北海道大 博士号取得者11人が担当教授らに謝礼
4月22日2時31分配信 毎日新聞
北海道大(札幌市北区)が実施した07、08年度の論文博士の学位審査で、
大学院農学研究科など理系3研究科の担当教授ら9人が、博士号取得者
11人から謝礼を受け取っていたことが21日、内部調査で分かった。
北大は、横浜市立大で謝礼が明らかになった直後の08年3月の授受を
認めた4人について今回、訓告処分にし、謝礼の返還を命じた。北大は
22日に調査結果を公表する。
謝礼の最高額は、2件の審査に携わった教授の計15万円。この教授を
含め2人が現金の授受をし、残り7人は商品券や外国旅行の土産品の
カップなどを受け取っていた。取得者1人当たりの現金の謝礼は最高
10万円だった。
博士号には大学院に在籍する課程博士と、大学外の研究機関や民間企業の
研究者が論文を提出する論文博士の2種類ある。北大の場合、審査件数は
課程博士が論文博士の7倍近く多い。博士号の論文審査は年4回(6、9、
12、3月)あり、教授会で最終決定される。
今年2月、論文博士の審査を巡り「謝礼を受け取った教授がいる」との匿名
情報が大学側に寄せられ、内部調査をしていた。
論文は、主査と呼ばれる主任教員1人と、副査と呼ばれる副主任教員の2人
以上で審査する。内部調査は2年間に授与した論文博士128件について
審査した教員293人を対象に、3月中に記名式アンケートをし、退職教員
3人を除く全員から回答があった。
北大は今回の調査結果を踏まえ、(1)謝礼の授受があった場合、厳正な
措置をとる(2)学内の学位規程に、審査に供応接待や謝礼の授受の禁止
を明記する−−など4項目の再発防止策を打ち出した。
さらに、課程博士の論文審査でも近く調査を進める方針。【千々部一好】
(以下略)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090422-00000001-maip-soci