登記申請を代行する土地家屋調査士から接待を受けたり、付け届けを受け取ったりし
ていたとして、名古屋法務局は24日、同局管内の統括登記官を減給3か月(10分の1)、
総務登記官や登記官など3人を戒告の懲戒処分にしたと発表した。
4人はいずれも50歳代。発表によると、統括登記官は2004年4月〜07年12月、
顔見知りだった愛知県内の60歳代の土地家屋調査士から、名古屋市内の居酒屋と
スナックで4回(計3万6000円相当)の飲食の供応接待を受けたほか、08年までの
9年間に18回にわたって、盆暮れの付け届け(計5万4000円相当)を受け取った。
ほかの3人は、統括登記官に誘われ、飲食接待に同席したり、付け届けを受け取った
りした。いずれも、国家公務員倫理法に違反するという。
同局によると、調査士と統括登記官は40年近い付き合いがあった。今年2月、匿名の
投書があり、統括登記官に事情を聞いたところ、「法律の勉強会を開いてほしいと頼まれ
仲間に声をかけた」と認めた。
同局は調査士がこの期間に担当した約600件の表示登記申請をすべて調査したが、
「登記官らが便宜を図った形跡はなく、供応接待は職務上の便宜を図ることが目的では
なかったと判断した」と懲戒処分にとどめた理由を説明している。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090725-OYT1T00066.htm