沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題をめぐって、鳩山総理大臣が
26日、グアムへの全面的な移設は困難だという認識を示したことに
ついて、与党内では社民党を中心に反発や懸念が出ており、今後の
調整に影響を与えるものとみられます。
普天間基地の移設問題をめぐり、社民党などからグアムへの移設を
目指すべきだという意見が出ていることについて、鳩山総理大臣は
26日、「グアムは候補地の1つとしてはあったと思うが、現実の中で
考えれば、抑止力の観点から、必ずしもグアムに普天間基地のすべてを
移設させることは無理があるのではないか」と述べ、抑止力の観点から
普天間基地のグアムへの全面的な移設は難しいという認識を示しました。
この発言について、社民党幹部の1人は26日夜、「政府・与党で
今月、『移設先は与党3党で協議して決める』などとする方針を決めた
ばかりなのに、鳩山総理大臣がグアムへの移設を否定する発言をする
のは不謹慎だ」と述べて、反発しています。
また民主党議員の一部からも、「政府・与党で本格的な議論をしようと
いう矢先に、こうした発言が出ることは緊張感が足りない」といった懸念
が出ています。
鳩山総理大臣は、来年5月までに、新たな移設先も含め結論を出した
いという意向を明らかにしており、28日政府・与党の作業部会が初会
合を開き、具体的な検討に入ることにしています。その矢先の鳩山総理
大臣の発言に対し、社民党を中心に反発や懸念が出ていることから、
今後の調整に影響を与えるものとみられます。NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/k10014683101000.html