iPS細胞で新薬副作用調査、2年後にも実用化…医科歯科大 [02/07]

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1暗黒男爵φ ★
 様々な細胞に変化できる人の新型万能細胞(iPS細胞)を使い、新薬の候補となる物質の
心臓への副作用を正確に素早く検査する方法を、東京医科歯科大の安田賢二教授らが
開発した。

 心臓への副作用は、新薬開発中止の主な原因となっており、動物実験に代わる画期的な
技術。iPS細胞で実際の創薬に使える手法を開発したのは初。2年後の実用化を目指して
いる。

 安田教授らは、極細の電極を張り付けたガラス基板の上で、iPS細胞から分化させた心筋
細胞を培養。心電図のように心筋が出す電位を、電極を通じて検出した。心臓に悪影響を与
える薬剤を加えると、不整脈に似た波形になった。

 今後、慶応大の福田恵一教授らと、薬の影響を受けやすい心疾患の患者のiPS細胞を
使って、医薬品の反応を調べる。

 新薬開発が中止となる理由の約3割は心臓への副作用。動物実験では分からず、最終
段階の臨床試験で初めて人への害が分かり、巨額の開発費が無駄になることも多かった。

 山中伸弥・京都大教授の話「iPS細胞の実用化が最も早いのは、間違いなく新薬の毒性
試験だと思う。この方法なら、臨床試験では使えないような高濃度の薬剤の影響を人の細胞
で確かめられるので、安全面でも優れている」

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090207-OYT1T00026.htm
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20090207-111753-1-N.jpg
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偶然に薬の副作用からiPS細胞の新たな効果、変化を見つけることもあるはず