コートジボワール:大統領に退陣要求 国際社会、制裁表明
ttp://mainichi.jp/select/today/news/20101219k0000m030024000c.html 【ブリュッセル福島良典、ヨハネスブルク高尾具成】先月末に実施された西アフリカ・コートジボワールの
大統領選決選投票を巡る混乱で、一方的に「再選」を主張するバグボ大統領(65)に対し退陣を求める声が
国際社会で強まっている。バグボ大統領は退陣要求を拒否しており、事態収拾のめどは立っていない。
フランスのサルコジ大統領は17日、ブリュッセルで記者会見し、仏旧植民地であるコートジボワールの
バグボ大統領を「民意に反して権力の座にとどまっている。速やかに退陣する以外の可能性はない」と非難した。
欧州連合(EU)は17日に採択した首脳会議議長総括で、同国治安部隊によるデモ隊への発砲を非難、
バグボ大統領陣営に制裁措置を発動する方針を確認した。制裁では陣営幹部への査証(ビザ)発給が停止され、
EU域内の資産が凍結される。サルコジ大統領は退陣要求に応じなければバグボ氏自身に制裁が科せられると警告した。
また、国連の潘基文(バン・キムン)事務総長は17日の会見で、権力の座に居座るバグボ大統領の行為を
「許されるものではない」と非難し、政権移譲を要求した。
さらに、アフリカ域内からも非難が強まり、ケニアのオディンガ首相は同日、バグボ大統領を退陣させるべきだとし、
アフリカ連合(AU)に積極的対応を求めた。
一方、米国務省高官は16日、米国がバグボ大統領に対し「数日以内に国外に出なければ制裁を加える可能性がある」と
警告していたことを明かした。
コートジボワールの選挙管理委員会はいったん、野党指導者ワタラ元首相の当選を発表したが、バグボ大統領寄りの
憲法評議会が選挙結果を覆した。16日には最大都市のアビジャンで野党支持者と治安部隊が衝突し、20人が死亡した。
(続く)
(続き)
戦争犯罪や「人道に対する罪」を扱うオランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)はコートジボワールの状況を注視し、
流血事件の捜査に着手する用意を表明している。
コートジボワールは、60年の独立後、ウフエボワニ初代大統領が、カカオ農園拡大に向けて移民の受け入れを奨励し、
現在は同国人口の3分の1近くをマリやブルキナファソなど周辺国の移民やその子孫が占める。移民の多い北部のイ
スラム教徒らが土地所有権を剥奪されるなどの差別的扱いが問題になったこともある。
バグボ大統領は南部を地盤とするキリスト教徒なのに対し、ワタラ氏は北部を地盤とするイスラム教徒で、
母はブルキナファソ出身。こうした地域や宗教間の対立が、事態を複雑化している。
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コートジボワール大統領選_当選したワタラ氏拠点に旧大統領側が軍展開_国際社会から制裁も
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/liveplus/1292334315/ 駐コートジボワール大使のblogです。詳細な情報が載せられています。
コートジボワール日誌
ttp://blog.goo.ne.jp/zoge1 コートジボワールは1次生産品として石油産業のほか、コーヒー豆やカカオの生産量が非常に多く、
それぞれ世界流通の数割を占める大産業です。既に先物の値上がりが始まっているそうです。