2億円余所得隠し指南の疑い
「借りたカネは返すな!」という題名でベストセラーになった本の著者で、
借金で苦しむ中小企業の再生で知られる経営コンサルタント会社の
社長が、ゴルフ練習場経営者の2億円余りの所得隠しを指南したとして、
所得税法違反の疑いで、15日未明にさいたま地方検察庁に逮捕され
ました。社長は逮捕前の14日夜、NHKの取材に「脱税を手助けする
意図はなかった」などと話していました。
逮捕されたのは、東京・千代田区にある経営コンサルタント会社
「セントラル総合研究所」の社長、八木宏之容疑者(50)と、元専務の
森田耕一郎容疑者(54)です。さいたま地方検察庁の調べによります
と、八木社長らは、平成19年に千葉県習志野市のゴルフ練習場経
営者が不動産を売却した際、実際には2億3000万円余りの所得が
あったのに大幅に少ない420万円余りだったと装い、所得税など
3400万円余りを脱税するのを指南したとして所得税法違反の疑いが
持たれています。
八木社長らが税金逃れを指南しているという疑惑は、去年脱税で
有罪が確定した東京の不動産会社の事件の捜査で浮かび、検察庁と
国税当局が調べを進めてきました。八木社長は、ほかにも資産隠しや
所得隠しを指南した疑いがあるということで、さいたま地検は捜査して
います。八木社長は、みずから「再生屋」を名乗って、借金で苦しむ
中小企業の再生を指南し、「借りたカネは返すな!」という題名でベスト
セラーになった本の著者としても知られています。15日未明に逮捕された
八木社長は、14日夜のNHKの取材に対し「脱税を手助けする意図は
なかった。落ち度があれば当局に指摘していただきたい」と話していました。
NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/k10014990781000.html