地デジとタクシー無線の混信障害相次ぐ 近畿通信局、各地で対策計画 [12/19]

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1暗黒男爵φ ★
地デジとタクシー無線の混信障害相次ぐ 近畿通信局、各地で対策計画
2009.12.19 20:03

 タクシー無線がテレビ電波と混信し、地上デジタル放送(地デジ)の視聴に障害が起こる
事例が京都市や和歌山市、兵庫県など近畿各地で相次いでいることがわかった。
国がデジタル化による電波の有効利用を推進してきた“副作用”ともいえ、総務省近畿総合
通信局は、混信を解消するため、地デジの受信設備の改善など、各地で対策に乗り出す。

 現在、アナログ方式でも流されているテレビ電波は平成23年7月に地上デジタル方式に
完全移行する。近畿総合通信局によると、近畿2府4県の地デジ普及率は9月現在で
70.4%。一方、タクシー無線も15年からデジタルの免許が交付され始めた。近畿で無線
を積んだタクシーは約5万9千台あるが、デジタル化の割合は3月末で15%に達している。

 デジタル化に伴い、地デジとタクシー無線とが混信し、テレビ画面が波打ったり、ノイズの
線が入ったりして視聴に支障をきたす地域が出ており、昨秋ごろから全国的に被害の情報
が総務省や各地の通信局に寄せられているという。

 混信はアンテナに地デジ用ブースター(増幅器)を設置している世帯で起きているとみられ
地デジの電波とともに近くを走るタクシー無線の電波を拾ってしまい、この電波がノイズとし
て増幅されるのが主な原因。タクシー無線の基地局に近い世帯では頻繁に起こる。また、
地デジと周波数帯域が近いアナログ無線でも混信することがあるという。

 京都市や和歌山市、兵庫県明石市、滋賀県守山市で被害を把握。いずれもNHK総合と
ローカル局(KBS京都、サンテレビジョン、テレビ和歌山、びわ湖放送)の電波は良好に
受信できるものの、在阪の民放は混信により良好な受信が困難になっている。

 このため、近畿総合通信局と近畿広域地上デジタル放送推進協議会は、アンテナと増幅
器の間にタクシー無線の電波を取り除く特殊なフィルターを設置し、地デジの電波だけを
通すことで混信の解消を目指す。来年度にかけ、被害の申告があり混信が実際に確認でき
た世帯から工事を行う。

http://sankei.jp.msn.com/economy/business/091219/biz0912192007012-n1.htm