沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題は、与党内から出ていたグアムへの
移設について、北澤防衛大臣が否定的な考えを示したことに社民党が反発
するなど、政府・与党内での足並みの乱れも表面化しており、鳩山総理大臣は、
11日夜、与党3党の党首会談であらためて結束を確認し、政府の方針の取り
まとめを急ぐことにしています。
普天間基地の移設問題をめぐって、鳩山総理大臣は、来週、国連の会議、
COP15の首脳級会合に合わせて日米首脳会談を行いたいとしていましたが、
アメリカ側が現実的でないと難色を示したことに加え、鳩山総理大臣自身も
こだわらない考えを示したことから、首脳会談は見送られる見通しとなりました。
ただ、政府としては、できるだけ早く方針を取りまとめたうえで、休止状態となって
いる日米の作業部会を再開したいとしており、政府内では、年内に移設先を決め
ることは困難なものの、訓練の移転を行うなど、基地周辺の騒音や危険性を減ら
すことができないか、アメリカ側に交渉を求めるべきだという意見も出ています。
こうしたなか、グアムを視察した北澤防衛大臣が、与党内から出ていた普天間基地の
グアムへの移設について、「日米合意から大きく外れる話だ」と、否定的な考えを示し
たことに対し、移転を求めている社民党は、重野幹事長が「ちょっと見て結論が出る
ような簡単なものではない」と述べるなど、反発を強めています。
このため、平野官房長官は北澤防衛大臣に対し、「軽率で誤解を生む発言だった」
として、今後の発言には注意するよう口頭で伝えたほか、鳩山総理大臣も、11日、
北澤大臣から発言の真意を聞きたいとしています。このように普天間基地の移設
問題をめぐって、政府・与党内での足並みの乱れも表面化していることから、鳩山
総理大臣は、11日夜、与党3党の党首会談であらためて結束を確認し、政府の
方針の取りまとめを急ぐことにしています。
http://www3.nhk.or.jp/news/k10014337971000.html