キリンHD社長インタビュー…「対等の精神」で
キリンホールディングスの加藤壹康(かずやす)社長(64)は22日、
読売新聞のインタビューに応じ、サントリーホールディングスとの
統合交渉に「対等の精神」で臨み、早期合意を目指す考えを示した。
(聞き手 戸田雄)
─―サントリーとの統合を目指す理由は。
加藤社長「サントリーは、我々の最強のライバルだが、機動性、活力、
戦略性など、素晴らしいものを持っている。一部地域で製品の共同
配送などをやった結果、信頼し合えるという実感もある」
「キリンはアジア、豪州の『食と健康』の領域でリーディングカンパニー
を目指している。サントリーと(統合が)可能なら、実現はより近づくと
いう判断だ。(市場は)非常にグローバル化されており、今までの延長
線上の取り組みではだめだ」
─―サントリーが非上場であることは統合の障害にならないか。
加藤社長「ならないと思う。資産査定で互いの企業価値は明確になる。
公正取引委員会にも統合に向けた交渉に入ったことを伝えた。公正な
判断をいただく」
─―サントリーは年内合意、対等合併を求めている。
加藤社長「みだりに(交渉を)長引かせることはない。ただ、対等な精神で
(交渉を)やるのは当たり前だが、『対等の精神』と『対等合併』とは全然違う。
(統合比率は)両社で協議して最善を求めていく」
◆PBはやらない◆
─―サントリーは、スーパーなどへの自主企画商品(プライベート
ブランド=PB)の供給に積極的だ。
加藤社長「キリンというブランドを喜んでいただける商品を開発する
のが、我々の考え方だ。キリンとしては、PBはやらない」
─―統合後もキリンのブランドは残すのか。
加藤社長「様々な可能性を検討している。今説明する段階にはない」
(2009年7月23日07時30分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090723-OYT1T00220.htm?from=main1