ピョンヤンを訪れた中国の温家宝首相に対し、北朝鮮のキム・ヨンイル首相が「朝鮮半島の
核問題発生の責任はアメリカにある」と述べ、北朝鮮としては、まずはアメリカとの直接協議
を優先したいとの考えをあらためて示したものとみられます。
北朝鮮の朝鮮中央通信によりますと、北朝鮮のキム・ヨンイル首相は4日、中国の温家宝首
相との会談の中で「朝鮮半島の核問題発生の責任はアメリカにある」と指摘したうえで、
「2国間や多国間の対話を通じて非核化を実現したい」と述べました。キム首相の発言は、
北朝鮮として、まずはアメリカとの直接協議を優先したいという考えをあらためて示したもの
とみられ、キム・ジョンイル総書記が5日にも開催される見通しの温首相との会談で、6か国
協議復帰をめぐってどこまで踏み込んだ言及をするのか注目されます。一方、温家宝首相
は4日夜、キム・ジョンイル総書記とともに、中国の古典小説を題材にした歌劇を観覧し、
出演者や観客の市民から盛んな拍手を受けていました。また5日は、朝鮮戦争で犠牲に
なった中国人兵士の墓地を参拝し、戦闘に参加して戦死した毛沢東主席の息子の像に花輪
をささげました。また、5日付けの北朝鮮の朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は、6ページの
紙面の半分を割いて温家宝首相の訪朝を大きく伝え、中朝両国は友好ムードを盛り上げて
います。
http://www3.nhk.or.jp/news/k10015913151000.html