難民申請審査、参与員を増員 迅速認定へ法務省
法務省は難民不認定に対する異議申し立ての審査期間を短縮するため、第三者として
法相に意見を述べる学識経験者ら「難民審査参与員」を、年内にも現在の28人から、倍増
も視野に入れて大幅に増員する方向で調整に入った。
難民認定申請者は、政情不安の続くミャンマーから出国した人の申請が急増し、1998年に
133人だったのが、2008年は1599人と10倍以上に。審査態勢が追いつかず、申請から異議
審査の結果が出るまで平均2年以上かかっている。申請者は労働を許可されず生活に困窮
するケースが目立つため、審査の迅速化が課題となっていた。
08年で、難民認定者は57人、不認定となり法相に異議申し立てしたのは429人、異議申し
立てが認められ難民として認められたのは17人となっている。また、不認定だが人道的配慮
で在留を特別に許可したケースは360人だった。
民主党は、衆院選直前にまとめた09年政策集で、迅速で適正な難民認定のために内閣府
への「難民認定委員会」新設を明記するなど難民支援を重視。機構改革は時間がかかるた
め、参与員増員に着手することにした。〔共同〕(23:32)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20091017STXKD047614102009.html