不動産鑑定事務所など捜索…水増し増資容疑

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 大阪府吹田市のゲームソフト販売会社「NESTAGE(ネステージ)」(民事再生手続き中)が旧「かんぽの宿」などの不動産の現物出資で水増し増資をしたとされる事件で、大阪府警捜査2課は18日、
不動産評価額を鑑定した「共立不動産鑑定事務所」(東京都渋谷区)や現物出資した経営コンサルタント会社「クロスビズ」(同中央区)などを金融商品取引法違反(偽計)容疑で捜索した。

 有価証券報告書などによると、N社が2010年2月に行った第三者割当増資で、クロス社から旧「かんぽの宿層雲峡」(北海道上川町)など3物件の現物出資を受けた。その際、N社から依頼された不動産鑑定士は計13億円と鑑定した。

 3物件は06年、東京都内の温泉施設運営会社が旧郵政公社などから計約3億4000万円で購入。N社の増資1か月前、購入時より安い3億円以下でクロス社に転売されていた。
しかし、増資時点で3物件の評価額は、転売時の4倍以上に膨れあがっており、府警は、水増し増資の疑いがあるとして、16日にN社を捜索した。

 N社は増資時、不動産鑑定士事務所について「特別な利害関係のない独立した第三者」と公表していた。

 読売新聞の取材に、同事務所は「守秘義務があり、答えられない」とし、クロス社は「回答を控える」としている。一方、N社関係者は取材に「3物件は修復した上で、ホテルなどとして再活用する計画だった。
鑑定額には収益見込みも織り込まれており、不当に高いとは言えない」と話した。
(2011年2月18日16時02分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110218-OYT1T00740.htm