「太陽嵐」の影響を再現 宇宙天気予報へ第一歩 2010/03/15 18:52
太陽からエックス線などの電磁波や、プラズマ粒子が爆発的に放出される現象「太陽嵐」が
発生した時の宇宙環境の乱れを再現できるモデルの開発に成功したと、京都大の柴田一成
教授(太陽・宇宙プラズマ物理学)のチームが15日発表した。
太陽嵐は、人工衛星の故障や船外活動をしている宇宙飛行士の被ばくの原因になるほか、
地上に伝わると磁気嵐となり、停電を引き起こす恐れがある。
チームは「太陽嵐など宇宙天気の被害を最小化するのに役立つ研究で、宇宙天気予報を
実現する第一歩」としている。
太陽表面の磁場の強さと向きを調べる太陽観測衛星「ひので」などのデータを分析し、
モデルをつくった。
チームは、このモデルに2006年12月に太陽嵐が発生したときの「ひので」の観測データを
入力してスーパーコンピューターで計算したところ、当時起きた太陽嵐から磁気嵐に至る状況
をほぼ再現することができた。
http://www.47news.jp/CN/201003/CN2010031501000807.html