3役主導概算要求、与党議員口出しできず
鳩山内閣が初めて手掛ける2010年度予算の概算要求取りまとめは、民主党が掲げる
「政策決定の政府一元化」に沿って閣僚と副大臣、政務官の「政務3役」が主導した。
与党議員はほとんど口出しできず、自民党が政権の中心だった時代とは大きく様変わりした。
各府省庁の概算要求は、政務3役が官僚提出の要求案を精査。衆院選マニフェスト
(政権公約)を柱に、事業を取捨選択した。
自民党中心政権当時は、予算編成の節目ごとに党の各部会や総務会などに報告したり
了承を求めたりしたが今回、与党議員の出る幕は各副大臣が主催する「政策会議」が唯一
の機会。これも「意見」を聞くだけで、どのように反映させるかは政務3役の判断に委ねられた。
このため国土交通省が13日に開いた会議は、前原誠司国交相が「公共事業を見直せば、
皆さんの地元に問題が生じる。覚悟してほしい」と宣言。出ばなをくじかれた格好の出席者
からは「ダムや高速道は地域社会の基盤だ」などの声があったものの、地元の具体的な
事業要望は皆無だった。
党内議論の舞台だった党政策調査会も小沢一郎幹事長が主導して廃止。民主党内では
「政府に入れなかった議員は、政策に口を出すなと言うことか」(中堅)などの声も漏れて
いる。(共同)
[2009年10月15日21時15分]
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20091015-555972.html