徴用され
そして17年後に再会するなんてさ。逆に聞きたいわ。あなたの17年間のお話をね」
「聞いてるのはあたしだよサトミ!!」
「変わらないねナツミ、昔っからその上から目線の所・・・」
ハアと息をつくとサトミは語りだした
「COOLを奪取後、衛星軌道上の艦隊と合流したわ。その時に護衛の巡洋艦が一隻機関故障を起こしたの
指揮官は一兵たりとも置いてはいかないと言って乗組員を救助、巡洋艦を雷撃処分したのよ。そうひうしてる内に
連邦の偵察機に捕捉されて直後機動部隊に艦隊は全滅させられた・・・」
「でもあんたは生きてた。どうして?」ナツミは突っ込む
「簡単よ。合流しに来た艦隊には囮になってもらった。COOLを回収後、あたしだけ高速の魚雷艇で艦隊から
本国へ脱出したの。連邦の最重要機密であるガンダムCOOLをわざわざ破壊される程バカじゃないわ。最高軍事機密
であるMSを奪われたと知れば連邦は本国への攻勢を早める。資源力で不利だったソーカは前線を縮小して時間稼ぎをしてたの」
「まさか・・その巡洋艦の故障って・・・」
「そう、COOL輸送作戦を遂行する為の自作自演よ。おかげで多数の将兵を失ったけどCOOLを奪取できたのならお釣りが来るわ」
「たった一機のMSの為に多くの命を・・」ナツミは拳を握り締めた
「COOLを破壊したと連邦が思えば後は簡単。本国で分析してそのデータを元に量産するだけ。
残念ながら量産化には成功できないまま終戦しちゃったけどね」テヘペロするサトミ
「佐世保に来た戦艦オオクボに艦載されてたNEVADAとCOOL性能はほぼ互角だったみたいだけどね。その後
あたしはCOOLで本国を脱出。アザーブ様の地球侵攻作戦には参加せず暗礁空域で連邦の輸送船を襲ってたりしてたわ」
「だがその女帝アザーブの侵攻作戦も失敗に終わった・・」
「そう、アザーブ様の部下のブータベイダーの叛乱によってね。ベイダーって結局何がしたかったのか謎なのよね」
「人類超克計画。人類全てを地球創世記までの状態まで戻し自分の創造した楽園を作る・・」
ナツミが口にした「超克」と言うワードにビクッとするサトミ
「そ、そー言えばナツミ、あんたが乗ってたガンダムNEVADAはどーしたのよ?」
「破壊されたよ。訓練中にな。搭乗割に入れなくなったあたしはそのまま地球に送還、途中色々あってさ・・」
「そんで強化人間の出来損ないになったのね?」サトミはナツミの顔を覗き込む
「あいつさえ居なければ・・あいつさえ・・・」
「そうねぇ、あたしも本国帰還後、エリア84海戦の増援部隊として召集されてたの。増援艦隊が空域に
到着目前でコロニーレーザーの支援砲撃で友軍の艦隊は全滅したわ。うまく行けばソウルでの再戦できたのにねナツミ」
「あのクソ遠рウえ居なければ!!あたしだって!!」声を荒げるナツミ
「超克・・・遠пE・・」突然サトミがキョドりだした
「遠ыP寿元連邦宇宙軍中尉。そして別の名をブータベイダー。なんでも84海戦の後に
瀕死の重傷だった所をネオソーカに拾われてアザーブの手下になったらしいぜ。その弟が
人類超克計画を阻止した実弟の遠芳鳴大尉、富士山の超克の碑の人だよ!!」
ナツミの発言に明らかにとまどうサトミ
「ブータベイダーが・・・まさか・・・」
「はあ?あのバカ遠рェどうかしたのかよ?あいつ今、「タイタニック」の脳味噌になって暴走してるぜ。
全くよ、人のMSは破壊するわ、糞漏らすわ、人に性的悪戯するわ、とんでもねえよ!!」
「もういい!!やめて!!お父さんの悪口は!!」
突然サトミが大声を振り上げる。同時に衛兵がドアを開ける。
なんでもないわとサトミは兵達を促す。彼らは敬礼をすると再びドアを閉じた
「お・・父さん?今、お父さんって言ったよなサトミ?まさかあんた・・・」
「そう・・・遠ъウ中尉はあたしのお父さんなのよ・・・まさかブータベイダーだったなんて・・」
「はあ?冗談だろ?なんであんな不細工が結婚なんて出来るんだよ!!じゃあサトミ、あんたの母親は・・?」
「利子お祖母ちゃん・・・お父さんのお母さん・・」
「嘘だろ・・・・」ナツミは言葉を失った
「実の母親を妊娠させたお父さんはお爺ちゃんに散々ヴン殴られた後引き篭もったって聞いてるわ。
元々スペースノイドだったお爺ちゃんはのアースノイドに成りすまし軍に入隊して地位もあった
あたしの誕生をヨシとしないお爺ちゃんはあたしをソーカの本国の知り合いの元へ預けた
あたしは物心付いた時から工作員としての教育を受けていた。そして連邦政府とソーカの開戦。
元々の身分はアースノイドだったあたしは難なく地球圏に溶け込めた。そして佐世保港のあるあの
小学校で決起するまで待機との別名を受けたあたしはナツミ、あんたと知り合ったんだよ・・」
重い・・・重過ぎる・・・まさか・・自分の人生を変えた男の娘がさらに自分と運命を変えた人物だったとは・・
ナツミは頭を抱えた
ルナツーでの安部艦隊の生存者の下船を待つセンカクの護衛空母「カイヨウ」の艦橋内
「その後の心神の様子は?」
「ハッ!敵空母に突入後、ミノフスキー粒子の濃度が濃くロストしたまま。当艦は接続空域にて
旋回のまま心神搭乗員からの通信を待つ以外はないかと・・・・」
一色艦長とオペレーターのやりとりを聞いて目を閉じる新田少将
「報告!機関の応急修理ですが現状でセンカクまで持つか微妙であります!」
機関科の兵が報告に上がる
「その巨人とやらの追撃にこのカイヨウと超創会の新鋭艦とやらの二隻を使えればと思ったが・・」
「ATD-MS-X回収後に当艦もルナツーに寄港、修理を進言します!!」
「そんな時間も無いし残存した宇宙軍にそんな余裕も無いだろう。」
一色艦長と機関科の兵のやりとりを横目にシマが新田に話しかける
「閣下、色んな事が次から次へと起きていてひとつ報告が遅れていた件があります」
「何だ?」
「これを見てください」シマはタブレット端末を渡す
「ここ10年間のネオソーカによる連邦軍の輸送船の襲撃事件のデータなんですが・・」
「ネオソーカのピンクのMS?赤い彗星のパクリかね?」
「画像データが荒いんで識別がうまくできないのですが・・・よく見るとガンダムタイプなんです」
「ピンクのガンダム、まさか!!」
「そうです。17年前に佐世保で奪われ衛星軌道上で破壊されたと思われていたガンダムCOOLと思われます
強奪したのは張サトミ、当事佐世保住みの小学生でした。そして戦死した小川中尉の同級生でもあります」
「ガンダムCOOLならOSの書き換えで現時点でも運用は可能です。あの機体の開発コンセプトはそこにあったはずです」
真田大尉が割り込む
「さらに・・この張サトミについて情報部で調査していたんです。これを見てください」
「DNAデータが?これが一体?」
「彼女の学生時代の健康診断のデータなんですが・・こちらのデータと一致します」
「こっ、これはっ!!」
「彼女の父親は遠ыP寿元連邦宇宙軍中尉、今、空母シンデンの頭脳となっている男です」
「母親は?」
「・・・・元中尉の母親です・・張サトミ本人にとっては祖母ですが」
「近親相姦だと?バカな!」
「バカな・・・あの一族は人類を破滅に導くのか・・それとも救世主なのか・・」
「すくなくともよんよん、いえ、ヨシミ少尉と芳鳴大尉は我々の味方です。」
「点が線となって結ばれていく・・・一体何が起きているのだ?」
ナツミに自身の出生の秘密をカミングアウトしたサトミ。ナツミはそれが信じられなかった。
「あんたの父親が・・・あたしをオオクボから追いやった男、そしてあのシンデンの頭脳って・・」
「頭脳?何それ?あたしのお父さんがあの空母の中に居るって事なの?ねえナツミ、教えて!!」
「ああ、居るよ。あんたの父親はあの空母シンデンの中にさ・・・醜いバケモノになってな」
「ちょ、ナツミ・・それどう言う事?」サトミがナツミの襟首を掴んだ時だった。
「中佐殿!!失礼します!!」衛兵が営倉に入ってきた
「何か?」耳元で衛兵が何かを囁く
「・・・・わかった・・今行くわ」
「ナツミ、あとで・・父の話を聞かせてもらうわ。じゃあね」
サトミはそう言うと立ち上がった。彼女は延坪の通信室に入った。
モニターの前にひとりの男が映し出された。
「ネオソーカ、ジオン連合の指揮官、張サトミ中佐ですね?」
「いかにも」
「私は超創会代表、遠州芳鳴元連邦軍大尉です。貴官にお願いがあります」
「叔父さん・・・」サトミは呟いた
一瞬、不思議な顔をする芳鳴元大尉。彼は光神帝の存在とコロニー連合との条約を彼女に伝える
「我々と共に戦って欲しい。宇宙の新たな脅威に対して」
動揺するサトミは一瞬言葉に詰まったが返答する
「答えはノーだ。我々があなた方に加担して何のメリットがある?宇宙の辺境に追いやられた我々に」
「かつて連邦政府はあなた方を弾圧した。だが連邦政府は消滅しあなた方を弾圧する存在は消えた。
タクマ議長はネオソーカ旧ジオン連合に対してコロニー復帰、つまり国家としての復帰を認めた。これは事実だ」
「何を今更・・・我々が困っている時に連合は一切、手助けなどしてくれなかった・・」
「事態は変わり歴史は動いたのです中佐殿!今、全ての人類が戦わねば確実に滅びの時を迎えるのです」
サトミの後ろに居る衛兵は突然の展開に絶句している。
「で・・あたしに何をしろと・・」
「すぐに艦隊を動かし資源衛星センカクに向かってもらいたい。あの空域はもはや連邦政府も
センカクも管理していない。恐らく地球からシャトルか輸送船が向かっているはずだ。それを阻止してもらいたい
我が超創会の新鋭艦「ネイルユーガマ」以外は全て敵と見なし撃沈してもらいたい」
彼女の元へネイルユーガマの識別コードが送信されてくる
「・・・大尉?いいのですか?私は共闘するなどとまた言ってはいないのに自艦の識別コードなど送ってきたりして・・」
「あなたなら戦ってくれる。だからコンタクトを取った。超克のフォースと共にあらんことを」
サトミの目から大粒の涙がこぼれた。
「今、あなたの力を感じ取った・・・あなたには我が一族と同じ血が流れている事を・・
あなたにかけた今までの苦労をわたしが・・父や兄に代わって謝罪しよう。」
芳鳴大尉はそう言うと画面の中でサトミに土下座をした。
「敵のデータを送信してください・・叔父さん・・ありがとう・・」
サトミはそう言うと通信ほ切った
550 :
名無しさん:2012/04/23(月) 23:29:15.85 ID:6jpDqm0+
保守
「アヲヲヲヲヲヲヲヲヲ!!(@w錯乱」
格納容器の中の男は対空砲を撃ちまくり涙目で退散していた。
彼はACM-120の誘爆によって開いた破口を艦尾にすると猛然とダッシュした。
「恒寿叔父さん・・ヴザマね。叔父さんの間合いに入らず沈める事は可能なんだけどさ
タイヤ屋の叔父さん夫妻とナツミさん、あたしを守る為に死んで行った人達の為にもそれじゃ許さない。絶対に!」
ヨシミは心神をシンデンと併走させながら間合いを取る。
「破断した艦尾を気にするあまり艦首の方が砲火が薄いみたいね」
ヨシミはさらにスロットルを押し込む。
「はっ!!今のはMSの推進炎じゃないかね!!(@w泣」格納容器の男は右舷に砲火を集中させる。デブリに対空砲が命中し
花火の様な光がパッと灯る。だがMSを撃墜した灯とは明らかに異なっていた。彼は焦りまくった。
「どこかに居るんだどこかに(@w泣」
もはや直掩のツネッシを失い単艦での逃避行を続ける空母シンデン。
その時、真正面から発砲炎が煌いた
「正面からだって?(@w驚」
その閃光はシンデンの艦橋の根元に着弾した。かろうじて装甲が弾き返す
「レ、レーダーにも。センサーにも反応してないのににに、何か来る!!さっきのMS?(@wチビリ」
「さすがに防御力はたいしたもんね叔父さん。この距離からじゃ対艦用のビームライフルでも貫けないんだあ」
ヨシミは反航してくるシンデンに再びロックをかける
「さっきの撤回!!やっぱゼロ距離の間合いじゃないと叔父さん倒せないや(@wてへぺろ」
「ヲレの真似をしないでくれるかね!!(@w叫」
キリモミしながら紙一重でシンデンの対空砲を避わす心神、銃口が確実にシンデンを向いた瞬間に発砲していく
「このタイミングだと2発が限界か!」
瞬時にすれちがうシンデンと心神。その数秒後にシンデンは上部甲板から爆炎を上げる
「浅かった!!貫通してない!!」
ヨシミはさらにターンをかけシンデンを追う。
「もう一度!!」彼女はシンデンを追い越すと反航射撃のポジションを取った
「おのれ!!芳鳴の娘だと言うから手加減してやったのにもう許さん(@w泣」
再びすれ違うシンデンと心神
「ヲヤ?飛び去っていないようだが・・・直前で撃墜したかね(@w荒」
格納容器の男は対空砲の発砲をやめ当たりを見渡した。だがMSの残骸が多数漂っていて識別がつかない。
「ほう?気配が消えたが・・・(@wぷ どうやら撃墜したよう駄ね(@wぷぷ」
その時、艦内の建屋に衝撃が走った。
「叔父さん、捕まえた!!」
「なななななななな何故ヲマエがそこに(@w叫」
心神はシンデンの艦橋の根元にしがみついていた。
ヨシミは一発目に命中させ、もろくなったシンデンの装甲に銃口を押し付けると発砲した。
隙間から進入したビームの塊はシンデンの艦内奥深くに入り込みその爆発炎は艦尾の破口からも吹き出した
「あはははははははは!!爆炎が後ろからも出てるし!!叔父さんがさっき漏らしてたビチクソみたい!!」
「一回目の反航戦で装甲を貫けなくても心神が捕まる手ががりは作れる。もうお終いだね!叔父さん!!」
「アヲヲヲヲヲヲヲ!!(@w吼」
彼はまた対空砲を発砲した。だが艦橋真下に居る心神を撃つ事はできない。そう。彼は完全に詰んだのだ。
「残念〜、自分の対空砲じゃ砲身の俯角の関係であたしを撃てないんだよね。ざまあ(@wぷ」
ヨシミはそう言うと頭部のバルカンで上面甲板の対空砲をなぎ倒していく。
全ての対空砲を片付けると彼女は心神を破口に歩かせる。
「ヲイ!!何をする気かね?やめたまへ(@w泣」
艦橋上からの発砲が機関のバイタルパートに命中したのかシンデンの推力は落ちていく。
「何するかって?こうするのさ!!」
ヨシミは艦尾の破口に銃身を突っ込んだ。
「そこは・・・ヲレの菊門!!ヲッスヲッス!!(@w尻」
「この一発は・・タイヤ屋の叔父さん夫妻の仇!!」
ヨシミは発砲する。シンデンの内部でまた大爆発が起きる
「二発目は・・あたしの巻き添えて死んで行った人達の仇!!」
VLS甲板からも爆炎が上がり始める
「よせ!!やめたまへ!!ヲレの、ヲレの神殿が!!城が!!(@w泣き叫び」
「はあ?よせだと?やめてくださいの間違いだろクズが!!そして三発目はナツミさんの仇!!」
完全に足を止めたシンデンは艦橋からも爆炎を吹きはじめる。完全に沈黙するシンデン
「そして、そしてぇぇぇぇぇ!!」
「まだやるのかねぇぇぇぇ(@w泣泣泣泣」
「恒明か・・・なんだ」
サトミとの通信を終えた芳鳴大尉の後ろで恒明が膝まづく
「芳鳴様、無礼を承知で申し上げます。いくらなんでもネオソーカの者に手助けを
求めるなど。それに・・・あの者は超創会の正統の血統の者ではありませぬ。わたしには」
「恒明よ!!ヲマエは知っていたのであろう?」
「は?」
「あの者。ネオソーカジオン連合の指揮官、張サトミが我が超克の血統の持ち主である事を!何故隠していた!!」
「ははっ、存じておりました。ですが彼女の存在と恒寿様の存在は超創会2000年の歴史において許されるモノでは」
「許すも許さぬもそれを決めるのは現代表のこの私だ!秀則叔父さんに仕えていたヲマエなら周知の事実、何故報告しない?」
「これも全て超創会の為、どうかお許しを!!」恒明は土下座をする
「恒明よ、次は無いと思え。不義の子とは言え彼女は兄さんの子だ。よいか!!」
芳鳴大尉に叱咤された恒明は何やらブツブツと唱え始める。
「恒明、それは何か?」
『利子より生まれし恒、世界を滅ぼす。恒、芳が揃う時、地獄の門が開く。
されど恒は生き残り、一時の眠りにつき、再び目覚める。
恒、滅びの巨神目覚めさせ、滅亡の扉を開かんとす。
芳の子、戦乙女、恒の不義の子、そして三人の賢者。
かの者ら巨神と相対せん時、我は再び黄泉帰り、然る後に腐敗せし傲慢なる正義を破壊せん。
そして来るべき大いなる痛みと苦難が人を襲い、恒は倒れ、人類は超克するであろう』
「初代会長こと、光翁代表が残した超創会創造の文。この血統が集まることは彼によって予言されていたのです!!」
「まさか!!父は真田家の古文書の内容を知っていたと言うのか!!我々一族が戦う事を予言していたと言うのか!!」
「恐るべき初代代表光翁、いや光神帝!!むうううう。この戦い、タダでは済まなくなりそうだな」
「いえ芳鳴様、もうすぐ姫様が、芳美様が恒寿様を静めます」
「感じる・・兄の気配が弱まっていくのを・・いかん!!」
「四発目はぁぁぁ!!あたしの怒りだぁぁぁぁ!!」
「ヲレがジャギでヲマエはケンシロウかね(@wぴゅー」
四発目のビームライフルの閃光はシンデンの内部を貫通し艦首から貫通していく。
連邦宇宙軍最強とうたわれた最新鋭の攻撃空母は完全に沈黙したのであった。
「叔父さん・・・まだ生きてるよね♪」
「を、をや・・・さすがはヲレの姪っ子・・こんな酷い事をしたをじさんを許してくれるんだね(@w荒」
「んなわきゃねえだろぉぉ!!」
ビームサーベル!!ヨシミが脳内で唱えると心神の膝アーマーからサーベルが射出される。
オラァァァ!!彼女は破口の鋼材をサーベルで切断すると心神の右手を突っ込む
「この辺だったかな?あれ、をかしいな?」
「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!(@w泣叫」
軋む格納容器建屋。バックポットが衝撃で倒れ鋼材の下敷きになっていく。
「うらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ヨシミは右のマウススティックを引く。
バリバリバリっと言う衝撃音と共にシンデン内部から引き抜かれたのは彼女、遠州芳美の
叔父である遠ыP寿元中尉が入った格納容器が心神の右手によって艦内から引き抜かれていたのであった。
「アッ、アヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲ!!!(@w泣」
「再び会ってこんにちわ。恒寿叔父さん。姪の芳美です♪」
彼は格納容器の中で土下座を繰り返していた。
「あれれれ?をじさん。この前会った時よりも随分と弱気だけどどうしたのかな?♪」
「いや、それはその・・うーん、まどろっこしいなぁ(@wぷ」
「テメェ!!ざけんな!!」
ヨシミはマウスレバーの右人さし指に軽く力を入れる。ミシッと言う音を立てて格納容器が心神の
右手によって握り締められる。ビシッと言う音とともに軽く全体にヒビが入っていく。
「叔父さん。このMSねえ?センカクが作ったプロトタイプのMS「心神」って言うの。でね?試作機なんでね。
関節の駆動はフィールドモーターなんだけどマニュピュレーターは油圧駆動なのね?あたしイマイチ慣れてなくってさ♪」
ミシミシと言う音と共にさらに格納容器を握り締める心神。LCLが漏れ出していく
「シンデン、停船!!完全に機関停止した模様。ミノフスキー粒子レベルゼロ!!」
「心神は!!彼女はどうなった!!??」
「信号受信!!心神健在也!!」
カイヨウの艦橋で歓声が上がる。オペレーターが待ったをかける
「遠州少尉は誰かと話している様ですが・・・電波受信がイマイチでよく聞き取れませんが・・」
「メインに繋げ」新田少将が命令する。オペレーターは回線を切り替える
「をら・・このチンカス・・・郎・・テメェ・・ブザマ・・クズ・・死ねよ恥さらし・・」
芳美の通信を受信したカイヨウのクルー達はどん引きする
「恐らく・・彼女は艦内に居た自分の叔父を罵っているのでは・・汚言癖でもあるのでしょうか?」
「よんよん・・・」シマは頭を抱えた
ルナツードック内
アタゴより生還した安部中将にもシンデン停止の報は入っていた。
「あの悪魔の艦を止めただと・・・それもたった一機のスペースノイドが作った試作機でか!」
「現在、ミノフスキー粒子反応無し。熱源もセンサーに爆発、炎上しか感知できず。機関は停止しています」
「直ちに防衛総省に打電しろ!!」
「司令・・・連邦政府は消滅しました・・・」
557 :
名無しさん:2012/04/24(火) 23:15:16.75 ID:QtUesbin
保守
558 :
名無しさん:2012/04/25(水) 21:20:52.28 ID:vl5EZLU9
次がクライマックスか…
胸が熱くなるぜ
格納容器を心神の右手で握り締めその様子を見つめるヨシミ
「はうっ!!LCLが漏れてる!!ヲレはこれが無いと呼吸が出来ないん駄よ(@w泣」
ヒビの入った格納容器からLCLが水玉となって漏れ出していく
「きゃはっ!!叔父さん、ションベン漏らしてるみたいだあ!」
叔父のブザマな土下座っぷりにヨシミはそれをあざ笑う。彼女はまた右人さし指に力をこめる
バリパリッと言う音とともにさらに容器に亀裂が入る
「昔、お母さんに聞いたんだけど叔父さんって学生時代に痴漢やって学校退学になったんだって?
しかもその後、お爺ちゃんにヴォッコヴォコにされて家に引き篭もってたんってね?ダッサーwwww
家の中に居る時は強がりいってたけど表に出ると弱いってお母さん言ってたあー」
「ヲイ、もう止めてくれないかね。ヲレが本気出したら流星グルグルパンチが飛ぶん駄が(@wヤケクソ」
「はあ?テメエ殺すぞ・・・ナツミさんの仇はまだ打ってねえんだよ!!」
散々叔父をおちょくっていたヨシミだが突然スイッチが入ったかのごとく切れだす
「テメェみたいなクズが身内に居たから・・・みんな死んで行ったんだ・・今度はヲマエが死ね。
ヲマエが居なければ全て丸く収まって平和だったんだよ!!クソジジイ!!」
「ははははははははははははははははははは(@wぷぷ 神に逆らう愚か者めが(@w荒」
「テメエ、何強がってんだよ!!」
ナツミがそう言った途端、心神に衝撃が走る
「!!??」
「神はまだヲレを見捨てては居なかった。何故ならヲレが神だから駄(@w荒荒」
心神の背後から一機のツネッシが羽交い絞めをかけていた
「こいつ・・・さっき撃ち漏らした奴だ!!」
背後から来たツネッシは心神の頭と左肩に手をかける
「こいつ・・・乗っ取ってやる・・・」
ナツミは超克のフォースの意識を集中する
「をやをや、ヲレのツネッシを乗っ取ろうとしているのかね?無駄だね(@wぷ」
フォースの力ではまだ叔父、恒寿のその比ではなかった。しかも操る大本が彼女の
目の前に居る。力の出力覚醒したとは言え叔父にはとても敵うモノではなかった。
「クソ!!」
ヨシミはスロットルを押し込む。バーニアとスラスターを360度に吹くがツネッシは離れない
「無駄無駄無駄無駄ァ!(@w無駄」
次の瞬間、衝撃音と共に心神の左腕は引きちぎられる。
「次はヲマエは引きちぎってやるよ、芳美(@wぷ」
ツネッシの左手が心神のコックピットアーマーにかかる。
「さあ、ヲレを離したまへ。(@wぷ 今、離せば命だけは助けてやるよ、もっともヲレの性奴隷として駄がね(@wぷぷぷ」
「どうせ左は半分壊れてたんだあ!!腕の一本位はくれてやんよ!!」
心神の右手に握られた格納容器はさらに亀裂を加えられていく。漏れ出すLCL
「ヲイ!!やめないかね!!ヲマエがやめないとコックピットを捻り潰すん駄が(@w焦」
「誰が離すか!!このクズ野郎!!」ヨシミはそう言うと心神の右手に握られた格納容器スレスレに
頭部バルカンを発砲する。さらに心神の右ひじで背後のツネッシに肘鉄を加える
「アッヲッ!!(@w泣」衝撃が格納容器に走る
「ヲヲヲレにバルカンを当てたらマジで殺すん駄が!!(@w絶叫!!」
軋む音と共に心神の球体コックピットの壁面モニターの画像は一枚、また一枚と画像が途絶していく
試作機ゆえ装甲は薄く、格闘戦ではツネッシには及ばない。ヨシミは右人さし指の力を緩める
「ををっと、いい子だ。さあ、ヲレを離したまへ(@wぷ よしそのままだ」
ヨシミは格納容器をリリースする。宇宙空間へ放り出される格納容器
「(」‘w‘)」勝!(/‘w‘)/利ー!」彼は勝利を確信した。
「まだだ!!終わってたまるかっ!!」
ヨシミは再びビームサーベルを心神に装備させる。膝アーマーから射出された
それを彼女は逆手で握らせるとヒートさせ背面のツネッシに突き立てる。
一回、二回とサーベルをこねくり回すと火花と装甲版の溶融音が聞こえる
「キメぇんだよっ!!」
サーベルを抜くと心神は振り返りツネッシの両腕を一刀で切り落としさらにモノアイに突きたてる
動きを止めたツネッシはスリッパで叩かれたゴキブリの様に痙攣しダラリと垂れ下がる。
そのままサーベルの太刀を左に抜くとツネッシの頭と共にダミープラグが吹き飛ぶ
「ひぃぃぃぃ(@w叫」
彼女は宙に浮いていた格納容器を再び心神の右手で握り締める
「やってくれたなあ?クズよぉ」
「いやつ、それはその・・たまたま駄よ(@wぷ」
「テメエは・・・死ね!!」
ヨシミは静かに心神の右手に力を込める。
バリバリと音を立てて潰れていく格納容器
「ひいっ!!アワヲッ!!(@w断末魔」
潰れていく格納容器を冷淡に見つめるヨシミ。こいつさえ殺せば・・
「いけません!!姫様!!ヨシミ様!!恒寿様を殺してはなりませぬ!!」
誰かの叫びが芳美の頭に流れ込んだ。
資源衛星センカク XXXエリア
到着した輸送船を光皇軍の兵士達が敬礼で出迎える。
「光新帝様、こちらです」
少佐の階級証を付けた兵が道を案内する。しばらく歩くと彼らの前に巨大に鉄の壁が姿を現す
「キサマら!!光神帝様がお見えになったのにまだ扉が開かぬとは何事かっ!!」
「少佐殿、爆薬が全然足らないのであります。すぐに手配させます!!」
「何を今更言っているのだ!!少佐!!これは懲罰モノだぞ!!」トリプロゥが叫ぶ
「よせ、見苦しい」
「ですか光神帝様、ここでモタついていては・・」
光神帝は爆破班の兵の真ん中を歩き出す
「光神帝様、危険です!!お下がりください!!」
少佐とよばれた男とトリプロゥが制止する。彼は二人を見るとニヤリと笑った
「この扉・・・何千年も巨人を外界から守った鉄のカーテン。うぬらでは開けられぬ・・」
光神帝はそう言うと鉄扉に両手をあてがう
「ほぅぅぅぅぅぅぅぅ〜」光神帝は奇妙な呼吸法を繰り出した
「こ、これは!!超克の気が光神帝様にたゆとうていく!!何だ!!」回りの兵が蒼然とする
「松戸剛掌波ァァァ!!」
巨大な衝撃波の様な音と共に砂塵が舞う。轟音が止むと一人の兵が指を指した
「と、扉が!!破壊されている!!光神帝様自ら御開帳なさった!!」
その砂塵の中に佇む光神帝に兵達はおののいた。
彼は砂塵が止むとゆっくりと中に歩き出した
「光神帝様!!おひとりでは危険です!!」
だが彼は制止を聞かない
その中は小高い岩盤の山になっていた。
薄いグレー一色の何もない空間。光神帝の後を兵達が続く
゜こ、これは一体・・・巨人の存在とはガセだったのか・・」
その時、光神帝が突然立ち止まる
「ふ、震えておる・・・この私が・・・」
彼の両手両足は何かに怯える様に小刻みに震えだしていた。
だが彼は再び歩き出す。後ろの兵が光神帝の歩みの前をライトで照らす
「トリプロゥ様、あれは?」
彼らの先にアンテナの様なモノが見える」
「こ、ここは・・・センカクのMSのスクラップ置き場だったのじゃないのか!!
ただのゴミ捨て場だったのか!!一体これは・・・・・」
朽ち果てたMSの様なモノが彼らの前に姿を現す。それは薄汚くとても動く様なシロモノにも
見えず廃棄されたゴミクズにしか見えなかった。そう、「光神帝」を除く彼らには・・
「静まれい!!」彼は兵達を一喝した。
両手を差し出すとまだ震えは止まっていない。
「これは恐怖への怯えではない・・・武者震いなのだ・・・」
その時、MSのスクラップと思われていた頭部の様なモノのスクリーンが青くボンヤリと薄く発光した。
驚いた兵が銃を向ける
「よさぬか!!」
「伝説の破滅の巨人よ・・・私は迎えにやってきた。私がヲマエの新たなる主人、さあ、起きたまへ(@w荒」
「こっ、これが巨人!!??なんて事だ!!我々は今、あの伝説の巨人の上に居ると言うのか!!」
彼らが見つめる中、巨人のスクリーンに古代文明の文字が浮かびあがる
「ほう?わたしを試しているのか?新たなる主人としてふさわしいかどうかを・・」
この扉の中の岩盤な様な山は巨人のボディであったのだ。
トリプロゥは我の任務を忘れてそれを自分の目に焼き付けた
「さ、作業班!!直ちに巨人の発掘を開始する!!絶対にキズをつけるな!!慎重に掘り出せ!!」
彼は振り返り兵達に指示を出す。そして巨人の頭部の前に立つ光神帝に近づいた
まだスクリーンには古代文明の文字が表示されている
「光神帝様・・これは?」
「悔いているのだよ・・この巨人が・・過去の自分の滅ぼした文明を、破滅に導いた人類の事を・・
洗いざらいワシに懺悔をしている。こいつは死にたくても永久に死ねない・・ただ時の中を永遠に生き抜き
そしてまた文明を、人類を、新たなる生贄を求めその舞台がフィナーレを向かえる時眠りにつく・・哀れなヤツよのう」
その言葉を聞いてトリプロゥはゾッとする。彼は一瞬言葉を失った
「光神帝様・・巨人と言う名では我々の象徴としては求心力に欠けます。何か名前を付けてみたらいかがと・・」
「ほう?トリプロゥ、ヲマエにしてはいい事を言うな。そうだな。では・・」
「では?」
「私の以前のホーリーネーム。ミツオから取って「ミツオン」ではどうだ?伝説巨神ミツヲンでどうだ?」
「はっ、光神帝様の仰せのままに」トリプロゥは膝まづいた後、発掘急げ!!と彼は怒鳴りながら去って行く
「芳鳴よ・・私を止めて見せよ・・・だが・・ヲマエに止められるかな?」
「誰?」
その声は球体モニターの通信ウィンドゥから聞こえてくる
「なりませぬ!!恒寿様を殺してはなりませぬぞ!!」
シンデンの甲板上に立ち尽くす心神の回りを一機のMSが旋回している。
「あ、あれはウェーブライダー形態?変形するの?」
すぐさまその機体は変形しMSになる
「こ、これは・・ガンダム?」
「ほほう、さすがは芳美様、いかにも。ですがこいつはリガブーの量産型、
我が超創会初の量産型MS「ユゼル」にありますぞ」
「つかあんた誰?なんであたしの名前知ってるの?」
ユゼルは心神の前で片膝をつく停止する
「私は超創会釜石支部、いや、現代表にお仕えする遠ыP明と申します。姫様、迎えにあがりました」
「現代表?誰それ?」
「あなたのお父上、芳鳴様でございます」
「父は・・生きているの・・?」
「はっ、芳鳴様は芳美様との再会を楽しみにしてお待ちであります」
「・・・ホントに・・生きてたんだぁ・・お父さん・・」
そして心神の球体モニターの右のウィンドにもうひとつのスクリーンが出る
包帯姿の男。だが芳美は言われなくてもそれが父だとすぐにわかった
「お父さん・・・」
「芳美、長い間すまなかった。私は生きている。私の代わりに恒明を迎えに出した。さあ、戻れ。」
「ををををを・・・い・・・ヲ、ヲレは・・死に損ないなん駄が(@w死」
「恒寿様、あなたにも来てもらいますぞ。とりあえず芳鳴様のヲ仕置きを受けてもらいますがな」
二機のMSはシンデンから離脱する。その際、ユゼルの放ったビームライフルが誘爆を引き起こし
タイタニック、いや、シンデンは巨大な閃光と共に沈んだ。
ルナツーを出撃した駆逐艦イカヅチと護衛空母カイヨウは超創会代表の指定する
ランデブーポイントへ向かう。だが一色艦長の顔は冴えない
「新田閣下、仮に超創会から新鋭艦の供与を受けても我々で運用できるのでしょうか?
MSでさえ搭乗員は満足に居ませんし・・・新たなる脅威と言われても何かピンと来ません」
「前方ほぼ真正面より反航してくる艦あり。数1!!」
「あれだ!!」
イカヅチの真正面に白い巨大な艦が見える
「あれが・・・ネイルユーガマか!!でかい!!」
その艦はカイヨウの倍、いやゆうに三倍の巨大な揚陸艦であった。
ネイルユーガマ発見と同時にふたつの報せが一色艦長に入る。
「機関室より!!動力計のトラブルにより機関停止!!航行不能。復旧の見込み無し!!」
「ATD-MS-Xの帰艦を確認!!超創会のMSが一機エスコートしています!!」
「潮時か・・・」
一色艦長は立ち上がると再び艦内電話を取った。
「総員ノーマルスーツ着用、総員上甲板!!速やかにネイルユーガマに移乗せよ!!
ATD-MS-Xの搭乗員にも伝達!!急げ!!」やれやれ、彼はキャプテンシートから立ち上がった。
空母「延坪」営倉。「小川中尉。張中佐がお呼びです。どうぞ」
なんだ?ナツミは立ち上がり衛兵の後に続いた
小川中尉をお連れしました!!衛兵はそう言うと去って行く
「なんなの?サトミ」尋ねるナツミに彼女は黙ってヘルメットを渡す
「これから艦隊はセンカクの空域へ向けて出撃します。我が艦隊はこの空母「延坪」
以外に戦艦2 巡洋艦3 駆逐艦5からなる独立混成艦隊。あなたにも知っておいてもらいたい」
「なんで・・・あたしは捕虜なんだぜ」
「これから・・・光神帝の軍「光皇軍」との戦闘に入ります。我らネオソーカ旧ジオン連合も参戦します。
コロニー連合、そして旧センカク守備隊連邦宇宙軍残存部隊と共に・・・」
「はあ?」ナツミは状況が理解できない」
「あなたには・・・ナツミ、あたしの愛機、ガンダムCOOLを供与します。あなたなら任せられる。
艦隊より先行しセンカクの空域で敵艦隊を撃沈して欲しい・・敵味方識別コードは機載してあります」
「おいおい、一体どうしたんだよ?・・・」
「状況が変わったのです。あたしは兵達を指揮せねばならない。今までの様に一匹狼ではもうやっていけないのです」
「・・・わかったよ・・じゃ、COOL借りるぜ!!」
ナツミはそう言うとフライトデッキに走って行く
ネイルユーガマに着艦した心神とユゼル。芳美は小沢伍長に謝罪する
「伍長・・大切な試作機壊しちゃった・・・ごめんね(@wぷ」
「いえ、少尉殿がご無事で機体と帰ってもらうのが一番です。データも取れましたし」
「しかし」真田大尉が格納庫の端にあるボロボロの格納容器を睨む
「何故芳鳴大尉は彼を助けたのだ?彼にとっては危険人物以外の何者でもないはずだ」
「代表はわかっていらっしゃった。今度の戦い、光神帝との戦いにおいて恒寿様が居ないと勝てないと言う事を」
恒明が横からノーマルスーツを脱ぎながら出てくる
「なんと・・それほどまで実兄の力を信用しているのか・・彼は」
「さすがCOOLだ!!OSの書き換えだけでこれだけの機動ができるとはね!!」
ナツミの乗ったクールは単機、センカクの空域に侵入しつつあった。
「センサー感無し。ミノフスキー粒子レベル1? 熱反応も無し・・てか」
彼女は資源衛星の回りを一周する。
「遅かったか・・」
辺りには掘り出した無数の岩石が漂っていた。ナツミはスティックの安全装置をオンにする
「!?大型の戦闘艦??」
彼女はCOOLを上昇させる。レティクルはその艦影を捉える
「駆逐艦クラスと空母?戦艦?」その時、モニターにIFFコードが表示される
「あれは?味方?超創会の新鋭艦、ネイルユーガマ?」
ナツミはネイルユーガマにCOOLを向けた
「艦長!!包囲0-1-5より熱源接近!!識別はネオソーカのMSのようです!!」
「なんと・・・まだ乗組員の訓練も終わっていないと言うのに・・くそっ各個に迎撃体制を取れ!!」
「艦長!!ネオソーカらしきMSより入電!!搭乗員は元カイヨウの乗組員、小川ナツミを名乗っています!」
「なんだと!!彼女は戦死したはずでは!!」
「遠эュ尉!出ますか?」小沢伍長がハッチに駆け寄る
「うん、左腕は無いけど右手があればなんとかなるっしょ!!出る!!」
ヨシミがコックピットの電源を入れると通信回路が開く
「あれ?なんでこのチャンネルついてるの?」
「をい、小娘!!ヲマエがそいつを乗りこなせるとは思えないんだがな?」
「そ、その声?ナツミさん??生きてたんですか??中尉殿!!」
「あたしが音を上げたんだぜそのジャジャ馬やめとけやめとけ」
「え?でもあたしこれで叔父さんやっつけたんですけど?」
「マ・・マジで?」
COOLはネイルユーガマの上空を旋回した。対空砲の砲撃命令は撤回されたようだ
569 :
名無しさん:2012/04/26(木) 13:21:48.11 ID:hgvlg6WT
まさかの恒寿採用www
でも何か裏がありそうな気がする
「中尉、生きていたのか」ネイルユーガマの甲板でナツミを出迎える新田
「閣下・・この艦は?」
「超創会代表が供与してくれた新鋭艦だ。残念ながらカイヨウは放棄した」
「そうですか・・・しかし皆、無事で何よりです。」
ナツミは笑顔で言いながら恒寿中尉が入っている格納容器に蹴りを入れた
「ひぃぃぃぃ(@w叫」
「よお、遠中尉殿。前見た時よりも手足が再生したな。髪の毛はワカメだけどよ。
をっと、また超克のフォースとかやらであたしにスケベな真似すんなよな!」
「小川中尉殿、この恒明めが恒寿様の力を封じています。問題ありません」
「そっか」ナツミは格納庫に駐機したガンダムCOOLを見上げる
「これが17年前に奪われたガンダムCOOL。オオクボに艦載されるはずだった機体か」
当事、オオクボの航空班だった新田少将はマジマジと見上げる
「で、どうするのだ小川中尉?君はこれからネオソーカジオン連合の兵となるのか?それとも・・」
「閣下、あたしの答えは決まっています。あたしはカイヨウの遺志を受け継いだこの艦のクルーなのです」
ナツミはそう言うと飛び上がりCOOLのコックピットに戻る
「おい!小娘!!付き合え!!」
「え?ナツミさん、何処へですか?」
「ネオソーカジオン連合の旗艦「延坪」だよ。
「はあ」
「姫様、いえ芳美様。心神は損傷しています。私のユゼルをお使いください!!」
ヨシミはユゼルのコックピットに飛び上がる
「恒明、ありがとう!!ちょっと借りるね」
「司令!!小川中尉のCOOLが接近、所属不明のMSに追尾されています」
延坪の艦橋でサトミは兵の報告を受ける
「違うな・・あれは超創会の新型機だ。ナツミ・・思ったよりも帰りが早かったね」
二機のMSは延坪に着艦する
「サトミ、ありがとう。でもやっぱCOOLはあんたに返すわ」
「え、なんで?ナツミ?COOLが気に入らなかった?」
「違う。もうあたしは過去に拘るのを止めたんだよ。この17年間、NEVADAの幻影に惑わされてきた
あたしは戦う事でNEVADAのトラウマから逃げられると思っていた。NEVADAのせいで人生を失った
NEVADAのせいで式場のヲッサンに強化人間にさせられた。あたしは過去の亡霊を振り切る事にしたんだよ」
ナツミはヨシミをチラ見する。
「こんな意思を持てたのもあの子のおかげかも知れない・・・そう言えば」
「そう言えば何?ナツミ」
「サトミ、あんたのお父さん・・恒寿中尉はネイルユーガマに回収されたよ」
「ホントに!!」
「全身の火傷と手足はもう再生してたね。ただ親子の再会は当分先だろうね。何せ弟さんが先に話があるみたいだからさ」
「そう・・・」
「サトミ!!また来るわ!!じゃ!」
ナツミはそう言うとユゼルのコックピットに座る
「ナツミさん、ずるいですよ!!コレあたしが恒明に借りたんですよ!!」
「うるせぇ!!帰りはどうせ二ケツなんだからよ。ちょっとこの新型操縦させろや!!」
ユゼルは延坪を発艦するとネイルユーガマを目指した
「ありがとう・・ナツミ・・・そしてヨシミ・・あんな若い子があたしの叔母さんになるのかあ」
「しかし光神帝が既に巨人を持ち去っていたとは・・やはり伝説は本当だったのか」
ネイルユーガマの艦橋で真田大尉が分析結果を照合していた。
「岩石からかなりの高エネルギー反応が検出されました。推定で約1億年前ですね」
「そんな大昔に?この宇宙空間に途絶されていたのか?」
「しかしその巨人を光神帝は何処へ隠したのか?」座りなれないキャプテンシートから一色艦長が尋ねた
「地球の線はないでしょう。恐らくどこかのダークコロニーか・・我が家の古文書によれぱ巨人についてこんな言い伝えが・・
『その巨人手足から光の矢放つ時力は解放され星をも切り裂く無限の力を放出するだろう』と」
「つまり惑星、地球をも破壊できると言う事かね?」
「言い伝えでは。これはあのタイタニックより厄介な相手だ。果たして物理的に破壊できるモノなのかと・・そして」
「そして?もう聞きたくないんだが」
『箱舟光る時、巨人の火筒は宇宙に破滅をもたらし全ての生命は無に帰るであろう』
「それって?」シマが立ち止まる
「そう。巨人のベースとなる『母艦』と武器となる『飛び道具』の存在を示唆しているのです」
「つまり我々が勝てる見込みが無い・・と言う事になるのですかな?」
一色艦長はカイヨウより座り心地の硬いネイルユーガマのシートから立ち上がった
「だが果たしてその巨人が光神帝のモノになるのかな?その様な凶器は諸刃の剣だ。
扱いを誤れば光神帝自らが滅ぶ事になる。超克と巨人の力のバランスは全く未知だと私は思う」
新田少将はそう言うとブリッジを後にした。
「ユゼル01着艦します!!」
オペレーターはナツミと芳美の帰艦を告げる
573 :
名無しさん:2012/04/26(木) 23:47:31.64 ID:kYMmGz1/
保守
574 :
名無しさん:2012/04/27(金) 13:59:13.73 ID:wd35cs75
・ 悪意の塊サイコパスkのキ印は正論を諭されると粘着して荒らす。
・ 偉ぶる悪意の塊サイコパスkのキ印は一様に偽善的振る舞いをする悪であり、
知ったかをする悪意の塊サイコパスkのキ印は決まって度量が狭い。
575 :
作者 ◆XvQzUZ.XyY :2012/04/29(日) 00:37:39.97 ID:Q2KYsMKV
地球
CMCシドニー本部で笹井少佐は地球儀をマジックで塗りつぶしていた。
「少佐!!アジア方面隊がユーラシア大陸をほぼ全土制圧したそうです!!」
坂井少尉が報告に訪れた。
「何かおかしい・・・」
「何がですか?」
地球儀を回しながら笹井少佐は首を傾げる
「連邦政府が崩壊して早3週間。我々CMCの侵攻に対して光皇軍から目だった抵抗はない
地球の重要拠点はほぼCMCが制圧した。この違和感は何だ?」彼は指で地球儀を弾いた。
「光皇軍は旧地上軍ですからね。彼らもマインドコントロールにかかっていたのでは?
その光皇軍もほとんどがCMC側に寝返り地球圏の95%は我々がほぼ制圧を完了していますからね」
おっと、坂井少尉は通信機の受信を行う
「少佐殿!!番頭さんからの暗号電です」
「読め」
「普通、良い、悪いのどのニュースから読みますか?}
「・・・悪いのから頼む」
「光神帝がセンカクに封印されていた巨人を持ち去ったとの事です。現在捜索中との事・・
さらに巨人には「母艦」と何やら強烈な「武器」が存在するとの事であります」
笹井少佐は頭を抱えながら言った
「恐らく奴はその母艦と武器とやらを血眼になって探しているんだろう・・・やられたな」
「そんな簡単に見つかるんですかね?」
「巨人が手に入れば後は巨人が導いてくれるとか言う展開だろう?で良いニュースとは?」
「はっ、代表がコロニー連合とネオソーカ、旧ジオンと共闘条約を結んだそうであります!」
「光神帝を追うならコロニー圏の制宙権はもはや連邦宇宙軍ではなくコロニー連合にある。そいつは幸先いいな」
「それと空母タイタニックこと空母シンデンの撃沈に成功したとの事であります!。さらに超創会の新鋭艦
ネイルユーガマが進宙したとの事であります!!付随して新型のMSの先行量産型が艦載されているとの事です」
「ネイルユーガマの件は聞いていた。しかし連邦宇宙軍亡き今、空間戦闘用のMSは貴重だからな。で、普通のニュースとは?」
「はぁ、シンデンの指揮官遠ыP寿元中尉を拘束したそうです」
「やっとあのデブを捕まえたか・・・」笹井少佐はデスクから立ち上がった。そうか、一人唸った。
「地球での反乱は陽動だったのか・・我々は光神帝に一杯食わされたな」
「と、申しますのは?」
「時間稼ぎだよ。巨人とその母艦と武器の捜索の為だ。奴が巨人の「オプション」を
探しあてるのは時間の問題だろう。坂井!!我々も宇宙(そら)に上がるぞ。地上は他の師団長に任せる。」
「では我々もネイルユーガマに?」
「うむ。先の戦闘でセンカクの搭乗員がほぼ全滅と聞いている。ネイルユーガマにはそのカイヨウのクルーが
移乗したと聞いた。練度不足の搭乗員ばかりでは戦えない。地上軍のMS乗りの選抜は終えているのか?」
「ハッ!!選抜部隊50名、すぐにでも召集していつでも宇宙に上がれます。少佐!我々もまたMSで戦えるんですね?」
「ああ、だがまずは重力に魂を引かれた陸戦経験しかないヒヨッコ搭乗員を鍛える事から始める。奴らは陸戦の
経験はあっても無重力下での空間戦闘の経験は無いだろうからな。坂井!!ヲマエに助教をやってもらうぞ!!」
ネイルユーガマ 医療ラボ
LCLプラントで遠ыP寿元中尉は漂っていた。新田少将以下の監視の前で。
「中尉。よかったな?姪に握りつぶされなくて」真田はそう言うとプラントに
蹴りを入れる。いつもの彼なら超克。のフォースで指一本も触れずに人を殺せただろう。
たが彼の前には超克道の大先輩、恒明が目を光らせていた。
「後、2.3日すればLCL無しで肺で自発呼吸が出来る様になるそうだ。楽しみだよ」
真田の言葉に恒寿元中尉は視線を彼に当て力を集中させようとしていた。
だが次の瞬間、彼はプラントの中で仰け反る
「はうっ(@w仰け反り」
「ほう?恒寿殿?今、力を集めましたな。真田大尉殿の首をへし折ろうとした。だが無駄ですぞ。
私はあなたの力を封じる事ができる。あなたのオシメを取り替えた私に敵うはずがない」
恒明はプラントの前に仁王立ちして彼の力を封じる。
「恒寿殿?ミッドウェーに到着次第代表とお会いいただきます。処分は代表がお決になります」
「未成年の少女、さらに自分の姪にまで性的悪戯しようとした事も芳鳴大尉にはご報告させて頂きますから」シマがそっと呟く
「あをっあをっ(@w死んだふり」
「カイヨウも最後まで立派に戦ってくれたが機関の故障で止む無く雷撃処分したのは貴様のせいだぞ!!」
一色艦長もプラントに蹴りをくれる
「まあいい。親子対決では役立ってもらおう。恒寿中尉よ」
「ヲレは・・・ヲレは・・・(@w泣」
彼はまな板の鯉状態で実弟との再会を待つのみだけであった
小惑星ミッドウェーに入港したネイルユーガマ
練度不足の搭乗員の操舵での無事故の入港は奇跡に近いモノがあった。
「カイヨウに比べて舵の利きが遅いですね」
操舵手は一色艦長に愚痴をこぼす
「でかい艦だからな。いた仕方あるまい。しかしこれ程の巨艦を恒明氏とその他3名だけで
ランデブーポイントまで航行してきたとは・・・恐るべき制御力だな」
「例え一兵たりになっても戦う。そのコンセプトが我が超創会の基本です。艦長殿。操舵手がやられても
帰港できる様にこのネイルユーガマは作られています。代表がお待ちです。こちらへどうぞ」
恒明の導きで超創会ミッドウェー本部施設に案内されるネイルユーガマの幕僚達
その施設に「彼」は居た
「あなたが超克の碑の・・・お会いできて光栄です」一色艦長は芳鳴大尉と握手する
「大尉、元気そうだな」新田少将も肩を叩く。
真田も。シマも彼との再会を喜んだ。
「短時間ですが乗組員に休養、補給の後、光神帝追撃に出撃してもらいます」
「奴の居場所は?」
「タクマ議長側からおおよその潜伏先の情報は得ている。所在の確認が出来次第ですがね」
「大尉、いや代表。MSの搭乗員が圧倒的に不足していては戦闘に耐えられない。
艦装備の各種砲の扱いにも慣れていないんだ。これでは・・」
「地球からまもなく搭乗員を乗せたシャトルが到着します。かつての歴戦の勇士達がね」
詰めの話をしている彼らの前に恒寿元中尉が入った格納容器が搬入される。
「すみません。兄と話がしたい。少しはずして頂いてよろしいですか?」
「だが、ヨシミ君と再会の方が先の方がいいのでは?」
「先に嫌な仕事を片付けた方が娘との再会の感動がより大きなモノになるでしょうから」
「兄さん。久しぶりです。もはや20年ぶり位ですかな?」
芳鳴大尉は包帯を外しながら格納容器の前に立った
「ほう?私とキズの治り具合もほぼ一緒ですね。さすが兄弟ですね」
「よよよよよよよ芳鳴、ヲヲヲヲヲヲレをどうするつもりかね?(@w焦」
「感じなかったのですか?父が復活しました。」
「@w驚愕!!!!」
「父は破滅の巨人を発掘した。父の野望を止める為に兄さん。あなたにも協力して頂く」
「むむむむむ無理に決まってるじゃないかね(@w焦 ヲヲヲヲヲヲヤヂに敵う訳がない(@w泣」
「敵うか敵わないかはやってみないとわからない。もう時間が無いんだ兄さん」
「こここここ断る(@w断言」
「そうか・・・私の願いを受け入れてくれないとは。恒明、居るか?」
「ハッ、芳鳴様」暗闇の中から恒明の顔だけ浮かぶ
「この兄が入った格納容器をユゼルで宇宙空間に投棄してきてくれ」
「はっ、仰せのままに」
「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!(@w泣 やる、やる!!協力するにきまっているぢゃないかね?(@w荒」
「そうですか・・さすがは兄さんだ。宜しく頼みますよ。まずはLCLが必要でなくなったら
トレーニングから始めてもらう。また戦う戦士の体になる為のね。」
彼は格納容器に蹴りを入れながら言った
「恒明よ。芳美を呼んでくれないかね?(@w呼」
ネイルユーガマの格納庫で立ち尽くす心神と芳美
「少尉!!ユゼルの二期生産分ですがこの心神のノウハウがフィードバックされるステルス機として再設計されるようです」
心神を見上げるヨシミに小沢伍長が声をかける
「心神はどうなっちゃうの?」
「残念ながら廃棄処分になります。ですがこいつはユゼルの改良型として生き続けますよ。我々の夢だったステルスMSの量産の夢が叶うんです」
「ヲイ!!小沢伍長!!あたしのユゼルのサブモニター見てくんねえ?」
ナツミが自分に当てられたユゼルのコックピットから小沢を呼ぶ
「勿論二期生産分初号機は少尉用に私がフルチューンしますんで。じゃ、失礼します!!」
そう言うと小沢は小川機に走り去って行く。ヨシミは背伸びをしながら格納庫の窓から外を見上げる
小惑星の影の向こうに青い地球が見えた
かつて、芳美が体育館から見た青い空。それと同じ色を地球はしている。
「お爺ちゃん・・・光神帝との戦いは避けられないの?」芳美は考えた
「何故。同じ一族同士で争わなきゃならないの?それも超克の導きなの?」
「よんよん!!」シマがヨシミの肩を叩いた
「よかったわね。お父さん生きてて。あたしも驚いたわぁ」
「あのシマさん・・・ひょっとして・・お父さんの事が好」
「あ・・あらあらあらそう言えばお父さんがあなたを呼んでいたわ!!早く本部施設に行きなさい!!」
シマは顔を真っ赤にして誤魔化した。
「シマさん可愛いですね」
「コラ!!遠州特務少尉!!上官を侮辱する気かぁ!!早く行け!!」
「はいっ!!中佐殿!!りょーかい!!」
超克の血統は彼女を何処へ導くのか?
「機動戦士ガンダムBB(ダブルブー)〜Eの血統」FIN
※この小説はフィクションです。登場人物、団体などは全て架空のものです
581 :
名無しさん:2012/04/29(日) 06:37:20.76 ID:AFVvFqBw
乙
続きはまた何処かのスレでですか?
乙です
自分がテンションで書いた文章がここまで見事な物になるとは…
感激です、ただただ感激です。
583 :
名無しさん:2012/04/29(日) 23:45:32.38 ID:Q2KYsMKV
いつの間にか完結してたw
乙でした。次回作に激しく期待
「光神帝様、ご報告が」
「トリプロゥか。申したまへ(@wぷ」
「母艦と巨砲のレストアは順調に行っております。巨人本体の方も全て順調に
光神帝様のお申し付けの機体色を黄色に変更する件も既に終えています」
「うむ、黄色こそ超克のイメージカラー。人類を導く幸福の色彩なのだ。赤い巨神など許さぬ」
「幸せのハンカチも黄色でしたしねw」
「真田大尉、ひとつ聞きたい。あなたの家に伝わる古文書には「箱」に関しての記述はなかったか?」
「箱?箱とは?」
「その箱が開く時、連邦政府が転覆すると言われた箱が存在すると言う。箱の名称に関しては
諸説あるが我々は「アブラブタの箱」呼んでいる。光神帝と巨人に勝つにはこの箱が必要だ。」
「その箱があれば破滅の巨人を封じる事が出来るのですか?」真田大尉は息を呑む。
芳鳴代表は答えた
「光神帝はまだ「箱」の存在には気づいていない。これこそ父と巨人に
対抗できる唯一の希望なのだ!!「アブラブタの箱」を探してほしい。コロニー圏のどこかに
あると言われるその箱を・・・。そしてユゼルの他にもう一機、ワンオフの機体を開発した。
その名は「CG-X00 ユブターンガンダム!!」
「ユ、ユブターンガンダムだと!!」真田は驚愕する
だが二人は知らなかった。「アブラブタの箱」を開くカギが「ユブターンガンダム」だったと言う事を
「機動戦士ガンダムYT」近日連載開始
(嘘ですw)