麻生氏収入は1億5300万円
民主・自民両党の有力者の資金管理団体を2008年の政治資金
収支報告書で比較すると、民主党の小沢一郎幹事長の豊富な資金力
が際立つ。
小沢氏の資金管理団体「陸山会」の収入は1億6304万円。7月に
同氏が会長を務める財団に無償譲渡された東京・麹町のマンションの
取得価格を除く実質分は5304万円となる。この中には、企業献金の
受け皿となっている党岩手県第4区総支部や関係政治団体「小沢一郎
政経研究会」からの献金、合計3300万円が含まれる。
また、マンションや駐車場など12件(土地を含めた取得価格は9億
2429万円)を所有している。ただ、不動産保有をめぐっては、政治
資金の運用を禁じた政治資金規正法に抵触する疑いが指摘され、07
年には関係政治団体などから403万円を得ていた賃料収入は、08年
2月以降は計上されていない。
民主党のほかの有力者の収入は、山岡賢次国対委員長がセミナー
開催収入を柱に1919万円、野田佳彦財務副大臣が984万円。輿石
東参院議員会長は1万円未満だったが、事務所は「前年からの繰越金
で賄った」としている。
一方、自民党首相経験者4人の収入を見ると、麻生太郎氏が1億
5307万円で最多。次いで森喜朗氏1億4712万円、安倍晋三氏1億
694万円、福田康夫氏4640万円の順だった。福田氏を除く3人はい
ずれもパーティーで8000万円超を計上した。
福田氏の辞任を受け、08年9月に首相に就いた麻生氏は、全国に
散らばる関係政治団体を通じて4700万円を集め、収入は前年に
比べ12.1%増加している。福田内閣(当時)の支持率が低迷する
中で、「ポスト福田」をうかがいながら集中的に政治資金を集めていたと
みられる。(2009/09 /30-17:13)JIJI
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009093000769