大阪市損害額は230万円 関係職員に負担要求へ
2009.9.10 02:18
大阪市発注工事をめぐり、競争入札を回避するために工事を
分割するなどして業者と随意契約を結んでいた問題で、市が
損害額を約230万円と算定したことが9日、分かった。
今後、関係部局の職員に損害額の負担を求める方針。市が
同日開いた不適正契約等調査部会で明らかにした。
市によると、51事業のうち、環境局の9事業と港湾局の2事業
の計11事業で入札を実施していれば、より低価格で契約できた
可能性があったという。
11事業の契約金額は計2304万円。市は過去の入札談合
事件の判例を基準に契約金額の1割を損害額と算定した。
工事の分割発注や架空工事のでっち上げが行われた要因として
は、「職員が事務に要する時間と手間の省略を図った」と総括。
受注が一部業者に集中していた実態もあったが、特定業者との
癒着は確認できなかったとしている。再発防止に向けては、職員
の意識改革とともに随意契約ガイドライン(仮称)の整備を進める。
市は不適切な契約手続きに関与した職員について、戒告を基本
として処分内容を検討する。
この問題は、市環境局が建築工事発注の際、本来は一般競争
入札が必要な100万円以上の工事なのに、価格を低く見積もって
業者と随意契約を結び、業者への少額の架空工事の計上などで
帳尻を合わせる不正行為があったことが今年3月に発覚。
その後、市が設置した同部会の調査で、平成19〜20年度の各
部局の随意契約のうち51事業191件が不適正な契約だったこと
が分かり、市は損害額の算定や再発防止策の検討を進めていた。
http://sankei.jp.msn.com/region/kinki/osaka/090910/osk0909100219001-n1.htm