銀魂 第181話 実況その6

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1ワールド名無しサテライト
8月30日。俺たちは喫茶店に集合した。
「うん、これで課題はひと通り終ったアル。……うーん、こんなんでよかったアルか? でも、まっ、こんなもんアル。みんな、ほかに何かしたいことアルか?」
神楽は何かもどかしそうに俺達を見回した。ところが俺達のありさまといったら、皆疲れきってただうつむいているだけだった。土方ですら、笑顔を凍りつかせて、返事をする気力もないといった感じだった。
「……まあ、いいね。この夏は一杯いろんなことができたから、もう充分アル」
神楽は何となく疎外感を感じているような表情を浮かべ、メモを折りたたみ始めた。
「じゃあ、今日はこれで終了。明日は予備日に開けといたけど、そのまま休みにしちゃっていいアル。また明後日、万事屋で会うアル」
神楽は少し声の調子を上げて、俺の前にレシートを滑らせた。それから、席を立った。ま、待て神楽……。
また来た。今までにない強烈なやつだ。俺の頭で、この瞬間の光景が禁忌を犯した錬金術師のように流れ込んできた。
ここで神楽を帰しちゃ駄目だ。ここで帰したら一万何千回と繰り返してきた、あの2週間をまた繰り返す羽目になっちまう。
だが、何をすべきなんだ? 何を言うべきなんだ? 神楽の言葉の中に、そのヒントはあったはずだ。だが、それは何だ? あいつは今まで、なんと言ってきた? わからない。思いつかない……。
俺ははっとして振り返った。喫茶店の自動扉が閉まる気配を感じた。神楽は、すでに夕日の下を歩いていた。
俺たちは茫然として、うつむいた。ループ確定だった。
2ワールド名無しサテライト
なんで急に落ちたんだ?