予算編成の基本方針決定
鳩山内閣は15日、来年度予算編成の基本方針を閣議決定した。
不況による税収落ち込みを踏まえ、新規の国債発行額を「約44兆円
以内に抑える」とした。ただ、当初予算ベースで国債を44兆円発行する
と過去最大となる。歳出削減のため、マニフェスト(政権公約)に掲げた
新規施策の圧縮や事業仕分け結果の「厳格な反映」も盛り込んだ。
基本方針では、雇用環境の悪化や物価下落が続くデフレの影響で、
景気の先行きに厳しい見通しを示し、「直近の財政拡大的な国債
発行の水準をある程度容認する」と明記。今年度の当初予算と第1次
補正予算の国債発行額44兆円を上限とし、景気を下支えする方針を
示した。
来年度予算の概算要求額は過去最大の約95兆円。歳出削減や
新規施策の圧縮が進まず、財源が足りない場合には国債発行ではな
く、特別会計の「埋蔵金」などの税外収入を活用し、財政規律への
一定の配慮を示す。
総額7.2兆円の緊急経済対策を盛り込んだ今年度第2次補正予算
案も、同時に閣議決定した。第1次補正予算のうち、不要不急と判断し
て執行を凍結した分の2.7兆円や、低金利で余った国債費などの歳出
を減額修正。今年度の税収見通しが当初の約46兆円から約9兆円
減少する分を補う国債発行や、緊急経済対策の財源不足を補う建設
国債の発行を新たに計上する。 asahi.com
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