インデックス会長らを逮捕 粉飾決算の疑い
経営破綻したゲーム・コンテンツ製作会社「インデックス」(東京・世田谷)を巡る粉飾決算問題で、
循環取引で利益などを水増しした疑いが強まったとして、東京地検特捜部は28日、同社会長、落合正美容疑者(54)と、
妻で同社社長、善美容疑者(48)を金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕した。
特捜部は証券取引等監視委員会と連携し、不透明な会計処理の全容解明を進める。
関係者によると、同社は実際は取引をしていないのに、帳簿上商品の売買があったように見せかける循環取引の手法で、
IT(情報技術)システムやソフトウエアなどを取引先と仮装売買。
2012年8月期の売上高や利益を水増しした疑いが持たれている。
同社の有価証券報告書によると、同期の売上高は約183億円、最終損益は約4億円の黒字だった。
6期ぶりの黒字転換で資産超過状態とされていたが、売上高は循環取引でかさ上げされていたとみられる。
実際は債務超過だったことが同社の破綻後の内部調査で明らかになっており、
債務超過で上場廃止になるのを回避するため、循環取引が行われた可能性が高い。
一連の取引は経営陣が主導した疑いが持たれており、特捜部は組織的な粉飾決算の可能性もあるとみて捜査を進める。
落合容疑者はこれまでの日本経済新聞の取材に「不正はしていない」と疑惑を否定。
監視委の事情聴取にも同様の説明をしているもようだ。
インデックスは1995年設立。ジャスダックに上場していたが、昨年東京地裁に民事再生法の適用を申請し上場廃止となり、
セガサミーホールディングスに経営譲渡した。
その後、再生計画案を作成する見込みが立たないとして、今年4月に同地裁が再生手続きの廃止決定を出し、
破産する見通しになっている。
【日本経済新聞】=
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG28016_Y4A520C1CC0000/?n_cid=TPRN0009