円高 3割超の企業に影響懸念
外国為替市場でこのところ急激に進んでいる円高によって、自動車など
輸出関連企業を中心に、30%を超える企業に減益などの影響が出かね
ないことが、経済産業省の緊急調査でわかりました。
この調査は、経済産業省が全国の企業130社余りを対象に、円相場が
一時1ドル・88円台まで上昇するなど、このところの急激な円高ドル安が
企業業績に与える影響について緊急に聞き取りを行ったもので、7日に
全国の経済産業局長が出席した会議で結果が報告されました。
それによりますと、1ドル・90円前後の円高水準が続いた場合、「増益」に
なると答えた企業は、輸入原材料の調達コストが下がる紙パルプや化学を
中心に全体の1.5%でした。これに対して、「深刻な減益」、または「多少の
減益」になると答えた企業は、あわせて32.3%に上り、自動車などの輸出
企業や中小企業を中心に円高への懸念が広がっていることを示しています。
企業の間では、為替リスクを減らす取り組みも進んでいるということですが、
経済産業省では、厳しい経済状況のなかで、円高で企業業績がさらに圧迫
されかねないとして、影響を注意深く見ていくことにしています。
http://www3.nhk.or.jp/news/k10015975831000.html