群馬県警 やまぬ「運転中の携帯」 摘発、過去最悪ペース
2010.6.10 02:37
運転中の携帯電話使用の摘発件数が平成18年以降、年々増加して
いる。群馬県警交通指導課のまとめによると、今年は5月末現在で
1万1565件の摘発があり、過去最悪を記録した昨年を上回るペース
で、死亡事故も2件起きている。
飲酒運転や酒気帯び運転での摘発件数が減少する一方で、一向に
減少の気配をみせない携帯電話使用。県警では「画面を見たりしている
間は前方不注視の状態で、大事故につながる危険がある」として、取り
締まりを強化する方針。(森本充)
運転中の携帯電話使用については、平成16年11月に改正道交法が
施行され、交通の危険を生じさせた場合だけでなく、手に持って使用して
いるだけでも罰則が科されることとなった。
17年の摘発は9576件だったが、19年には2万227件、21年には2万
7384件を記録した。今年に入っても増加傾向に歯止めはかからず、
5月末までに1万1565件を数え、年間3万件に迫る勢いとなっている。
平成19年9月に罰則が強化された飲酒運転の摘発は、20年が1020件、
21年が770件と減少傾向にあるのとは対照的で、携帯電話に関する
モラルの低さが、浮き彫りになった。
同課は「携帯電話は見た目ですぐに違反と分かるため、最も摘発しやすい
違反とはいえる。しかし、毎年の増加は、違反という意識が薄い表れ」とみている。
だが、携帯電話の使用は前方不注視のほか、信号無視や優先通行妨害
など、他の違反と密接に関連する。県警交通企画課によると、今年はすで
に2件の死亡事故が起きている。
同課では「『ちょっとくらいなら』という気の緩みもあるかもしれないが、事故
と隣り合わせであることを忘れないでほしい」と、警鐘を鳴らしている。
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/gunma/100610/gnm1006100239000-n1.htm