文科省、体力テストは全員参加 来年度も「なお研究必要」
文部科学省は17日、小5と中2が対象の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」
(全国体力テスト)について、来年度も現行の全員参加で実施する方針を決めた。
鈴木寛文部科学副大臣が関係部局に指示した。文科省は来年度予算の概算要求に
関連経費として約2億8千万円を計上した。
文科省は全国学力テストの対象を小6と中3全員から40%の学級の抽出に変更
することを決めたが、体力テストは現行方式を維持することになる。
民主党は政権獲得前、税金の無駄遣いをなくすための事業仕分けで、体力テストも
抽出方式に切り替え、毎年の実施も見直すべきだとしていた。
政務三役の一人は「体力テストの方式変更は、教育関係者からもっと研究した方が
良いとの指摘がある。少し時間をかけて見極めたい」と話し、実技種目の差し替えも
含めて今後、検討を続ける考えを示した。
体力テストは子どもの運動能力の低下が問題視される中、2008年度から実施。
握力、上体起こし、50メートル走など8種類の実技で体力を測定している。
生活習慣や食習慣、学校の体育行事の実施状況なども調べている。
文科省は、基本的な体力や運動能力について国民全体の状況を把握し、
政策に反映させるため、1964年度から毎年、6〜79歳を対象にした数万人規模の
「体力・運動能力調査」を実施。体力テストは目的や内容が重複しているとの批判も
出ている。
http://www.daily.co.jp/society/main/2009/10/17/0002449585.shtml