富士薬品工業、土地取引で得た所得17億円の申告漏れを指摘 国税局
2010.8.31 11:17
常備薬の販売大手の「富士薬品」(さいたま市大宮区)が関東信越国税局の税務調査を
受け、平成21年3月期までの1年間で約17億円の申告漏れを指摘されていたことが31日
分かった。うち5億円は悪質な所得隠しと指摘したもようだ。追徴税額は約6300万円と
みられ、同日までに同社は更正通知を受けたとみられる。
関係者によると、富士薬品は数年前から東京都内や神奈川県などの土地の売買を計画。
土地の購入を進めていたが、転売がならなかったとして損失処理した。
しかし、関東信越国税局が調査したところ、損失処理したうち関東地方の土地をめぐる
損失が意図的に過大となっていたり、東京都渋谷区や港区の土地を子会社を介して購入
した土地の損失の計算に誤りがあった。こうした申告漏れ総額は17億円以上にのぼり、
意図的な損失の過大は5億円にのぼった。
産経新聞の取材に富士薬品は「更正通知は受け取った。これから内容を吟味して対応を
検討する」としている。
富士薬品は昭和5年、富山県で置き薬の販売会社として創業、29年に設立された。
置き薬の販売のほか、同社のホームページによると、埼玉県を中心にドラッグストア
「セイムス」を平成22年3月期で374店舗展開している。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100831/crm1008311118007-n1.htm