◆規制委田中氏“信頼回復に特効薬ない”
国の新たな原子力の規制組織「原子力規制委員会」が今月19日に
発足するのを前に、委員長に就任する田中俊一氏ら5人が集まった
初会合が開かれ、田中氏は「失われた信頼の回復に特効薬はない」
と述べて、山積する課題に地道に取り組む考えを示しました。
「原子力規制委員会」は、去年3月の原発事故を教訓に、推進側の
経済産業省から原子力安全・保安院を切り離し、ほかの規制の業務と
共に一元化される組織で、今月19日の発足を前に、委員長や委員に
就任する5人が集まった初会合が開かれました。
この中で、委員長に就任する田中俊一氏が「課題に取り組む過程を見てもらい、
信頼できるかどうかを判断していただくことになる。失われた信頼の回復に
特効薬はない」と述べて、山積する課題に地道に取り組む考えを示しました。
また、田中氏は「今回の組織の発足の原点は東京電力福島第一原発の
事故にある」と述べて、15日、5人で、福島第一原発を視察することを決めました。
14日はこのほか、事故の原因を継続的に調べていく態勢を設けることや、
透明性を図るために専門家の意見を聞いていくことなどが提案されました。
原子力規制委員会は、発足する今月19日に開かれる初回の委員会で、
運営方針や原子力災害に備えた危機管理の対応のほか、規制の強化に
向けた議論などが行われることになっています。
NHK 2012.9.14
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120914/k10015038291000.html