大雨の奄美 住民の救助難航
猛烈な雨が降り続いている奄美市住用町では
道路や住宅が水につかるなどの被害が出ているとみられますが、広い範囲で電話が通じず
車やヘリコプターも近づけないため救助活動は難航しています。
屋根の上に避難している人がいるという情報もありますが
詳しい状況がわからないまま夜を迎えています。
このうち大きな被害が出ているとみられるのが、奄美市住用町の中心部を流れる住用川流域の地区です。
この地区にある奄美市役所の住用総合支所によりますと
1階が水につかっているため職員は2階に避難しているということです。
支所の隣にある住用郵便局や、道路をはさんだ場所にあるグループホームも1階建ての建物が水につかり
郵便局では住民1人と社員7人が屋上でゴミ袋をかぶって雨をしのいでいるほか
グループホームでも数人が屋根の上に避難しているのが見えたということです。
また、この地区では小中学校の周囲の道路も水につかっているため
児童や生徒あわせて77人が帰宅できずに校舎の中で待機しているとみられます。
さらに、住用町の北東部を流れる川内川流域の地区、南東部の大川流域の地区でも
道路や住宅が水につかったり、土砂崩れで道路が寸断されたりといった被害が出ているとみられ
児童や生徒あわせて61人が学校から帰宅できなくなっているとみられます。
しかし、住用町の広い範囲で電話が通じなくなっているため、詳しい状況がわかっていません。
電話の交換局に水が流れ込み電源部分が冠水したためで
およそ400回線がつながらない状態になっているということです。
警察や消防には救助の要請が相次いでいますが、車では近づくことができず
消防はボートを出して救助を試みています。
鹿児島県は陸上自衛隊と海上自衛隊に災害派遣要請を打診していますが、奄美市上空の天候が悪く
救助用のヘリコプターが運航できないということです。
詳しい状況がわからず救助活動も進まないまま、夜を迎えています。
http://www.nhk.or.jp/news/html/20101020/t10014710791000.html