民主党が、衆院選で初当選した143人の新人議員を鍛える教育を本格的に始めた。
党の会合への出欠や遅刻を厳しくチェックし、忙しい先輩議員に代わって国会の委員会に
出席するなどの「ぞうきんがけ」も徹底させる。小沢一郎幹事長の意向が色濃く反映して
おり、さながら「小沢小学校」の様相だ。
首相官邸といえども新人教育には口出し禁止。そんな党の姿勢が早速表れたのが、
予算の無駄削減に取り組む行政刷新会議の人選だ。作業にあたる「事業仕分け人」の
政治家32人のうち、14人を新人議員が占めていたが、根回し不足に党側が反発。
新人はメンバーから外れる見通しだ。
政策の前に国会のイロハをたたきこむ――。現場責任者の山岡賢次国会対策委員長は
23日、週明けの臨時国会召集を控え「1期生は来週から毎朝8時半に国対の勉強会に
入る。そちらが優先だ」と記者団に強調した。
「授業」が始まったのは、13、14日の研修会から。小沢氏は「先輩の言うことを聞き
ながら修業を積んで、地元の期待に応えられる政治家に育って欲しい」と訓示した。
その裏で党職員が出欠や遅刻をチェック。研修会を海外渡航で欠席したある新人議員
には「厳罰」が下った。公共事業などをめぐる論戦で注目を浴びそうな衆院国土交通委員会
への所属を「見せしめ」(党幹部)で外されたのだ。
新人教育は十数人単位の班ごとに行われるが、班長となった中堅の国対副委員長らも
指導の成果を問われる。26日から班別の勉強会が本格化するが、「新人の中には首長
経験者もいるので、ほかの新人の人生顧問役になってもらいたい」と話す班長もいて、
どんな教育メニューになるかは、各班長の工夫次第だ。
http://www.asahi.com/politics/update/1024/TKY200910240201.html