不妊治療の専門家らでつくる日本生殖医学会(理事長・田中俊誠秋田大教授)は27日、
都内で常任理事会を開き、夫婦以外の第三者の精子・卵子を使った体外受精を認める
倫理委員会の提言を承認した。最終的には6月の総会で決め、一般からの意見を募集
する。
卵子提供者(ドナー)は、例外的に姉妹や知人も認める。厚生労働省の部会は2003年、
家族関係の複雑化や子供への影響などを考慮し、ドナーを匿名の第三者に限って容認す
る報告書をまとめている。
倫理委は、報告書の後も法制化への進展がなく、意識調査で提供精子・卵子を使う不妊
治療を容認する回答が増えていることから「何らかの方向性を示す必要性と妥当性がある
時期に達した」と判断。解決すべき問題点は多いものの、必要とする夫婦が一定数いる
以上、厳密な条件の下に容認する合理性があるとした。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009032701023