京都市伏見区で生息が確認されている外来種のアルゼンチンアリの繁殖を食い止めようと、地元自治会や府、市、有識者でつくる防除対策協議会がこのほど発足した。住民ボランティアが協力して、毎月1回薬剤を散布したり、生息状況を調査している。
南米原産のアルゼンチンアリは、1993年に国内で初めて、広島県で確認された。
毒性はないが繁殖力が強く、住環境の影響や生態系の破壊などが懸念されている。
伏見区では2008年に見つかった。
防除に向けて住民や行政が勉強会を重ね、昨年12月に初めて殺虫効果のある薬剤を散布した。
防除体制を強化するため、5月に協議会を発足させた。
毎月1回、約80ヘクタールの地域内で約3千個の薬剤を配置している。
その3週間後に150カ所で生息数を調査している。
府保健環境研究所によると、「生息地域は狭まっていないが、個体数の減少はみられる」という。
7月上旬の防除活動では住民ボランティアら約20人が参加。
民家の玄関前や道路脇など、約5メートルの間隔で薬剤を置いて回った。
藤井正廣さん(66)は「まだ被害が出ていない地域も含めて、みんなで一斉に取り組まなければならない」と話した。
http://www.kyoto-np.jp/local/article/20130718000045 【京都新聞 2013年07月18日 11時20分配信】