◆サントリー、清涼飲料でベトナム進出 米ペプシコ現法に過半数出資
サントリーホールディングス(HD)は23日、清涼飲料事業でベトナムに
進出すると発表した。
子会社を通じて米清涼飲料大手ペプシコのベトナム現地法人に来春にも
51%を出資し、経営権を握る。出資額は非公表。経済成長に伴う飲料市場の
拡大が見込めると判断した。
サントリー傘下で東南アジアの飲料事業を手がける「サントリー食品アジア社」が、
ペプシコが1994年に設立した飲料・食品事業会社「ペプシコインターナショナル
ベトナムカンパニー」に出資する。
同社はベトナム国内に5つの自社工場を持ち、「ペプシコーラ」などを製造、
販売。同国清涼飲料市場でのシェアは2011年で約20%と、コカ・コーラや
地元メーカーを抑えてトップに立つという。
出資完了後、社名を「サントリーペプシコベトナムベバレッジ社(予定)」とし、
サントリーは役員3人を派遣する。当面はペプシコ商品の製造販売を引き継ぎ、
将来的にサントリーブランドの茶系、炭酸、コーヒー飲料などの生産を検討する。
同社によると、ベトナムの清涼飲料市場は過去3年間に毎年約20%の
ペースで拡大し、今後も10〜15%程度の高い伸びが期待できるという。
サントリー食品アジア社は既存のインドネシア、タイ事業などとあわせ、
東南アジア地域での売上高を15年までに11年比約5倍の1000億円に
引き上げる。
消費市場の持続的成長が見込めるベトナムには日系ビール、飲料大手の
進出が相次いでいる。サッポロビールはビール工場を昨年11月に設立。
キリンホールディングスは同3月、地元飲料メーカー「インターフード」を
連結子会社化した。
産経新聞 2012年10月23日
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/121023/biz12102315010011-n1.htm