JR西の補助スピーカ配線を切断 奈良電車区で4件
JR西日本は4日、関西線の電車の無線用補助スピーカーの配線が切れていたケースが
4件あったと発表した。人為的に切断されたとみられ、内部の人間が関与した可能性がある。
同社は「妨害行為で悪質」とし、奈良署が器物損壊容疑で捜査している。
JR西幹部は記者会見で「全社的に安全意識向上に取り組む中で、由々しき事態。
心配かけて申し訳ない」と謝罪した。
JR西によると、4件はいずれも奈良電車区所属の201系の車両で、6月21日〜
10月29日に運転士や検査員が発見。このうち10月29日は、大阪府八尾市の
久宝寺駅に停車中のJR難波発柏原行きの普通電車で、運転室にある
補助スピーカーの音声が出ないのを不審に思った運転士が、壁に引き込まれた
直径9ミリの配線を引っ張り、刃物のようなもので切られているのを見つけた。
列車無線は乗務員が輸送指令と通話する装置。補助スピーカーは声が聞き取りにくい
トンネル内や橋上で使えるよう1990年に配備された。乗務員は必要に応じスイッチを
入れて作動させる。
2010/11/04 22:11 【共同通信】
配線が切断された無線用補助スピーカー(JR西日本提供)
http://img.47news.jp/PN/201011/PN2010110401000684.-.-.CI0003.jpg