電線でカルテルか 公取が検査 12月17日12時14分
建物内の配線などに使われる電線をめぐり、大手メーカー5社が販売価格を引き上げる
などのカルテルを繰り返していた疑いがあるとして、公正取引委員会は独占禁止法違反の
疑いで17日午前、各社を立ち入り検査しています。
立ち入り検査を受けているのは、いずれも東京に本社がある、住電日立ケーブル、
フジクラ・ダイヤケーブル、古河エレコム、昭和電線ケーブルシステム、矢崎総業の
大手電線メーカー5社の本社や支店などあわせて二十数か所です。
関係者によりますと、各社は4〜5年前から、建物内の配線などに使われる電線を建設
会社などに販売する際、担当者があらかじめ話し合い、販売価格を引き上げたり維持した
りするカルテルを結んでいたとして、独占禁止法違反の疑いがあるということです。
電線の主要な材料となる銅の価格の上下にかかわらず一定の利益を確保しようとした
ことが背景にあるとみられていて、公正取引委員会は関係者から事情を聴いて実態解明
を進める方針です。建物向けの電線の国内の市場規模はおよそ2400億円で、大手5社
だけでほぼ100%のシェアを占めるということです。
立ち入り検査について、住電日立ケーブルは「コメントできない」、フジクラ・ダイヤケー
ブルと古河エレコムは「担当者が不在でわからない」、昭和電線ケーブルシステムと矢崎
総業は「立ち入りを受けているのは事実で今後、対応を検討したい」などと話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/k10014471831000.html