今年度の新規国債の発行が過去最大に膨らむなか、財務省は、低迷する
個人向け国債の販売のてこ入れを図るため、来月から、償還までの期限が
3年の新しい商品を売り出すことになりました。
個人向け国債は7年前に販売が始まり、信用力の高さから一時は投資家の
人気を集めましたが、リーマンショック後の金利の低下などで、このところ
販売が落ち込んでいます。財務省では、今年度の新規国債の発行額が過去最大の
44兆円余りに膨らむなか、国債の引き受け手を幅広く確保する必要があるとして、
個人向け国債の販売のてこ入れを図ることになりました。具体的には、
償還までの期間が従来の10年と5年の2種類のタイプに加えて、来月から、
期間が3年の商品も新たに売り出します。また、従来の商品は年4回の募集
だったのに対し、期間が3年の商品は、毎月募集を行う計画です。
ギリシャの財政危機をきっかけに世界的に金融市場の混乱が広がるなか、
先進国で最悪の水準の債務残高を抱える日本に対して、今後も国債を安定的に
発行していけるのか懸念する声も出ています。政府は、日本国債への信頼を
つなぎとめるため、来月、財政健全化の方針を発表するとともに、国債の
多様化もさらに進めていくことにしています。NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100522/k10014614291000.html