一宮市が地球温暖化対策のための行動計画「エコアクション一宮」で定めた、
市の施設の温室効果ガス排出量を2010年度までに、05年度から6%削減するという目標が、
08年度で早々と達成された。08年4月から始まった新たなごみの分別により、
可燃ごみの焼却量が減少したことなどが要因のようだ。
一宮市は国の地球温暖化防止プロジェクト「チーム・マイナス6%」に合わせ、
2市1町が合併した05年度を基準にしたエコアクション一宮の取り組みを開始。
市が運営する施設で冷暖房節約や紙の裏面使用を推進するなどして、
二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出を減らそうと努めてきた。
05年度の温室効果ガス排出量は11万9000トンで、07年度までは減らずに漸増したが、
08年度には05年度比10%減の10万7000トンとなった。
減少の理由について市環境保全課は「新たなごみの分別方式が始まり、
市民がきちんと守っているので、燃えるごみの量が減ったことが大きい」とする。
市は、プラスチック製容器包装を新たな項目に加え、ごみ分別を細かく設定。
その効果で、燃えるごみの量は年間10万トンから9万トンへと約1万トン減少した。
また市は、尾西清掃事業所でのごみ焼却を08年3月から停止し、
同市環境センターでの焼却に1本化。
このことも温室効果ガスの削減につながっているという。
同課は「目標を早々と達成したのは驚き」としつつも、
「地球温暖化がこれだけで食い止められるわけでもない。
新たな基準を設けてエコアクションを続けていきたい」と気を引き締めている。
(藤原啓嗣)
引用元:中日新聞(CHUNICHI Web)
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20090702/CK2009070202000031.html